おとぎのお家と青い鳥

本ブログでは、主に人間が本来持つべき愛や優しさ、温もり、友情、勇気などをエンターテイメントの世界を通じて訴えていきます。

青春うたものがたりシリーズ「風のある町」特別編 / A town with the wind

2011-08-10 22:14:47 | 人・愛・夢・運命・教育・家族・社会・希望


1

企画 / 下家 猪誠
作 / 猪 寿

編  / 大輝の死
~天国での再会~


悲しみよこんにちは


しいから わざと笑顔を見せています

寂しいから わざと楽しく振舞っています

君の黒い淵の付いた 古くなって色あせたセピア色の写真の前で

いつでも会うたびに チョット体調を崩しただけの

軽い病気だからと 笑って話してくれていたのに

こんな終わりを告げる Love story のヒロインになるなんて

悲しみにこんにちは そして涙にGood-by

悲しみにこんにちは そして思い出にThank you

いつかこんな素適な花嫁衣裳で 結婚式を挙げたいねと

いつだったか二人で見に行った お店のショーウィンドウのウェディングドレス

今日も売れずに飾ってありました


「ママ!ママ!大輝お爺ちゃんがたいへんよ!

「ど、どうしたの?お爺ちゃんが愛ちゃん・・・・・」

「急に胸が苦しいって、公園の近くの道端で倒れちゃったの・・・・・」

「えっ!えっ!!えっ!!!」

「お母さん、私お爺ちゃんのところへ行ってくるから、お母さんはすぐに救急車を呼んでくれる・・・・・」

「分かった。そうするから、すまないけどお前はすぐにお父さんの所へ行ってあげて・・・」

凛は、陽子にそう言われ愛に案内されて、大輝が倒れているという公園の近くの道端に向かった。

大輝が倒れていた場所は、愛が言ったように公園のすぐ出入り口を出た所ということもあって、すでに凛が駆けつけたときには、四、五人の人だかりが出来ていた。

「す、すみません。父がご迷惑をお掛けしまして・・・」

凛は、その場にいた人たちにそう言って礼を言うと、すぐに大輝を抱きかかえて話し掛けた。

「お、お父さん、お父さん、大丈夫?!」

「わ、私の声が聞こえる?!」

凛が、大声でそう問いかけると、大輝は小さく顔を上下に動かして答えた。

凛は、大輝のその返答する姿を見て、“まだ父が生きていることに”心からホッとした。

―ピィーポー、ピィーポー、ピィーポー・・・・・―

陽子が電話をしたのだろう。

やがて、大輝と凛がいる公園の出入り口近くの側面の大通りの方角から、救急車のサイレンの音が聞こえてきた。

―ピィーポー、ピィーポー、ピィーポ・・・・・―

―救急車が通ります。道を開けてください!―

―キィー、キィー、キィーッ・・・・・―

救急車は到着するや否や、さっきより見物人の数が増えて10名ほどの人だかりがあったために、すぐにその場所の確認が出来たのだろう、凛に大輝のいる場所に横付けした。

そして、救急車に同乗していた三人の救急隊員は下車すると同時に、その中で救急救命士の資格を持っていると思われる隊員が、凛に大輝の症状の内容についてこと細かく尋ね、残りの二人の隊員は大輝を病院に運ぶための担架の準備をし始めた。

「ちょっと、患者さんについての、お話を聞かせてもらってもいいですかね?」

「は、はい・・・・・」

「いったい、何があったのですか?」

「ええ、娘の話によりますと公園で一緒に遊んで帰宅途中に、父が急に“胸が苦しい”と言い出して、もがき苦しむようにして道端に倒れこんでしまったようです・・・・・」

「お話を聞く限りでは、急性心筋梗塞の疑いがありますね・・・・・」

「念のために、脈拍を測ってみましょう・・・・・」

「こ、これはいかん、すぐに搬送の用意をしろ!」

「脈拍数(心拍数)が40に低下しているぞ!」

「血圧は?体温は?」

「早く、担架に乗せろ!」

凛は、その救急救命士の言葉に驚き、大急ぎで愛にこのことを母の洋子に伝えるように言い付けると、自分は大輝に付き添い救急隊員たちと一緒に、救急車に同乗し“風のある町”の町立病院に向かった。

―ヒュー、ヒュー、ヒュー・・・・・―

―ガタガタガタ、ガタガタガタ、ガタガタガタ・・・・・―

「大輝、大輝・・・」

「うっうん、気のせいかな?」

大輝は、風の音を縫って、誰かが自分の名前を呼んでいるような気がした。

だが、やっぱり気のせいだと勝手に思い込み、それ以上は面倒くさくて昼寝しているベッドの中から起き上がって、その事実を確かめようとはしなかった。

―・・・・・―

「大輝、大輝ってば、いつまでの寝ているのよ!」

「???」

「えっ!あ、愛?!」

「き、君は、ずいぶん前になくなったはずなのに、どうしてここにいるの?」

「何を寝ぼけたことを言っているのよ。私たちは“風のある町”でずっと一緒に暮らしているじゃないの・・・・・」

「そ、そうすると、僕が今まで愛がなくなったと思っていたことは、みんな夢だったというわけ?!」

「そうよ。」

愛のその言葉を聞いて驚き、とっさに大輝ベッドから飛び起きると、再度彼女の頭の天辺から爪先まで見回して、今自分の目の前で起こっている出来事が、すべて夢でも見ているのではないかと思い、その事実を何度も繰り返し確かめた。

