外張り、内張り共にシャバシャバのサフェーサーを筆塗りし、400番、600番、800番のペーパーで裏表とも表面処理をした状態が下の写真です。
今回は、KSモデルの真鍮ドアを使用するため、貼り合せ前にドア部分を切り抜きました。また、内張りに貼ってあるマスキングテープは、内外張りはわせた後、車体部分を切出すのですが、内張りの車体高さは外張りより低いので(屋根板を落とし込むため)、貼り合せ前に切残し部を切っておきました。但しそのままの状態では、位置合わせにずれたり、ドア上部がかなり細いので切れてしまわぬよう、切断した部分に仮止めとして貼っています。

内外張りの余白部分をタミヤセメントで仮止めし、正しい位置に合わせ後、低粘度瞬間接着剤(上州屋で売っているαメイト1本100円)をたっぷりと丸穴から染み込ませます。かなりのサラサラなので広範囲に染み渡り、程なくするとカチカチの車体に仕上がりました。紙の表面だけでなく中の繊維まで染み込むと、プラスチックのような状態になり、ペーパーで削ってもサクサク削れ毛羽たちもありません。

予め「いさみやのカラープライマー」を塗っておいたKSモデルの真鍮製ドアを瞬間接着剤で貼り付けました。ドアの厚さが0.3mm、内張りの厚さも0.3mmなので段差なく、ツライチとなております。真鍮製ドアと瞬間接着剤の染み込ませで、車体はペーパーとは思えない剛性に仕上がりました。


車体部分を切り離すため上下4ヶ所、左右2ヶ所の切残し部分を切り、自家製車体組立て治具で箱に組立てました。治具の製作には手間ひまかかりますが、正確に直角・平行が出せ、歪んでいないカッチリとした車体を作り出すことが容易なります。大量生産することはないのですが、治具を製作することで作品のクオリティーが上がると思います。


全金属試作車の特徴である前妻面の角は1mmのRになるよう削り、Hゴムをタミヤ流し込みセメントで貼り付けました。仕上げに1200番のサフェーサーを吹付け、2両目のクモハ73902生地完成です。
Fusion360でモデリングした際、角の半径がどの程度なのか、実車の写真と見比べながら設計しました。3DCADソフトは3Dプリンター出力のほか、このようなペーパーで組み立てる際にも、事前にイメージしやすく仮想空間なので、何回もやり直しすることが出来、試作の手間が省けるのではと感じました。

