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2018年09月04日 | 日記
イタリア製の戦争映画「エル・アラメイン」を見ました。第二次大戦の北アフリカ戦線のイタリア軍の話。

北アフリカ戦線と言えば、ロンメルとかパットンとかが派手に活躍したイメージでした。しかしこの映画は、前線から離れ、補給も絶え絶えで、戦う相手は渇きと赤痢という部隊の物語です。志願兵の若者がこの部隊に配属されますが、映画の前半はなんとなく、ブッツァーティの小説『タタール人の砂漠』を思い出させます(そういえばブッツァーティもイタリア人)。いや、いろいろ違うことは分かっているのですが、それでもなんとなく似ているのです。

この小説、岩波文庫で読めますが、若い将校が最初の配属先として国境の砦に赴任するところから始まります。そして…、まあ、興味のある方は自分で読んでみてください。すごい小説です(笑)。『バーナード嬢曰く』にも取り上げられてました(このマンガでネタになった本にはまずハズレがない)。

映画は全編を通じて砂漠が舞台で、昼間のまぶしい陽光と白い砂が延々と映し出されます。「アラビアのロレンス」を見ると、砂漠がとても美しいことに感じ入りますが、この映画の砂漠はただただ白い地面が味気なく広がるだけ。ところが、ついに英軍と間近で戦火を交える短めのシーンは一転して夜で、闇の中に銃火が明滅し、人物が影絵のように見えるのが印象的でした。