だが、何度大輝が繰り返してその現実を確かめても、実際に愛が自分の目の前に、突然“風のある町”にやって来て一緒に暮らしていた頃と、何一つ変わらないままの姿をして、笑顔で立っていることだけは事実だった。

しかし、不思議なことはそれだけではなかった。

いつの間にか、年老いているはずの大輝の姿まで、愛と同じように若い姿に返っていることだった。

「あれ、ここはどこだ?!」

大輝は、見慣れない天井の壁の色を見て、驚きました。

そして、すぐに立ち上がろうとしたが、まったく躰を動かすことが出来なかった。

「いったい、どうしたんだろう?!」

その理由は、人工呼吸器が付けられたまま、病院のベッドの上に寝かせられていたからだった。そして耳を澄ますと、かすかに医師と看護婦数人が話している声が聞こえました。

「バイタル・・・」

「血圧76~50・・・」

「脈拍110・・・」

「体温39.5」

この話声を聞き、初めて大輝は自分が家ではなく、病院の救急処置室にいることが分かった。
「あれ、ちょっとおかしいぞ・・・・・」

「確か、僕は今さっきまで愛と話していたはずなのに・・・・・」

この時、大輝は自分に死期が近づいていることを、まだまったく気付いていなかった。

病名は、救急救命士が娘の凛に言っていたように、急性心筋梗塞だった。

そのとき、初めて大輝はついさっきまで体験していたことが、すべて彼が病院の救急処置室で手当てを受けているときに創り出した、一種の幻想(夢)であることが分かった。

ただ、もしかしたらついさっきまでの出来事は、まったく単なる大輝の幻想ではなく、彼が死ぬのを知った愛が本当に天国からやって来て、彼を迎えに来てくれたのかもしれないことも、決して嘘だとは言えないことも確かである。


大輝が亡くなったのは、愛が死んでから五十二回目の命日を迎える、突然彼女が“風のある町”にやって来て大輝と出会ったときと同じように、桜前線の話題がいっせいにテレビニュースで流れ始めた、早春の風の強い日だった。


アメージンググレイス・・・

そんなに悲しい 顔をしないで

あの空を 見てごらん

その瞳(め)を閉じて 心を開いてごらん

天使になった 君の愛する人の

やさしい歌声が 聞こえるはずだから




 下竹原 啓高

◎紹介コメント

やはり、『風のある町』特別編と来たら、僕の郷土鹿児島県の大先輩でもあり、あの小泉首相と韓国の盧武鉉大統領(ノムヒョン大統領)が日韓首脳会議を行った場所としてもその名をよく知られている、鹿児島県でも名門中の名門ホテル指宿白水館の現社長である下竹原啓高さんです。下竹原さんは、30年勤めた三菱商事を退職して6年前に37年振りに鹿児島に戻り、彼の父が創業した指宿白水館の経営を跡継ぎする傍ら、ボストンやニューヨーク、タタール共和国、モスクワなど、都合10年の海外駐在中に経験したり、鹿児島に新幹線が開通(九州新幹線全線開業)する際に、その鹿児島を観光資源の主要都市にするために大きな尽力をしたりした方だと聞いています。そんな方がいると、鹿児島の将来にも大きな期待と展望が持てることは確かですね。

◎プロフィール

勤務先: 株式会社 指宿白水館
出身校: 慶応義塾大学
居住地: 東京都渋谷区既婚
言語: 英語、日本語、ロシア語
血液型: AB型
出身地: 鹿児島県鹿児島市
誕生日: 1952年11月23日
ウェブサイト
http://www.hakusuikan.co.jp/
http://www.satsuma-denshokan.com/den/index.php?id=1
メールアドレス
shimotakehara@yahoo.co.jp



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あなたの愛で
福島の地を「ひまわり」の花でいっぱいにさせてください

 あの世界一美しいと言われている四季と、もう一度日本中に笑顔の花を咲かせるために・・・・・

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下家 猪誠









青春うたものがたりシリーズ「風のある町」最終回 / A town with the wind

2011-08-10 22:14:21 | 人・愛・夢・運命・教育・家族・社会・希望

1

企画 / 下家 猪誠
作 / 猪 寿

最終回
/ 新たなる旅立ち
~もしも、君が生きていてくれたら、二人にとってどんな人生があったのだろう・・・~

風のある町を君は去って行った きっともう帰れないと知っていたから
(片道切符一枚で・・・Woo Wooo)
知らず知らずにいつか 二人の間を急ぐように時間が駆け抜け
知人(ひと)を通じて聞いていた 君の噂も聞かなくなったいつからか
あのまま君が生きていてくれたなら 二人にとってどんな人生があったのだろう
歳をとったせいだろうか こんなにも涙もろくなったのは
もう帰れないからだろうか 君と過ごした思い出の場所へ
どこまでも青く澄み切った 星空を見ていたら
子供のように夢を見る とても惨めな大人の姿の僕がいた

歳をとったせいだろうか 意味もない自分探しをするのは
もう帰れないからだろうか あのときめきの青春(じだい)の瞬間(なか)に
心地よい陽だまりの中の 眠りから目覚めたら
輝きもときめきもない 時の流れに置きざりにされた僕がいた

