今の日本で放射能被害がゼロな所はすでにありません。
北海道から沖縄までセシウムは検出されています。
どうしても0でなけば嫌、というのであれば国外に行くしかありません。
ゼロリスクを求めることは不可能です。まずこの現実を受け止める。
であれば日本に住む以上放射能と向き合っていくしかありません。
リスクコントロールを自分でやっていくしかありません。
具体的に今の日本で放射能被害がどうなるのか。
検証してみます。
が、先に結論いっちゃう。
福島県外の人は普通に生活して特に問題ありません。
普通に外出して、売ってるものは普通に食べていいです。
過度に警戒する必要はありません。
福島県内についても、健康被害はまず出ないが
何があるかわからないのできっちり検査していこう、という話。
一般の方はこのくらいの理解でも十分です。
これでいいって方は以下小難しい内容読む必要ありません。
自分でもちゃんと考えよう、っていう方は
ぜひ参考にしていただければと思います。
ポリシー。
毎度ですが、あくまで一般人が個人的な考え方を書いた記事にすぎません。
責任は自分の範囲でのみ持ちます。
筆者は専門家でもなんでもない高卒のフリーランサーです。
勝手に参考にしてくださいというスタンスです。ご理解くださいませ。
コメントは事実誤認の指摘のみ受け付けます。
勉強元は主に放射線医学の専門家の複数の意見による理解によるものです。
放射線関連の、一般市民レベルの理解の範囲で書きます。
前提として。
まず基準はICRP基準の年1ミリシーベルト(以下mSv/y)。
これを基に検証する。
のですがこの記事ではその前に
[ ICRP基準というものをちゃんと理解しておく。]
という主旨でまとめます。
ICRP 国際放射線防護委員会
ざっくりいうと、世界中の専門家の異なる意見をまとめて合意する範囲を勧告してます。
・1mSv/y以内 平常時の一般公衆の被曝限度(自然と医療を除く)。
↑これは「放射線を扱う者は、一般公衆に無用な被曝をさせないように管理しなければならない」という倫理上の数値であり、安全と危険のラインではない。
↑ここよく誤解されるとこ。
・20~100mSv/y 非常時(原発事故等)。
↑平時の1ミリを維持できない際に、産業や生活上の損害等のリスクを考慮して暫定的に採用される。例:チェルノブイリ事故→100mSv/y、福島→20mSv/y
・その他、職業上は色々ですが緊急時まで含めると最大500mSv/yまで許容されます(条件付き)。
↑つまり、ちゃんと管理することを前提にこのレベルまでは安全に作業できる、ということです。
参考:ICRPはなぜ信頼できるのか
http://www.yasuienv.net/ICRP-ECRR.htm
市民のための環境学ガイド 安井至氏
放射線防護の対策を正しく理解するために
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-21-d11.pdf
日本学術会議会長談話
[ 1mSv/yがどのくらいのリスクなのかを考える。 ]
まず、ICRPによると、
1Sv(=1,000mSv)被曝で発がん率が5%程度増加する、という指標。
そうすると、100mSv被曝で0.5%程度増加すると想定されるが、
これは10万人規模の疫学調査で確認できないレベル。
↑よく言われる、「100mSv以下の被曝での健康被害は確認されていない」
はこういうことですね。
言い換えると、100mSvでギリギリ発がん増を確認できた、という話です。
計算上は100mSv被曝での発がん率は0.5%。
従って1mSv被曝の場合は、計算上は0.005%と考えられます。
↑ LNT仮説。リスクの確率を直線的に評価し、ここからは0という「しきい値」がないとする考え方。
http://www.denken.or.jp/jp/ldrc/study/topics/lnt.html
これは実際に疫学調査で検出することはまず不可能です。
やるなら百万人単位の壮大な被曝・追跡実験しないと、ってことになります。
つまり、低線量の影響はわからないというのは、
検出できないくらい小さすぎて確認できません、という意味です。
小さすぎることは「はっきりとわかって」います。
さて。100mSv被曝で発がん率0.5%というのは、
「100mSvを一度に浴びた場合」の話です。
じゃあ年100mSvであればどうなのか。
100mSv/yであれば一日かけて0.27mSvです。
一度に100ミリ浴びるのと、1年かけて100ミリに達するのがどう違うのか。
wiki [被曝]より引用。
