
今でも、いっこうに人出が衰えないゴジラさんです。
昔のゴジラ映画の一番最初から見て来た私は、
今回のゴジラは、映像が綺麗で、超リアルなんですが、
昔の白黒映画のゴジラの方が怖さは、各段に有りました。
今回のゴジラを見た瞬間に感じた、妙な違和感は、
何度もテレビで宣伝の為に出て来るのを見ていて確信しました。
暗さが無い、そのせいで、影が少ないから、巨大さを感じにくいのも有って、
細かい所が見えすぎてしまい、特に上半身が、とっても人間ぽい、
動きも演技が細かすぎて、余計、人間ぽく見えます。
巨大だからこそ、もっとゆっくり動くべきだし、雑な動きの方がいいんです。
それと、ゴジラさんの、目標、目的がはっきりしないので、
ここから先が、どうなるんだろうという、不安感が感じられない。
前にも書きましたが、酔っぱらいオヤジの、八つ当たりのヤケクソみたいで、
可愛いささえ感じてしまいます。
でかくて怖い奴を演出するのは、昔から、ローアングルで撮り、
顔や体の陰影がハッキリ有って、上から目線で下々を見下すのが定番です。
だからこそ、本来、人間に原爆実験の腹いせに来たんだから、
上から見下ろして、「 踏み潰したろか ! 」という怒りが必要です。
せっかく、何もしなくても、あれだけブツブツの怖い顔なんだから、
怒っているという表情を出していれば、あれだけゲロも吐いて暴れなくても、
銀座のど真ん中で、腕を組んで仁王立ちしてるか、
なんなら、胡坐をかいて、オヤジ座りしていて、
死んでも、どかんぞと、周りを威圧し、ついでに、
座っている片方のお尻を持ち上げて、屁をこくだけで、
銀座の人間は壊滅してしまうでしょう。
なんたって、放射能の屁なんですから、臭いだけでなく、致死性の猛毒です。
海でのシーンは、体が隠れていて、何をされるか分からない怖さは有り、
とっても良かったと思いますが、上陸してからのパフォーマンスが、
張り切りすぎたせいで、ちょっと空回りしていました。
そして駐留米軍が、全く手助けしないという、
そんなアホな、安保を無視した設定は、がっくりきました。
B29の絨毯爆撃ぐらいはして欲しかった。
今の若い日本人は、アメリカの存在を、分かっていないのでしょうか。
大砲で撃っているのも、日本軍の、豆鉄砲みたいな戦車砲です。
そういう意味でも、戦い方をもうちょっと工夫していたら、
怖さも倍増していたと思います。
ついでに、あの、人が乗っている電車を、シガシガ、カミカミしているのも、
真昼間に、銀座に辿り着くまで分からない訳ないじゃないですか。
昔のゴジラさんは、闇夜に紛れて、こそこそっとやって来たからこそ、
そこまで来たのに気が付きません ? でしたけど、
遠くの海からの軌跡は細かく分かっているのに、
上陸してからは、あれだけデカイのに、なんで、ほったらかしなん ?
初期のアメリカンゴジラのように、超高速で、摩天楼の間をヒラヒラと
避けながら走っていたんじゃないんだから、
アカン、言い出したら止まらなくなって来ました。
せめて、次からは、上陸した時ぐらいは、効果音として、
ゴッゴッゴーー、を付けて下さい。
あれだけいいCG映像を作れたんですから、よろしくお願いいたします。
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