◎前回のあらすじ

百合子が話していた、愛が最後に大輝宛に書いた手紙が送られて来たのは、ちょうど彼女が亡くなってから一週間目のことだった。
ただ、おそらく相当に弱り切った躰で無理をして書いたのだろう、書かれている手紙の文字がところどころ力が入らずに上手く書けずに、何度となく一度書いた文字の上からなぞられて書かれていた。
封筒を開けると、その中には手紙と一緒に愛が結婚式の時にしていた指輪が入っていた。
それを見たとたん、大輝の目頭は愛との結婚式に日のことが思い出されて、自然に泣きたいわけでもないのに涙でいっぱいになり、いつの間にか涙が勝手に溢れ出して来て止まらなくなっていた。

―私が世界中で一番愛している大輝へ―

ごめんね。本当は大輝と一緒にお互いが年を取るまで生きて、“風のある町”で暮らしたかったのに、私だけが勝手に先に死んだりして・・・・・
でも、大輝と出会い二人で暮らしたのはわずか三ヶ月足らずだったけど、私にとっては三十年や四十年以上分の価値があったのは、嘘じゃなくて本当のことだからね。
大輝がこの手紙を読んでいる頃には、私はもうこの世にはいないと思うけど、せめて最後くらい本当のことを言っておかなくちゃあね。
実はね、私が「大空を飛んでみたい・・・」というのは、あくまでもパパやママや堂本先生を説得するための口実で、実際には仮でもいいから私の生きている証の思い出として、私が世界中で一番大好きで一番愛している、大輝と結婚式を挙げたかったの。
おそらく、うすうす大輝はそのことに気付いていたと思うけど、それなのに何も言わずに私の我儘に付き合ってくれて、本当に心から感謝しているからね。
もしかしたら、私が死んだらパパがあんな人だから、もう私たちがどんな形にせよ会えることは一生ないかも知れないけど、私の二十二年の人生の中で、私にとって大輝に会えたことは一番幸せなことだったし、神様に感謝しているからね。
ごめんね。本当はもっともっといっぱい大輝に対する私の思いを書き残して置きたいのだけど、もうちょっと躰がきつくなって来て無理みたいだから、ここら辺でやめとくね。
あっそうそう、私の最後の伝言として聞いて欲しいのだけど、大輝と結婚式を挙げた時につけた私の指輪を手紙に一緒に入れておくけど、これは二人の思い出を大事にして貰いたくて入れたのじゃあなく、大輝が学費や生活費などに困った時に、いつでもこれを処分して役立てて欲しくて入れたのだから、何か困った時があったら遠慮なんかしないでそうしてね。
そしてまた、これが私の大輝にしてあげられる最後のプレゼントだしね。
それとえーっとなんだったけね・・・もひとつ何か言っておかなくちゃいけないことがあったんだけど・・・
あっ、そうっか!私みたいに大病を経験しないと、本当の健康のありがたさってついつい忘れがちだけど、ほら大輝ってタバコ吸っているじゃない。
だから、無理にとは言わないけど、大輝が我慢できるんだったらタバコは止めちゃって、絶対に健康にだけには気をつけて、ずっとずっと私の分まで長生きしてね。
私が世界中で一番愛している大輝へ・・・
あなたの内縁の妻愛より(^^♥

大輝はこの手紙を読み終えた時には、もう彼の両手では拭い切れないほどの大粒の涙がボロボロと溢れ出して、その涙が彼の頬を伝って愛が書いた手紙の上に零れ落ち、そのせいでインクの文字が滲んでしまい、ほとんど愛が書いた手紙の文字が読めないほどになっていた。

愛が亡くなって、半年ほどは愛のことや彼女の家の噂を聞いていたが、一年ほどが経つとほとんど両方の噂を聞かなくなった。
それは、おそらく最初の二、三ヶ月間は百合子も大輝のことを心配して電話をくれていたが、やはり愛のことで彼を束縛しすぎることにでもなったらと、彼女なりに気遣ってのことだろう。
やがて、しだいに電話を掛けて来る回数も少なくなり、愛が亡くなって半年ほど経った頃から、ほとんど百合子からの連絡も来なくなった。
大輝自身も正直なところ、一年ほどは常に愛との思い出がつきまとい、いつも頭の中は彼女のことでいっぱいだったが、ちょうど大学四年生になった年に同じ国際社会学のゼミを取っていた沢尻陽子と親しくなり、かなり気があったせいもあり付き合うようになった。
それを機に、陽子が大輝のアパートに遊びに来るようになると、今まで机の上に飾ってあった愛との結婚式の日に写した二人の写真を、指輪と一緒に段ボール箱に入れて押入れの中にしまった。
だからと言って、決して愛のことを忘れたり嫌いになったりしたわけではなく、二人の思い出を自分の中から掻き消そうとしていたわけではなかった。
それは、愛自身に「私との思い出をいつまでもくよくよ引きずって、人生を見失うことだけはしちゃあ駄目よ・・・」と、釘を刺されていたこともあったからである。
きっと、大輝に対するその思いが愛の母親である百合子の中にもあり、彼からしだいに遠ざかって行ってしまったに違いなかった。

