一度感染したら再セットアップしかない恐怖のウィルス「W32/Virut」とは?
ほとんどのコンピュータウィルスは、対策ソフトで駆除すれば、システムは元通りになって普通に使えるが、例外もあるようだ。
IPAが注意を喚起しているW32/Virutは、感染前に発見はできるが、一度感染すれば、被害範囲がつかめないため、
OSの再セットアップを余儀なくされるという厄介なウィルスだ。
ウイルスの被害を受けてしまった場合、パソコンを正常な状態に復旧させることは非常に困難だ。
また、たとえウイルスの駆除が成功し、正常に復旧できたとしても、W32/Virut は駆除されると別のウイルスに変化し、
利用者の気付かない所で、さらに他のウイルスをダウンロードしようとする機能があることも確認されている。
対策としては、ウィルス対策ソフトのパターンファイルを最新のものにして、水際作戦で落とされるのを防ぐことである。
もし、一度感染してしまったら、ミュータント的に形態を変えるため、どこまで被害が広がっているのかつかめないのだ。
したがって、パソコンのハードディスクを初期化して、一からセットアップする必要があるのだが、
最近のパソコンはリカバリーCDが付いていないことが多く。
OSのCD-ROMから環境再構築をするとなったら、丸一日はつぶれてしまうだろう。
このウィルスへの対策だけではなく、ハードディスクのクラッシュ等に備えて、購入初期状態のイメージを保存した
リカバリー用のメディアを作っておくことが推奨される。
かつてはCD-ROMにイメージを焼き付けるのが主流だったが、現在は初期状態の容量も大きいので、
外付けのハードディスクにイメージを保存しておくのがよい。
市販のハードディスククローニングツールを使用すれば容易にバックアップイメージが取れる。
そして、もちろんウィルス対策ソフトのパターンファイルは最新にしておくことも極めて重要である。
リカバリでなおるならまだいいですが、MBRいじられると厳しいです。