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神渡良平さんの著作について

2020年01月13日 | 魂の人間学
最近、神渡良平さんの本を3冊ほど続けて読んだ。
神渡良平さんの本は、30代のころに中村天風さんのことを書いた「宇宙の響き」や安岡正篤さんについて書いてある本を結構読んだことがある。中村天風さんと安岡正篤さんについては、御本人の著書をほとんど読んでいたので、どうだろうと思って読んだ面もあった。 
しかし、「宇宙の響き」は、中村天風さんが、死の病を治すために世界中を回って、結局完治する治療法を見つけることができずに失意で日本に帰国をする船の中で偶然出会った、カリアッパ師とのインドでの日々を追体験するように現地に行って過ごした体験記が中心になっていた。脳溢血で倒れ、リハビリを重ねて甦った体験を持つ、神渡良平さんならではの良書だった。
安岡正弘篤さんについての本も神渡さんがいったん腑に落とした内容をご本人の言葉で、書き綴った良書であった記憶がある。
すでに共通に本を読んでいるわけであったので、ある共通の基盤はすでにできていたのである。

最近新たに読んだ本は、「アメイジング・グレイス 魂の夜明け」「星降るカミーノ 魂の旅路」「佐藤一斎 言志四緑を読む」である。
佐藤一斎の言志四録も若いころ夢中で読んで、座右の書のひとつでもある。ここでも共通点があって、まだ、お会いしたことは無いのだが、神渡良平さんとは縁を感じているのである。

アメイジング・グレイスは、歌では、あまりにも有名だが、その作詞者やその書かれた経緯などについては、今では結構知られているとはいえ、日本では歌の有名さほどにはそれほど知られていないのではないだろうか。
この作者は、牧師になって活躍したが、かつて生活のために奴隷商人をしていた人物だった。それのノンフィクションのような記録を綴った本なのだ。あの短い歌詞の中に、思いが語られている。それが、幅広く人々の魂に琴線に触れ、受け入れられて、ヒットしているのだろう。

星降るカミーノは、スペインの巡礼路、聖ヤコブの墓があるとされているサンティアゴ・コンボステーラへの800キロもある巡礼の様子を記した本だ。巡礼の様子だけでなく、その時思った記録や、神渡良平さんのさまざまな知識経験が書かれていた。

「佐藤一斎 言志四緑を読む」も、言志四録を元に書かれている。言志四緑は、西郷隆盛がその中から101条を紙に書き写して懐に入れていたとして有名だ。切れば血の出るようなと言われた佐藤一斎が何十年もの時間の中で、魂の奥深くから納得した言葉ばかりを記したと言っても過言ではない。言志録、言志後録、言志晩録、言志耄録の4冊だ。講談社学術文庫から川上正光さんの訳で4冊揃で出版されている。

余談だが、カミーノについては、講談師の神田松之亟さんが、新婚旅行で150キロの行程を歩いたとテレビで発言されていて、びっくりした。ただ、120キロの地点で、足を痛めて、最後の30キロはタクシー移動になってしまったそうだが・・。
コメント
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