大輝は大学を卒業すると、両親に田舎に帰って地元の企業に就職するように強引に説得されたが、やはり愛との思い出がある“風のある町”を離れたくなくて、風のある町に残ってそこにある写真のフィルム工場に就職した。
陽子も、大輝が風のある町に残って就職することを選んだために、彼女も風のある町にあるスーパーに就職した。
その縁もあって、二人はお互いに就職してから三年目に結婚し、その後女の子ひとりと男の子ひとりの二人の子供(健太と凛)をもうけた。
ただ、愛の母親である百合子にだけは陽子と結婚する時に、電話でそのことを伝え結婚式の招待状を送ったが、「愛のことを思い出させるといけないから・・・」と、丁重に結婚式に出席するのを断る手紙と一緒に、祝儀袋が送られて来た。
その後の人生の中で、大輝自身も勤務している会社をリストラされたり、皮肉にも妻の陽子が愛と同じような病気の乳がんになり、右の乳房を切除すると同時に癌細胞が脇の下のリンパ筋に転移していたために、脇の下のリンパ筋をすべて切除しなければならなくなり、利き腕である右手が使えなくなどの色々な苦難に遭遇したが、その度に父母や兄弟たちに支えて貰ったり、友人たちに力を借りたりしながら、どうにかそんな人生の数ある難題を乗り越えて来た。


それから二十五年が経ち、長女の凛が同級生の赤西翼と結婚し子供が出来たとき、名前付け親になって欲しいと頼まれたので、その子に迷わず“愛”と命名した。
どうして、その子に“愛”という名前を付けたのかの理由については、妻の陽子はもちろんのことだが、娘の凛や家族の者は誰一人として知らなかった。
その孫の愛が、今では三歳になり他の子供たちと一緒に、大輝の座っている公園のベンチの目の前の砂場で、砂山やトンネルを作ったりして楽しそうに遊んでいる。
それから、最近年を取り老い先が短くなったせいだろうか。
急によく愛の夢を見るようになった。
その度に、愛に「今度生まれ変わったら一緒になれるだろうか?」と尋ねると、「あなたには、今は何よりも大切にしなければいけない、大事な家族があるでしょう・・・」と、よく叱られる。



         松山志信

◎紹介コメント

突然、僕のFacebookやアメブロに、もとアラフォーアイドルの松山志信さんが何故にやって来たのか?その真意(もしかしたら、志信さんが集めていると自ら言っている人脈とお金のためかも知れませんが・・・・・ / 笑う)は分かりませんが、志信さんの存在そのものがさわやかな春風のような存在や、心地よい初夏の太陽の日差しのような存在であることだけは間違いありません。それは、彼女自身が持って生まれた天性的なものか、自らの人生を歩いて来て身に付けたものなのか?彼女に聞いてみないとその答えを知ることは出来ませんが、彼女がそこにいるだけでその場が笑顔や幸福感でいっぱいになりそうな気がするからです。

◎プロフィール
勤務先: 三菱東京UFJ信託銀行
出身校: 長崎市立長崎商業高等学校
血液型: A型
出身地:長崎市
誕生日: 2月13日
ウェブサイト
http://profile.ameba.jp/star-moon-angel/
http://facebook.com/shinobu11



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下家 猪誠








青春うたものがたりシリーズ「風のある町」11 / A town with the wind

2011-08-10 22:13:00 | 人・愛・夢・運命・教育・家族・社会・希望

1

企画 / 下家 猪誠
作 / 猪 寿

第11話/ 天国への旅立ち
~愛の遺言状~

風のある町を君と歩いたね 風のある町で君と話したね
(いつでも2人一緒に・・・Woo ooo)
今では何もかもが遠い日々の 記憶にかすむ出来事だけど
僕の生活(くらし)の中では まるで時計が止まったように
あの青春(ひ)の君が今でも なにひとつ色褪せもせず美しいままで生きている
歳をとったせいだろうか 意味もない自分探しをするのは
もう帰れないからだろうか あのときめきの青春(じだい)の瞬間(なか)には
心地よい陽だまりの中の 眠りから目覚めたら
何の輝きもときめきもない 時の流れに置きざりにされた僕がいた


◎前回のあらすじ

――♪瞳をとじて・・・・・――

大輝の携帯電話の着信音である着歌が鳴り響き、愛の母親である百合子から愛に急激な体調の異変が起こり、突然彼女が亡くなった知らせの電話が入ったのは、彼が“風のある町”に帰ってから三日後のことだった。
「か、亀梨さん、あ、愛が今日の十三時二十五分に亡くなりました・・・」
「え、え、えっ?!」
「あ、愛ちゃんが死んだ!!」
愛が自分の命と引き換えにしてまでも、「大空を飛んでみたいと・・・」という望みを言ったのは、もしかしたら泰三や百合子、それに主治医の堂本を説得するための彼女の口実で、彼女の真実の気持ちはそれが仮の形だけであってもいいから、大輝との結婚式を挙げたかったのかも知れない。
ただ、愛がなくなった今その真相を知ることもう出来ないが、ともかく彼女が自分の命と引き換えに出来るくらい、大輝を愛していたことだけは事実であろう。
「あのう、これから僕、最後に愛ちゃんに別れを言うために、会いに行こうと思いますがいいですか?」
「いや、それだけは止めてください。おそらく来てもらっても、愛には合えないと思います・・・」
「・・・・・」

