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draw_or_die

everything will be worthy but cloudy

相変わらず最悪な流れ

2010-11-21 02:10:58 | 最近読んだ本
・「震える熱帯」/ボブ・モリス

 おれは2年の刑期を終え、そこでとびきりの彼女・バーバラがおれを迎えに来るはずだった。しかし刑務所の門の前に現れたのは、黒いベンツのいかすけない野郎たち。そいつらには身に覚えがあったのでつとめて無視していると、もう一台のリムジンがおれを迎えに来た。バーバラの代理で来たとのことだったが、とにかくおれはバハマに写真撮影中の彼女に一刻でも早く会いたい。が、運転手はおれを途中のPAで置き去りにしてしまう。べつにまあそれは構わないのだが、奴はおれの身分証明書まで持って行きやがった。これはちょっとマズい。
 パスポートなしのちょっと危険な入国を果たすと、はたして海岸に愛しのバーバラが見えた。ああ、きみはいつだって素敵だ。仕事を終えて夜にでもゆっくり再会…とバーバラの部屋を訪ねてみると、彼女はいない。どういうわけか、その後もバーバラといつもすれ違ってばかり。
 ところでこの島には、おれとバーバラがお世話になっているダウニー卿という老紳士がいた。久しぶりに会うダウニー卿は年のせいか元気がないように見えるし、あちらこちらで徘徊癖があるという。バーバラを探しているうちにいつの間にか、卿の姿も見えなくなっていた。
 そうこうしているうちに、ダウニー卿とバーバラが誘拐されたという連絡が卿の邸宅に入った。犯人が要求したのは100万ドル。いやはや、おれは彼女に会いたいだけなのに、どうなってしまうことやら…。

 南国フロリダとバハマを舞台に繰り広げられる、リゾートな気分の小説。全体に漂う何ともいえないユルい雰囲気、明るくのんびりとした空気が何よりの特徴。この主人公のおれことザックが、人生を急かずにお気楽に…という考え方をしているのが大きいのかもね。そんなザックの人生観が、最初のほうのこんな一節にあらわれている。
 『…おれはちょっとした蓄えがあったから、あまり効率的な商売をしなくても大丈夫だった。船のチャーターやヤシの木の栽培、ダイビングなど手広く分野を広げていたが、どれも専門的とまではいかなかった。単純な仕事の繰り返しは退屈を呼ぶ。たとえば専門ガイドが客を水上に連れていくと考えただけで、不機嫌になるのをさんざん見てきた。おれはあくまで、自分の仕事を楽しみたかった。…』

 とこんな感じでザックはバーバラの行方を捜しながら、温暖なバハマ島でときに酒を飲んだり、メシを食ったりとのんびり進行していく(むしろ常に酒を飲んでいたりするのだが)。でも雰囲気はいいんだけど、色々とストーリーが散らかり気味なのが気になったかなあ。誘拐事件のほかにもザック個人の問題ごとが重なって、なんとも物語のメインが見えにくいのが…。まあそれはシリーズ第1作めということで色々キャラ紹介もあることだし、続編ではザックのお気楽道中がメインで見られるのかもしれないです。
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