ドラえもんで一つ、忘れられない話がある。
もう何年も前に見たきりだから
細かいところは間違っているかもしれないけど
おおまかなストーリーはこんなかんじ。
のび太が家出を決意する。
親に怒られたとか、そんな理由だったと思う。
ドラえもんの四次元ポケットから
いくつか道具を拝借し、
タケコプターでどこかの無人島に。
そこでしばらく生活しようと思ったのだけど
ドラえもんの道具はどれも役に立たないものばかり。
使い方がいまいちわからないものもある。
早くも無人島での生活がいやになってしまった。
さっさと家に帰ろう。
そう思ってタケコプターを取り出したら
タケコプターはのび太をおいて
勝手にどこかへ飛んでいってしまった。
帰る手段がなくなって途方に暮れるのび太。
ドラえもんが助けに来てくれるのを
待っているうちに月日は流れ、
のび太は無人島で10年もの歳月を過ごした。
体はすっかり大きくなり、服はぼろぼろ。
家に帰りたい・・・
そんなとき、ドラえもんの道具がのび太の目に留まる。
10年前に持ってきて、使い方が分からずに
放り投げたドラえもんの道具である。
彼がスイッチらしきものを入れてしばらくすると
海の彼方からドラえもんが
タケコプターで飛んできた。
道具はSOS発信機だったのだ。
のび太はドラえもんとともにタイムマシンで
自分が家出した10年前のあの日に戻り、
タイム風呂敷で10年前の姿に戻って
家族と再会するのだった。
めでたしめでたし。
こんなかんじ。
この話はかなり危うい。
10年後のドラえもんは
そのまま10年後に帰ればいい。
しかし問題はのび太だ。
のび太10年後版は
のび太通常版と入れ違いで
我が家に戻っている。
この先、無人島でのサバイバル経験を
周りに黙ったまま普通に暮らしていくのだろう。
他方、のび太通常版は歴史どおりに行けば
どこかの無人島にたどり着き、
タケコプターを失い、
途方に暮れるのだろう。
のび太10年後版が
我が家でくらしている間にも
もう一人ののび太(通常版)が
無人島で助けを待っていることになる。
そのまま無人島で10年間過ごしたとして
のび太通常版(の10年後バージョン)
を助けるのは誰なのか。
ドラえもん通常版はあの日、
ドラえもん10年後版の工作によって
のび太が通常版から10年後版
に入れ替えられたことに気付かないまま
のほほんと過ごしている。
ドラえもん10年後版と異なり、
ドラえもん通常版にとってのび太の
家出はなかったものとなっている。
10年後、無人島にいるもう一人ののび太から
SOS発信が届いたとして、
ドラえもんは助けに行くのか。
誰こいつ、となってしまわないか。
仮に助けに行ったとして、
のび太が二人になってしまうのでは。
疑問はまだある。
ドラえもん10年後版は
10年もの間、なぜ家出したのび太を助けなかったのか。
助ける手段はいくらでもあったはず。
なにしろドラえもんである。
家出に気付いた時点で
タイムテレビでのび太が家出した時間に遡り、
行き先を調べ、迎えに行くとか。
それを怠って
のび太の後見人という役目も忘れ、
10年間野比家の居候をやってて
ドラえもんは気まずくなかったのか。
のび太についていえば、
通常版から10年後版に入れ替わった日以降、
姿かたちは同じでも中身は劇的に変わっている。
無人島での10年間のサバイバル経験があるのだから
危機回避能力、精神力、判断力、
あらゆる面で相当鍛えられているはず。
「長編ののび太はどうしてたくましいのか」
という疑問はこれで解消する。
長編のび太はおそらくのび太10年後版なのだ。
普段テレビ放映してる情けないのび太は通常版なのだ。
しかし、この説によっても
「長編のジャイアンはどうしていいやつなのか」
という疑問は解決されない。
この難問は今世紀中には解決しそうにないので