大輝は愛に、最後に彼女に会いに行くことを百合子に断わられ、「まさか、そんなことを言われるなんて・・・」と思うほど大きなショックを受けた。
だが、その一方ではいくら彼女ためにやったこととはいえ、自分の強引な行動が彼女の死を早めたことが事実である以上、もうこれ以上自分が身勝手な行動をおこし、相手に迷惑を掛けることを反省する気持ちが心の中に強くあったので、素直に愛の母親である百合子の言葉に従うことにした。
でも、もう二度と人間としての姿をした愛に会えないことを思うと、大輝が予想以上にすごい寂しさや心残りに襲われたことだけは確かだった。
ただそれでも、「愛から預かったあなた宛の手紙を送らせて貰いますから・・・」という百合子の言葉が、今の大輝にとってはせめてもの愛と会えない心の痛みを紛らわす、大きな救いだった。
そして、百合子に頼まれるまでもなかったが、コンビニに行って蝋燭と線香を買ってくると、いつも机の上に飾っている二人で撮った結婚式の時の写真の前に、蝋燭と線香に火をつけて燻焼具の代用の灰皿の中に立てると、愛が無事に天国に行けることを祈って、一人で夜伽を行った。
「愛、ごめんね。僕が馬鹿なことを言い出したばかりに、君を早く死なせることになってしまって・・・」
「・・・・・」
「今度、君が生まれ変わって“風のある町”にやって来たら、また僕たちめぐり逢えるかなあ・・・」
「・・・・・」
だが、大輝がどんなに話し掛けても、ただ愛は写真の中で笑っているだけで、彼の問いかけに対して何も答えることはなかった。
百合子が話していた、愛が最後に大輝宛に書いた手紙が送られて来たのは、ちょうど彼女が亡くなってから一週間目のことだった。
ただ、相当に弱り切った躰で無理をして書いたのだろう、書かれている手紙の文字がところどころ力が入らずに上手く書けなくて、再度上からなぞって書かれていた。
手紙の封筒を開けると、その中には手紙と一緒に愛が結婚式の時にしていた指輪が入っていた。
それを見たとたん、大輝の目頭は自然に熱くなり、いつの間にか次々に勝手に涙が溢れ出して来て止まらなくなっていた。

―私が世界中で一番愛している大輝へ―

ごめんね。本当は大輝と一緒にお互いが年を取るまで生きて、“風のある町”で暮らしたかったのに、私だけが勝手に先に死んだりして・・・・・
でも、大輝と出会い二人で暮らしたのはわずか三ヶ月足らずだったけど、私にとっては三十年や四十年以上分の価値があったのは、嘘じゃなくて本当のことだからね。
大輝がこの手紙を読んでいる頃には、私はもうこの世にはいないと思うけど、せめて最後くらい本当のことを言っておかなくちゃあね。
実はね、私が「大空を飛んでみたい・・・」というのは、あくまでもパパやママや堂本先生を説得するための口実で、実際には仮でもいいから私の生きている証の思い出として、私が世界中で一番大好きで一番愛している、大輝と結婚式を挙げたかったの。
おそらく、うすうす大輝はそのことに気付いていたと思うけど、それなのに何も言わずに私の我儘に付き合ってくれて、本当に心から感謝しているからね。
もしかしたら、私が死んだらパパがあんな人だから、もう私たちがどんな形にせよ会えることは一生ないかも知れないけど、私の二十二年の人生の中で、私にとって大輝に会えたことは一番幸せなことだったし、神様に感謝しているからね。
ごめんね。本当はもっともっといっぱい大輝に対する私の思いを書き残して置きたいのだけど、もうちょっと躰がきつくなって来て無理みたいだから、ここら辺でやめとくね。
あっそうそう、私の最後の伝言として聞いて欲しいのだけど、大輝と結婚式を挙げた時につけた私の指輪を手紙に一緒に入れておくけど、これは二人の思い出を大事にして貰いたくて入れたのじゃあなく、大輝が学費や生活費などに困った時に、いつでもこれを処分して役立てて欲しくて入れたのだから、何か困った時があったら遠慮なんかしないでそうしてね。
そしてまた、これが私の大輝にしてあげられる最後のプレゼントだしね。
それとえーっとなんだったけね・・・もひとつ何か言っておかなくちゃいけないことがあったんだけど・・・
あっ、そうっか!私みたいに大病を経験しないと、本当の健康のありがたさってついつい忘れがちだけど、ほら大輝ってタバコ吸っているじゃない。
だから、無理にとは言わないけど、大輝が我慢できるんだったらタバコは止めちゃって、絶対に健康にだけには気をつけて、ずっとずっと私の分まで長生きしてね。
私が世界中で一番愛している大輝へ・・・
あなたの内縁の妻愛より(^^♥




  松下仁美

◎紹介コメント

僕が仁美さんに始めてお目にかかった?のは、仁美さんが司会を務める「I LOVE ひとみチャンネル」という、Ustream.TV番組で

す。その時の印象は、正直に言いますととても上品でお綺麗な方だなあという思いだけでした。ところが、このひとみさんは普通

の上品で綺麗だけの人ではなく、なんと幼少の頃から偉大なる何者か(神?)との対話が出来る、不思議なパワーの持ち主なのだ

そうです。こんなに上品で美しいひとみさんに比べると、ブサイクで猫太りで短足と三拍子が揃っている僕にとっては、ただただ

羨ましい限りです。

◎プロフィール

居住地: デンパサール
誕生日: 8月13日
血液型: AB型
ウェブサイト
http://www.hitomi358.com/
フェイスブック
http://facebook.com/hitomi358

