おとぎのお家と青い鳥

本ブログでは、主に人間が本来持つべき愛や優しさ、温もり、友情、勇気などをエンターテイメントの世界を通じて訴えていきます。

りとるさんた / 母の顔をした殺人鬼3

2011-06-01 00:00:37 | 社会・政治・ニュース・教育・家族・話題

今回のりとるさんた / 母の顔をした殺人鬼は、秋田県藤里町で起きた畠山彩香ちゃんと米山豪憲くんが殺害された連続児童殺人事件を、二度とこういった悲惨な事件があってはいけないという強い思いから、作品づくりのモチーフにして描いた童話作品です。そして、その内容は本来の人間の本性と欲望を抉り出して解き明かし、母と子の親子関係の哀れみを率直に描いた感動がいっぱいの作品です。ただし、本作品の内容と、秋田県藤里町で起きた連続児童殺人事件とはまったく無関係であり、あくまでも本作品がフィクションとして作られたものであることをご了承ください。


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~母と子の愛の重さの違い~
作 / 猪 寿


ただ、今回のことでくも丸を凄く驚かせたのは、ひとつには彼のことを信用し始めたこともあるのでしょうが、さくらちゃんの気持ちを無視して強引にお母さんのことを聞きすぎると、彼の“さくらちゃんを傷つけてしまうのではないか・・・”という心配をよそに、しばらくすると彼女の方から進んで母親のことを話し始めたことでした。

「みんな近所の人たちは、さくらがご飯を食べさせてもらえずに可哀想だとか、さくらの教育扶助金をお母さんが遊興費などに使って、あたしが学費や給食費を払えずに困っているとか、いろいろとお母さんの悪口を言っていたけど・・・」

「ほんとはね、さくらのお母さんはいい人なの・・・ただ、さくらの家にはお父さんがいないし、お母さんも病気がちで働いていなくて、きっとお母さんもお金がなかったから仕方がなかったのよね・・・」

「・・・・・」

「そりゃあ、ときどきまるで鬼さんのように真っ赤な顔をして怒るから、正直に言ってとっても怖いときもあったけどね・・・」

「でもね、さくらお母さんのことが大好きだったから、なんでも我慢できたし平気だったの・・・」

「・・・・・」

くも丸は、さくらちゃんのこのどこまでも純粋で、お母さんを思う健気な言葉を聞いて、自分が彼女の気持ちを一切無視して、自らの日程の都合だけで彼女に水死事故についての事情を聴こうとしていた、人(りとるさんた)としての心ない身勝手の行動を、心から深く反省しました。

またそれと同時に、人間の社会の母子関係の感情の奥の深さに、なんともいえない複雑な気持ちを感じさせられました。

ただ、その反面でくも丸がとても気になったのは、もしも近所や町の人たちが噂しているように、さくらちゃんのお母さん直美が本当に彼女を殺害していた場合、そのことを彼女にどう説明して、分かってもらったらいいのかということでした。

と・・・いうのも、さくらちゃんが自身の中にどんなに虐待を受けていようが、これだけお母さんのことを心から信じて、大好きだという気持ちがあることが分かった以上、もしもくも丸自身の思いもそうですが、近所や町の人たちが噂していることが本当に当たっていたとしたら、彼女が必要以上に傷つくことが十分に分かっていたからです。

その気遣いもあり、さくらちゃん自らがすべてを話す気になるまでは、いくら限られた日程しかないといえ、もう彼女から水死事故のことについての内容を強引に聞き出すのは、止めることにしました。

また今回の件では、くも丸はさくらちゃんのどんなことがあってもお母さんのことを信じて慕う、彼女の一滴の曇りもない純粋な気持ちを目の当たりにして、自分(りとるさんた)が住んでいる国(ホワイトランド)が彼女のような純粋な気持ちを持った世界中の子供たちの、心のエナジーで創り出された国であることを、改めて再認識させられました。

「ところでさくらちゃん、ずっとお母さんは留守のようだけど、どこにいったの?」

「知らないおじちゃんとどこかへ行っちゃったまま、三日も帰って来ないの・・・」

「・・・・・」

さすがに、くも丸もさくらちゃんのこの言葉を聞いた瞬間は、彼女が母親を思う気持ちと、彼女の母親直美が見せる非常識な行動のギャップの大きさには、「これが、愛する我が子を亡くしたばかりの母親が取る行動だろうか・・・」と疑問と怒りが、次々に心の底から込み上げて来て、しばらくは彼女との話の返事さえ詰まってしまい、何も答えられないほどでした。

だが、さくらちゃんのお母さんのことを思う健気な姿を見ていると、彼女の前で母親の悪口(悪性)を言うわけにもいかず、ただその場では彼女の話を笑って聞き流すことしかありませんでした。




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