「線量率効果が顕著にみられるのは低LET放射線(エックス線やガンマ線)による生物効果であり、これは低線量率の場合は放射線による細胞の障害が照射中に回復するからと考えられている。被曝によって発生する活性酸素は、生体の防御能力で消去され、DNA損傷が発生しても修復され、遺伝子に傷がある細胞ができてもがんにならないように自爆するという機能があるため、時間的に余裕があればあるほど影響は修復される。たとえば、1年に1ミリシーベルトの割合で10年浴び続けることで計算上10ミリシーベルトになっても10ミリシーベルト分の影響があるわけではない。
一方、高LET放射線(中性子線、アルファ線など)では低LET放射線のような回復は生じず、線量率効果はみとめられない。」
つまり、一発で食らうと数値通りのダメージ受けるけど、
ゆっくりなら自然回復が追いついちゃう、ということですね。
ドラクエ方式で例えてみましょうか。
人間の細胞は1日で1HP自然回復するとして、
一回の攻撃で100のダメージを受けると即座にHPは100減りますが、
一日0.27のダメージであればほっといてもHPは自然回復しちゃうのでダメージ0。
別の例え。
100kgの球を膝にぶつけたら一回で粉砕骨折しますが、
0.27kg→270gのボールでずっとリフティングしてもへーきですね。
(サッカーボール:公式で410~450g)
ということで、人間の細胞回復能力を考慮すれば、
一度に浴びた0.5%よりはるかに低い確率を、さらに回復力が上回るので、
年間100mSvでは実質健康被害は出ないと考えられます。
では1mSv/yではどうか。
同じく、「一度に1mSv被曝で0.005%の発がん率」とみて、
1年1mSvなら1日0.0027mSv。
モンスターのこうげき!わたしは0.0027のダメージを受けた!
。。。って、レベル1でも怖くないでしょ。まして「わたし」には自然回復能力がある。
100mSv/yでも実質ゼロなら1mSv/yならもっと実質ゼロですね。
上記のLNT仮説とは、
「影響があると考えておいた方が安全側だという考え方に基づいたもので~
ICRPでも、「この仮説は放射線管理の目的のためにのみ用いるべきであり、すでに起こったわずかな線量の被曝についてのリスクを評価するために用いるのは適切ではない」と~
それにもかかわらず、微量の被ばくに対してLNT仮説を用いてリスクが評価される場合が後を絶たず、このような情報を受け取った一般の方々に誤解を与え、放射線に対する恐怖感、不安感を助長する結果になっています。」
つまり、安全側に立った防護の考え方のひとつであり、現実的な被曝影響の評価としては、リスクを過大評価した考え方と言われています。
参考:原子力災害に伴う放射線被ばくに関する基本的考え方
http://www.radiology.jp/modules/news/article.php?storyid=931
社団法人 日本医学放射線学会
[ 人間が放射線のダメージから自然回復する、ということについて。]
さて。地球上には通常自然な放射線があります。
日本の自然放射線 約1.4mSv/y
世界平均 2.4mSv/y
(内訳)
宇宙線から:約0.39mSv/y、
地殻、建材など:約0.48mSv/y
体内:約0.29mSv/y(内部被曝)
空気中に含まれているラドンから:約1.26mSv/y
地表からの放射線が5~10mSv/yになるところもあります。
また、人間の体内には、4000bqほどの放射性物質があります(体重60kgとして)。
↑ 体内:約0.29mSv/yっていうのは、これと普通の食品からの被曝の数値です。
人間は通常このレベルの被曝を一生し続けます。
自然の放射線は安全で、人工なら危険なんて話もよく出回ってますが、
自然だろうが人工だろうが放射線自体は同じものです。
核種によって体内の残存日数とか、1Svに必要なベクレル数とかは違いますが、
要は何Sv被曝するのかに換算すれば一律に影響を考えられます。
自然被曝だって細胞に損傷を与えるのは同じです。
このレベルの被曝なら余裕で回復してるというだけのことです。
人工の被曝が少々増えたところで影響は大して変わりません。
つまり、
人間は地球上にいる限りある程度の放射線被曝はあるのです。
被曝ゼロはそもそもありえない話です。
自然放射線に人工放射線がちょっとばかり乗っかったくらいで
いきなり健康被害が増えるわけではない。
[ まとめ ]
1mSv/yの影響は、計算上0.005%未満のリスクがあると考えられるが
現実的には人間の細胞回復力で余裕でクリアできるレベル。
ということです。
従って、1mSv/yは十分に安全性を認めていい数値だと考えます。
「0.005%以下でも0%ではない。もしあったらどう責任を取るんだ」
って言い方されることもありますけどね。
社会人ならわかるでしょ。99.995%以上安全を保証されてるものって
世の中ひとつでもありますか?
