記載されている値段は過去のもので、現在は味に見合った価格に変更されています。
夜の部で鍋をつついた後にも親子丼を食べることも可能。
あんまり教えたくないが、鍋が終ると、必ず親子丼の半分盛を薦めてくるので、それを丁重にことわり、白飯を用意させる。
だし汁の残りを下げさせずに白米を注文してぶっ掛けて食べるのが絶品。(浅い鉄鍋のためだし汁でおじやを作れないので)
仲居さんに上手く話をつける必要あり。
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■ 復刻版 ■ Vol.5
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2001.04.18
鳥料理 玉ひで
東京都中央区日本橋人形町1-17-10
03(3668)7651 http://www.tamahide.co.jp
創業宝暦十年(1760)という老舗の軍鶏料理屋。
昼食の時間は11時30分から、13時までに並んでいた人までという変則的なものなのだが、タイミング良く1回目での入店に漕ぎつけた。
並んでいた時間は30分弱だったが、列の最後尾についた後に次々と人が集まって来てあっというまに長蛇の列が出来てしまった。
靴の交換札を渡され、案内された小部屋は13人がけの円形の掘り座卓で、老舗の名とは裏腹にうらびれた感じの粗末な部屋だった。
メニューは元祖親子丼(600円)、特製たたき親子(800円)、もつ入り親子(1,000円)の三品である。
夜の部はなべ主体のメニューであるから、老舗料理屋の小銭稼ぎといった風なものだ。
初めてだったのもあって明治24年の五代目のときにこの店が考えて出した普通の親子丼(元祖親子丼)を注文した。
程なく運ばれてきたそれはかなり大ぶりなどんぶりによそられており、付合にスープとお新香がつく。
このような1番安い料理にも流石は軍鶏料理の老舗という感じのまったく臭みのない歯ごたえはあるが、柔らかく味のよい肉が使われている。
他の店の親子丼との決定的な違いは(といっても他の店がココの亜流な訳だが)鳥肉と玉子以外になにもご飯の上に乗っていないことである。
白身を切って綺麗にとがれているのにまったくあわ立つところのない素晴らしい半熟玉子。
多少甘口だがしつこくない味付けは好ましい。
余程よいみりんを使っているのであろう。
老舗という名にあぐらを掻き、名物料理の末端料理ですら法外な値段で提供する店が多い中、このヴォリュームと味は良心的というほかない。