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everything will be worthy but cloudy

なんだかなあ

2011-02-27 02:16:37 | 最近読んだ本
・「ブラック・ドリーム」/ケイト・グリーン

 ある朝、テリッサは少女の声を聞いた。クライアントの発する内なる心の声を聞き、人生のアドバイスをするというのが彼女の仕事だったが、何者かがテリッサに呼びかけてくるのは珍しいことである。心の中の少女は助けを求めていた。どうやら少女は誘拐されたらしい。気になったテリッサは警察へ誘拐事件を問い合わせるが、今のところ誘拐が発生したという通報は届いていない。
 しばらくして誘拐事件が明らかにされ、少女の母親がテリッサを訪ねてきた。会うなりテリッサは、母親に違和感を感じる。生気のないイメージ、または死のイメージ。娘が誘拐されて落ち込んでいるのとはまた違った感覚だ。彼女は母親と協力して少女を探し出そうとリーディングを試みるが、超能力に対する恐怖感なのか、どこか拒否的な態度を取っていた。

 ところでテリッサには警察に友人がいた。殺人課のジャーディーン警部補、過去の事件の捜査中に知り合った仲だ。ジャーディーンはテリッサの超能力・リーディング能力を高く評価し、彼女からリーディングをたびたび教わっている。
 ジャーディーンはひとつの殺人事件に関わることになった。小さな店を営んでいる古物商の殺人、そこにはなぜか誘拐された少女の写真があった。偶然なのか、それとも二つの事件は関連性があるのか?テリッサとジャーディーンの二人はリーディング能力を駆使しつつ、事件の真相へと迫っていくのだった…。

 物語は特に複雑なことはなく、超能力によって断片的なヒントを覗きながら、真相へ向かっていく…という至極真当なミステリといえる。やっぱり二つの事件が絡まりあっていく、というのがこれのポイントだろうか。事件が進むにつれて、少女の複雑な家庭事情が深く関わってくるのが明らかになってくる。
 でもまあ、主人公のテリッサがいかにも典型的な女主人公的で、あんまり好きにはなれなかったかなという感想。俺がおっさんというのもあるのか、ジャーディーン警部補の視点とか誘拐犯の視点でのパートのほうが面白かったかもしれない。
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