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2011-08-10 22:10:30 | 人・愛・夢・運命・教育・家族・社会・希望

1

企画 / 下家 猪誠
作 / 猪 寿

第10話/ 永遠の別れ
~ひとりぼっちの通夜~


アメージンググレイス・・・
もう泣くのはやめて 愛しき我が子よ
眠りなさい このみ胸で
その涙と 傷の痛みが
心やすらぎ 消えるまで
天子の子守唄 聞きながら

◎前回のあらすじ

愛の「大空を飛んでみたい・・・」という、命がけの訴たえと、彼女のふたつ目の願い事である大輝と結婚衣装(ウェディングドレス)を身に着けてスカイダイビングをやりたいという願いは、大輝の彼女に対する優しい思いやりから、あっさりと叶うことになった。
ただ、大輝と愛を驚かせたのは、二人が予想もしていなかった空の上での結婚式を、愛の体調を心配して一緒にスカイダイビング用のセスナ機に同乗した、彼女の主治医である堂本が中心となって挙げてくれたことだった。
その思いがけないみんなからの優しいプレゼントに、あまりにも感激した大輝と愛は、いつの間にか周囲に人がいるのも忘れてしまって、二人だけの世界に入り込んでしまい、ボロボロと頬を伝ってこぼれ落ちるお互いの涙を拭いあいながらい抱きあっていた。
そして、ごく自然で当たり前のように二人の唇は、まるで二人の気持ちが一心同体であることを確かめあってでもしているかのように、いつしかひとつになって重なり合っていた。
だが、それは愛にとって大輝との最後の口づけであり、最後の愛の交換でもあった。
大輝、私の『空を飛んでみたい・・・・・』という望みを叶えてくれて、本当にありがとう・・・・・」
「僕は、何もしていないよ、愛の『空を飛んでみたい・・・・・』という情熱が、みんなの心を動かしたんじゃないか・・・・・」
「そんなことはないわよ。もし大輝に私の望みを叶えてあげたいという強い信念がなかったら、きっとこんなふうに私の望みは実現してなかったと思うわよ・・・・・」
「愛、ありがとう・・・君にそう言って貰えるだけで、僕は嬉しいよ・・・・・」
「私の望みは叶えてもらったから、今度は大輝の望みが叶うといいね・・・・・」
「僕の望み?もう叶っているじゃないか、こうして君と結婚式が挙げられたんだから・・・・・」
「本当にそう思ってくれいるの・・・・・」
「もちろんだよ・・・」
大輝のその言葉を聞いた瞬間、愛の目は自然に涙でいっぱいになっていた。
ただ、そんな幸せのひとときも長くは続かなかった。
それは、人にとって苦しいときよりも楽しいときの時間が経つほうが、ずっと早く感じられるように、やがてすぐ眼下に最初4000メートルの上空に向かって飛び立った、TOKIOスカイダイビングクラブの滑走路がはっきりと見えるようになり、だんだん目的地の着地場所に向かって近づいて行き、「大空を飛んでみたい・・・・・」という、愛が命がけで訴たえた大輝との空の上での夢の旅も、もうじき終わろうとしているからだった。

 

無事に大輝と愛が地上に到着すると、泰三と百合子を始めにみんが二人の帰りを大きな拍手で出迎えてくれて、その後二人のために祝宴会を開いてくれた。
だが、決して彼女はみんなに気を使い自分の方から何かを言うことはなかったが、堂本が彼女の動作を見ていてなんとなく彼女の体調がすぐれないことに気付くと、すぐにその途中で祝宴会は事情が説明されて打ち切られ、彼女は堂本の指示により大輝、泰三、百合子の四人で一緒に慶都病院に向かうことになった。
何故か?大輝と別れるその瞬間まで、愛は絶対に彼の手を離そうとしなかった。
きっと、愛にはこれが大輝の温もりを直接肌で感じる、最後の時間(とき)だと分かっていたからだったかも知れない。

―♪瞳をとじて・・・・・―

大輝の携帯電話の着信音である、平井堅の“瞳をとじて”の着歌が鳴り響き、愛の母親である百合子から愛が急激な体調の異変を起こし、突然彼女が亡くなった知らせの電話が入ったのは、彼が風のある町に帰ってから三日後のことだった。
「か、亀梨さん、あ、愛が今日の十三時二十五分に亡くなりました・・・・・」
「え、え、えっ?!」
「あ、愛ちゃんが死んだ!!」