常々なんでも自分でリスクコントロールしてるでしょう。
普段もっと危険なものといつだって向き合ってるもんですよ。
セシウムが毒だっていうなら
醤油だって塩だって砂糖だって水だって
酸素だって二酸化炭素だって
量によっちゃ十分猛毒です。
なら、今のセシウムの量がどのくらい自分に影響あるのかを考える。
これが現実的なリスクコントロールです。
自分の活動範囲の放射線量を把握しておけばいいのです。
それが大きいなら対策すればいいし、
小さいなら気にしなければいい。
どこを基準にするかは人それぞれでいいけど、まずは世界基準を理解しましょうと。
私は自分の被曝量が年1ミリにならないなら全く無視していいと考えます。
気にしてストレスためる方がよっぽど体に悪いやん。
この程度のリスクなら健康など自分で責任取れる。
子供は親がちょっとばかり気をつかっておけばいい。
国に責任とってもらう必要などありません。
もっかい書いとくけど、被曝0はもう現実には無理なの。
0はないけど調べたら無視できるくらい小さいということ。
文句ばっか言うてんと自分のことは自分で責任持ったらええやんか。
と、私は勝手に思っています。ということで。
今回はここまで。
次回は、いろんな実測値のデータをまとめて、
何がどのくらいの影響あるのかを考えます。
ですが先に結論言っちゃいます。
福島県外で生活してて、1mSv/yを超える被曝をする可能性は
職業上等を除けばほぼゼロです。
少々超えてもどうってことないですが、そのまえに年1ミリなんて現実的にはそうそう届きません。
最初に、普通に生活して、普通に物食べて、警戒不要でいいと書いたのはそういうことです。
今の日本の放射能リスクコントロールはそういうレベルです。
瓦礫受け入れも一緒ね。次回にするけど、100bq/kg以下の瓦礫処理程度で年1ミリ以上なんて影響などありません。
信用してもらわなくていいので、ご自身でお勉強してみてくださいね。
他人のことは責任取りません。
「信用できない」って言う人は多いけど、
具体的に「間違ってますよ」とは言われたことないんよね、うちのブログ。
事実誤認はあればきっちり受け止めますよ。
お勉強は、「放射線の専門家」の見解を「複数」交えることを薦めます。
ネットには専門外の間違った論やデマ情報があまりに多すぎるので。
震災で変わりました。そうさせたのは国です。自分で調べ判断しなくてはならなくなってしまった。
親は子ども守るのに、ちょっと気遣えばいい。それがどんなに一部の親を苦しめているか。誰も気を付け方、教えてはくれません。
安全だと大丈夫だとわかっているなら、なぜ国は責任持ちますよと言ってくれないのかしら。なぜ、広域処理の決定過程は、公開されないのかしら。予防原則で行動する必要ないくらい、福島の子どもは今の対応で守れるくらい、放射能は危険でないということなのでしょう。危険と煽る人がいるからなのでしょう。
本当に危惧が笑い話になってほしい。そう願ってやみません。
仰る通りです。同意ですよ。
ですから自分の生活上のリスクコントロールは自分で責任を持たなければならないのが現実です。そのための情報検証です。私個人は自分で責任持つので国に責任持っていただく必要はないです。