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元細胞生物研究者の日記

某病院に勤務する医師です。以前は細胞やマウスを相手に仕事をしていましたが、現在は医療に携わっています。

一生ポスドクであること

2005-06-15 | Weblog
拙者が愛読させて頂いている、柳田先生のブログでは、最近ポスドクという身分に関してのコメントが多く書かれている。
柳田先生の意見を超簡単にまとめるとポスドク(研究者)という職業は素晴らしい、やりがいがある。だから別に研究室の主宰者にならなくても良いのではないか、一生ポスドクとして生きても良いのではないか、ということだと思う。

拙者が基礎研究の世界で仕事をしてみて思ったことは、研究室の主宰者(Principal Investigator)は大変だな、ということである。実験をするための金策、人集めに奔走し、テーマを決めて実験をやらせ、論文として世に出さなければならない。自転車操業の状態を続けなければならない。これって、大変だと思いませんか?

だから、もし、誰かが場所と研究費(実験試薬を買うお金)と自分の給料を確保してくれて、ボスに言われて実験を遂行するだけで良い職業があれば、拙者にとって魅力的である。
これって、ポスドクですよね。

でも、問題はこのポストは非常勤であることだ。柳田先生は非常勤や期限付きでもいいのでは、とおっしゃっておるが、拙者のように自分の能力に自信のない人間にとっては、将来不安で仕方がない。それから、年収500万円というのも困る。拙者は田舎に住むのが好きなので、生活費は都心に比べかからないと言っても、辛いですよね。家は買えないし、子供も2人いたら大学に通わせるのは難しいような気がする。別に裕福な生活をしたいと思わないが、拙者の親が拙者に与えてくれたものくらいは自分の子供に与えたいと思う。

そうなると、やはり教授やどこかの研究室のボスにならなければならない。一生ポスドクというのは難しい。企業で雇ってくれるならもちろんOKであるが。

もし、ポスドク派遣会社などができて、基本的に終身雇用で、給料が確保されて、そこから自分の手技と興味にマッチした研究室に派遣されて仕事をする、などというスタイルがあれば最高です。誰か作ってくれないかな。あったら拙者は就職するぞ。

2 コメント

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感動です! (moto)
2005-06-17 02:51:23
初めまして!しがない海外ポスドク二年生のmotoと申します。



「いや,僕も就職しますよそこ!」



と思いコメントしました。まったくもって賛成です。



「PI」=すごく大変そうだなあ...。



「もし、誰かが場所と研究費(実験試薬を買うお金)と自分の給料を確保してくれて、ボスに言われて実験を遂行するだけで良い職業」=魅力的だなあ...。



「拙者は田舎に住むのが好きなので」=好きだなあ...。



「別に裕福な生活をしたいと思わないが、拙者の親が拙者に与えてくれたものくらいは自分の子供に与えたいと思う」=そうそう,思う思う...。



「一生ポスドクというのは難しい。企業で雇ってくれるならもちろんOKであるが。」=全くもってOKです。



などなど....全部一致しました!凄いですよ。拙者さん!感動しました!拙者様と呼ばせて下さい。



あ,長い上に失礼なコメントになってたらすいません。もし,よろしかったら僕のブログのブックマークにここを加えてもよろしいでしょうか?もしアレでしたら構わずこのコメント削除して下さい,それでリンクもしない様にしときますので。
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コメントありがとうございます。 (der8874)
2005-06-18 05:38:34
motoさん。

コメントありがとうございます。



私の考えに賛同して頂き、恐縮です。

私は決して実験は上手ではありませんが、実験という作業は好きです。ウエスタンでバンドが綺麗に出たときなど(あまりそんなことはありませんが)は一日中、うきうきした気分になります。



それから、私のくだらない、ブログで良ければ、どうぞ、ブックマークに加えてください。

私もmotoさんのブログをブックマークに加えさせて頂きます。
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