「い、いったい、あ、愛ちゃんに何があったんですか?」
「亀梨さんには申し訳ありませんが、やはりあの日スカイダイビングを行ったのが、愛の抵抗力がない躰にはかなり負担だったようで・・・・・」
「あの日、あなたが帰った後からすぐに高熱が出してしまい、その後もずっとそのまま熱が下がらなくなって・・・」
『す、すみません。ぼ、僕が愛ちゃんの「大空を飛んでみたい・・・・・」という望みを叶えてあげたいなどと、余計なことを言ったばかりに・・・・・』
「もういいのよ・・・・・どんなことを言って今さら反省してみたところで、もう愛が生き返ることはないのだから・・・」
「それに、愛の命がけの訴えに負けて、私たち家族もそうだけど主治医の堂本先生だって、あの子の望みを叶えてあげることには賛成したのだから・・・・・」
「そういう意味では、決してあなただけのせいじゃありませんから・・・・・そんなに自分だけを責めて、気にしないくださいね・・・・・」
そう言いながらも、電話口の向こうから愛の死を悲しんですすり泣く百合子の声が聞こえてきた。
そして、その後の百合子の話を詳しく聞くと、やはり結果的に愛の死を早めたのは、普通の人のように正常の血液細胞が造れない躰ために、無菌室に入って治療を続けているのにも拘わらず、今回無理をして外に出てしまったのが予想以上に抵抗力のない、彼女の躰に負担を掛けたのが原因だったようだ。
逆の見方をすると、愛は自分の命と引き換えにしてまでも、「大空を飛んでみたいと・・・・・」という望みと、「大輝と結婚式を挙げたい・・・・・」という、ふたつの望みを叶えたかったのだろう。
否、愛が亡くなった今となっては分からないことだが、もしかしたら彼女の気持ちの中の真実は、「大空を飛んでみたいと・・・」という望みは、あくまでも“大輝と結婚式を挙げる”ための口実で、泰三や百合子、それに主治医の堂本を説得するためには、それが一番いい方法だという彼女なりの計算があったのかも知れない。
ただ、その真相はともかく、それだけ愛が大輝を愛していたことだけは真実であろう。
「あのう、これから僕愛ちゃんに別れを言うために、会いに行こうと思いますがいいですか?」
「いや、それだけは止めてください。おそらく来てもらっても、愛には会えないと思いますので・・・」
「それはまた、どうしてですか?」
「石坂が、あなたの口車に乗ったために、愛の死を早めてしまったとカンカンに怒っているからです・・」
「石坂はそう言っていますけど、私には決してそうではないということは分かっていますから・・・」
「愛も息を引き取る前に、『今回のことは愛が望んでやったことだから、今回のことであなたを責めるのだけはしないで・・・・・』と、そう私に言っていましたから・・・・・」
「あ、愛ちゃんが・・・・・」
「でも、やっぱり会いに行っては駄目ですか?」
「はい、そうお願いします。その代わりに愛から預かったあなた宛の手紙を送らせて貰いますから・・・」
「それで、あなたに最後にひとつお願いがあるのですが、聞いていただけないでしょうか・・・」
「僕にお願いって、それはいったいなんですか?」
「今日は、学校の授業やアルバイトなどでお忙しいとは思いますが、愛が天国に無事に旅立てるように弔ってやっていただけませんか・・・・・」
「そ、それは当たり前のことじゃあありませんか・・・・・」
「じゃ、お願いしますね・・・・・」
百合子はそう言って電話を切ったが、まだ大輝の気持ちの中には迷いがあった。
それは、今、愛に会いに行かないと、もう彼女と永久に会えないことが分かっていたからである。
しかしその反面では、今回の百合子の気持ちや、愛が亡くなった原因などを考えたりなどすると、そういつも子供じみた、自分勝手な行動ばかりしてするわけには行かないという気持ちも強くあった。
結局、大輝は自分ひとりで愛の弔いをやることにした。
そして、コンビニに行って蝋燭と線香を買ってくると、いつも机の上に飾っている二人で撮った結婚式の写真の前に、蝋燭と線香に火をつけて燻焼具の代用の灰皿の中に立てると、愛が無事に天国に辿り着けることを心から祈って夜伽を行った。
「愛、ごめんね。僕が馬鹿なことを言い出したばかりに、君を早く死なせることになってしまって・・・・・」
「・・・・・」
「今度、君が生まれ変わって風のある町にやって来たら、また僕たちめぐり逢えるかなあ・・・・・」
「・・・・・」
大輝がどんなに話し掛けても、ただ愛は写真の中で笑っているだけで、大輝の問い掛けに何も答えることはなかった。



♪(‐^▽^‐)お友だちのみなさん、お誕生日おめでとうございます。

佐藤 康子さん、Gama Wijayaさん、Junko Tottoriさん、松尾 英和さん、餅田 雅子さん、Ho Mei Lingさん、内田 達雄さん、中村 順さん、松下仁美さん、鮫島 秀己さん、お誕生日おめでとうございます。今月の誕生日の方の多さにはだいぶ驚きましたが、人にとって、誕生日は新たなスターとなる出発点の門出とも言われていますので、ぜひどうぞ有意義な一時のお誕生日をお迎えください。

※写真については、上記の名前の順番で掲載させていただいています。

    

    



Photo_2
あなたの愛で
福島の地を「ひまわり」の花でいっぱいにさせてください

 


