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『ブッダと法然』(新潮新書)、平岡聡 著

2017年01月11日 | 京都ぶらり [書 評]

本書は仏教書を多少かじった後、いよいよ中級者への階段を上ろうとする方へ向けて書かれている。ブッダや法然についての概略をある程度知っていることを前提に、後追い的に理解を深める手助けをしてくれる。おかげでそれまで頭へインプットしていた情報が再整理されていく感覚があった。

ともに解脱への道を模索するブッダと法然。その道程や彼らが至る結論における相違点を浮かびあがらせているところが本書の醍醐味。

仏教は「脱皮」するところに本質がある、との著者の指摘は大いに頷けるところ。

本書から受け取ったことは、自らの信じる道を歩むことの重要性だろうか。迷いの多い毎日のなかで、さて明日はまたどんな歩みを進めようかという部分で前向きな思考の整理が促されていく。著者に感謝です。

謹呈いただきありがとうございました。


ブッダと法然 (新潮新書)
平岡聡/著
新潮社
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