22世紀に先送りしたいと思う。
もう何年も前に見たきりだから
細かいところは間違っているかもしれないけど
おおまかなストーリーはこんなかんじ。
のび太が家出を決意する。
親に怒られたとか、そんな理由だったと思う。
ドラえもんの四次元ポケットから
いくつか道具を拝借し、
タケコプターでどこかの無人島に。
そこでしばらく生活しようと思ったのだけど
ドラえもんの道具はどれも役に立たないものばかり。
使い方がいまいちわからないものもある。
早くも無人島での生活がいやになってしまった。
さっさと家に帰ろう。
そう思ってタケコプターを取り出したら
タケコプターはのび太をおいて
勝手にどこかへ飛んでいってしまった。
帰る手段がなくなって途方に暮れるのび太。
ドラえもんが助けに来てくれるのを
待っているうちに月日は流れ、
のび太は無人島で10年もの歳月を過ごした。
体はすっかり大きくなり、服はぼろぼろ。
家に帰りたい・・・
そんなとき、ドラえもんの道具がのび太の目に留まる。
10年前に持ってきて、使い方が分からずに
放り投げたドラえもんの道具である。
彼がスイッチらしきものを入れてしばらくすると
海の彼方からドラえもんが
タケコプターで飛んできた。
道具はSOS発信機だったのだ。
のび太はドラえもんとともにタイムマシンで
自分が家出した10年前のあの日に戻り、
タイム風呂敷で10年前の姿に戻って
家族と再会するのだった。
めでたしめでたし。
こんなかんじ。
この話はかなり危うい。
10年後のドラえもんは
そのまま10年後に帰ればいい。
しかし問題はのび太だ。
のび太10年後版は
のび太通常版と入れ違いで
我が家に戻っている。
この先、無人島でのサバイバル経験を
周りに黙ったまま普通に暮らしていくのだろう。
他方、のび太通常版は歴史どおりに行けば
どこかの無人島にたどり着き、
タケコプターを失い、
途方に暮れるのだろう。
のび太10年後版が
我が家でくらしている間にも
もう一人ののび太(通常版)が
無人島で助けを待っていることになる。
そのまま無人島で10年間過ごしたとして
のび太通常版(の10年後バージョン)
を助けるのは誰なのか。
ドラえもん通常版はあの日、
ドラえもん10年後版の工作によって
のび太が通常版から10年後版
に入れ替えられたことに気付かないまま
のほほんと過ごしている。
ドラえもん10年後版と異なり、
ドラえもん通常版にとってのび太の
家出はなかったものとなっている。
10年後、無人島にいるもう一人ののび太から
SOS発信が届いたとして、
ドラえもんは助けに行くのか。
誰こいつ、となってしまわないか。
仮に助けに行ったとして、
のび太が二人になってしまうのでは。
疑問はまだある。
ドラえもん10年後版は
10年もの間、なぜ家出したのび太を助けなかったのか。
助ける手段はいくらでもあったはず。
なにしろドラえもんである。
家出に気付いた時点で
タイムテレビでのび太が家出した時間に遡り、
行き先を調べ、迎えに行くとか。
それを怠って
のび太の後見人という役目も忘れ、
10年間野比家の居候をやってて
ドラえもんは気まずくなかったのか。
のび太についていえば、
通常版から10年後版に入れ替わった日以降、
姿かたちは同じでも中身は劇的に変わっている。
無人島での10年間のサバイバル経験があるのだから
危機回避能力、精神力、判断力、
あらゆる面で相当鍛えられているはず。
「長編ののび太はどうしてたくましいのか」
という疑問はこれで解消する。
長編のび太はおそらくのび太10年後版なのだ。
普段テレビ放映してる情けないのび太は通常版なのだ。
しかし、この説によっても
「長編のジャイアンはどうしていいやつなのか」
という疑問は解決されない。
この難問は今世紀中には解決しそうにないので
22世紀に先送りしたいと思う。