・「奇術師」/クリストファー・プリースト
マジックのタネ、というのは案外と単純なものである場合が多い。そして単純なタネであればあるほど、その秘密を守り通すことに奇術師は苦心するもの。そのために奇術師たちは周囲を欺き、彼らの人生さえも、彼らの存在そのものさえも作り変え、演じ続けることになるのだ…。
過去のロンドンに生きた二人の奇術師がいる。アルフレッド・ボーデン、ルパート・エンジャ。彼らは深い確執によって長年いがみ合い、対決し続けていた。
この二人の奇術師はある時、同じ種類のマジック―「瞬間移動」のイリュージョン―を考案する。先に演じて大喝采を浴びたのはボーデンだ。その成功に嫉妬するエンジャは何とかそのタネを明かそうと躍起になるのだが、どうもタネを見破ることができない。そこでエンジャが考案した、ボーデンとは異なる方法での「瞬間移動」とは…。
この作品の構成は二人の奇術師、ボーデンとルパートの視点によって前半と後半に分かれている。生い立ちからマジックに対する考え方、精神論までまったく対極に位置する二人。彼らはどのようにお互いを敵視し、それぞれの人生を生きたのか…。
そして終盤に向かうにつれて明かされていくマジックのタネ、それがもたらす恐ろしい結末。うーんある意味後味の悪いエンディングなんだけど、それぞれの視点…ボーデン家とエンジャ家の歴史がとてもよく描かれていて、この二人の人物の対比も面白い。夢中で読んでしまった。こりゃ久しぶりにすごい本にめぐり合えたな。
マジックのタネ、というのは案外と単純なものである場合が多い。そして単純なタネであればあるほど、その秘密を守り通すことに奇術師は苦心するもの。そのために奇術師たちは周囲を欺き、彼らの人生さえも、彼らの存在そのものさえも作り変え、演じ続けることになるのだ…。
過去のロンドンに生きた二人の奇術師がいる。アルフレッド・ボーデン、ルパート・エンジャ。彼らは深い確執によって長年いがみ合い、対決し続けていた。
この二人の奇術師はある時、同じ種類のマジック―「瞬間移動」のイリュージョン―を考案する。先に演じて大喝采を浴びたのはボーデンだ。その成功に嫉妬するエンジャは何とかそのタネを明かそうと躍起になるのだが、どうもタネを見破ることができない。そこでエンジャが考案した、ボーデンとは異なる方法での「瞬間移動」とは…。
この作品の構成は二人の奇術師、ボーデンとルパートの視点によって前半と後半に分かれている。生い立ちからマジックに対する考え方、精神論までまったく対極に位置する二人。彼らはどのようにお互いを敵視し、それぞれの人生を生きたのか…。
そして終盤に向かうにつれて明かされていくマジックのタネ、それがもたらす恐ろしい結末。うーんある意味後味の悪いエンディングなんだけど、それぞれの視点…ボーデン家とエンジャ家の歴史がとてもよく描かれていて、この二人の人物の対比も面白い。夢中で読んでしまった。こりゃ久しぶりにすごい本にめぐり合えたな。