あの世界一美しいと言われている四季と、もう一度日本中に笑顔の花を咲かせるために・・・・・


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下家 猪誠






新 青春うたものがたりシリーズ「風のある町」9 / A town with the wind

2011-08-10 22:09:39 | 人・愛・夢・運命・教育・家族・社会・希望

ピアノ企画 / 下家 猪誠
作 / 猪 寿

第9話/ 永遠の別れ1
~ひとりぼっちの通夜~

アメージンググレイス・・・
もう泣くのはやめて 愛しき我が子よ
眠りなさい このみ胸で
その涙と 傷の痛みが
心やすらぎ 消えるまで
天子の子守唄 聞きながら

◎前回のあらすじ

愛の「大空を飛んでみたい・・・」という、命がけの訴たえと、彼女のふたつ目の願い事である大輝と結婚衣装(ウェディングドレス)を身に着けてスカイダイビングをやりたいという願いは、大輝の彼女に対する優しい思いやりから、あっさりと叶うことになった。
ただ、大輝と愛を驚かせたのは、二人が予想もしていなかった空の上での結婚式を、愛の体調を心配して一緒にスカイダイビング用のセスナ機に同乗した、彼女の主治医である堂本が中心となって挙げてくれたことだった。
その思いがけないみんなからの優しいプレゼントに、あまりにも感激した大輝と愛は、いつの間にか周囲に人がいるのも忘れてしまって、二人だけの世界に入り込んでしまい、ボロボロと頬を伝ってこぼれ落ちるお互いの涙を拭いあいながらい抱きあっていた。
そして、ごく自然で当たり前のように二人の唇は、まるで二人の気持ちが一心同体であることを確かめあってでもしているかのように、いつしかひとつになって重なり合っていた。
だが、それは愛にとって大輝との最後の口づけであり、最後の愛の交換でもあった。

『大輝、私の「空を飛んでみたい・・・」という望みを叶えてくれて、本当にありがとう・・・』
『僕は、何もしていないよ、愛の「空を飛んでみたい・・・」という情熱が、みんなの心を動かしたんじゃないか・・・』
「そんなことはないわよ。もし大輝に私の望みを叶えてあげたいという強い信念がなかったら、きっとこんなふうに私の望みは実現してなかったと思うわよ・・・」
「愛、ありがとう・・・君にそう言って貰えるだけで、僕は嬉しいよ・・・」
「私の望みは叶えてもらったから、今度は大輝の望みが叶うといいね・・・」
「僕の望み?もう叶っているじゃないか、こうして君と結婚式が挙げられたんだから・・・」
「本当にそう思ってくれいるの・・・」
「もちろんだよ・・・」
大輝のその言葉を聞いた瞬間、愛の目は自然に涙でいっぱいになっていた。
ただ、そんな幸せのひとときも長くは続かなかった。
それは、人にとって苦しいときよりも楽しいときの時間が経つほうが、ずっと早く感じられるように、やがてすぐ眼下に最初4000メートルの上空に向かって飛び立った、TOKIOスカイダイビングクラブの滑走路がはっきりと見えるようになり、だんだん目的地の着地場所に向かって近づいて行き、「大空を飛んでみたい・・・」という、愛が命がけで訴たえた大輝との空の上での夢の旅も、もうじき終わろうとしているからだった。
無事に大輝と愛が地上に到着すると、泰三と百合子を始めにみんが二人の帰りを大きな拍手で出迎えてくれて、その後二人のために祝宴会を開いてくれた。
だが、決して彼女はみんなに気を使い自分の方から何かを言うことはなかったが、堂本が彼女の動作を見ていてなんとなく彼女の体調がすぐれないことに気付くと、すぐにその途中で祝宴会は事情が説明されて打ち切られ、彼女は堂本の指示により大輝、泰三、百合子の四人で一緒に慶都病院に向かうことになった。
何故か?大輝と別れるその瞬間まで、愛は絶対に彼の手を離そうとしなかった。
きっと、愛にはこれが大輝の温もりを直接肌で感じる、最後の時間(とき)だと分かっていたからだったかも知れない。

―♪ただ、キミを愛してる・・・・・―

大学のゼミの授業中に、大輝の携帯電話の着信音である中島美嘉の“雪の華”が教室中に鳴り響き、愛の母親である百合子から愛が急激な体調の異変を起こし、突然彼女が亡くなったことを知らせる電話が入ったのは、彼が風のある町に帰ってから三日後のことだった。
「か、亀梨さん、あ、愛が今日の十三時二十五分に亡くなりました・・・」
「え、え、えっ?!」
「あ、愛ちゃんが死んだ!!」
「い、

いったい、あ、愛ちゃんに何があったんですか?」



  児島洋子

◎紹介コメント

僕にとって、洋子さんは同じ「音楽」という仕事をしていながら、とにかく羨ましい限りの方です。それは、僕と違って一種の流行り歌から「音楽」というものを学んだのではなく、洋子さんはアーティストとして本物の「音楽」を学んだ、本物の音楽家だからです。それと、まったく「音楽」は国境や宗教などの差別がなく、人間とって“喜怒哀楽”を与える最高の財産と言われているからです。そんな中で、一人の音楽アーティストとして多くの人たちに夢や希望を与え続けてご活躍している洋子さんは、とても普通の人に比べて幸せな方ではないかと思います。

◎プロフィール

職業:アーティスト: YOKO's Symphony 代表
出身校: 桐朋学園大学音楽学部演奏学科(ピアノ)
言語: 日本語、英語
血液型: AB型
出身地: 広島県広島市
誕生日: 10月12日

ウェブサイト
https://www.facebook.com/MuseYoko

メールアドレス
yokopiano@hotmail.com

◎コンサートのお知らせ

愛と光のピアニスト 児島洋子 Pianist Yoko KojimaYOKOからのメッセージとピアノ、音楽への想い♪

日時:9月3日 PM2:00より
場所:渋谷

※児島洋子さんのコンサートの詳細につきましては、上記のウェブサイトをご覧ください。

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