では、前回のつづきを。本日は【解説編】です。
まず、念頭において頂きたいのは「披露宴」というのは「決められた時間内にお客様にお料理を提供しないといけない」ということです。
そして、自分の仕事の「最低限な最大重要役割」を忘れてはいけないです。
仕事というのは、最低限の仕事ができて、その上での+αが必要になります。
どんなにベテランになってもそれは同じことです。
また「披露宴」というように、不特定多数のお客様を同時にサービスしないといけないときは、「やらないといけないこと」と「してさしあげたいこと」の優勢順位を「やらないといけないこと」に比重をおかないといけません。
そして、「すべてのお客様にできること」を考えることです。
お客様にこちらから「特別」をつくってはいけないのです。
どのお客様も新郎新婦が大切にしている方々です。
こんな言い方はよくないのですが、お客様が会社の社長さんであってもまだ小学生のお子様であっても同じ様に接することを常においておかないといけません。
小学生のお客様でも、ちゃんとした敬語を使い、子ども扱いしないことです。
しかし、高級レストランやホテルではないので、その辺は考えて親しみを持っていただけるようにと私はしていました。
では、「エライお客様」の話と合わせて、説明していきます。
ある意味これは、お客様のクレーム?要望?わがまま?みたいなものです。
どんなことであっても私たちサービスマンはお客様に「No」と言ってはいけないのです。
しかし、「Yes」マンになってもいけません。
そしてこれはサービスマンのコツといってはなんですが、「Noの意味合いのある言葉」「否定形」を使わないようにするとスムーズにいきます。よかったら試してみてください。
今回のケースを整理していきます。
①お客様は「ナスが食べれないから何とかしてほしい」との要望。
→しかしこれは、アレルギーでもなく、単なるお客様の「好き嫌い」に過ぎません。
②会場のサービスには「料理変更」を設けている。
→アレルギーお持ちの方、宗教やベジタリアンなどによってどうしても食べれないものがある方のため
これは前回でもお話したと思いますが、このようなケースが出た場合はそのエライお客様は「特別なお客様」になり、上司に報告の必要があります。そ、ボスにね。
卓持ちは自分の担当テーブルのお客様の状況を把握しつつ、問題があったときはボスに知らせる。
なぜかというと、ボスは料理の進行・指示をしながら、全体を把握し、責任があるからです。
私たちスタッフとお客様との間で何かあったとき、最終的に問題解決するのは現場ではボスです。
ボスは「知らなかった」では済まされないのです。
なので、卓持ちはボスに報告する義務があるのです。
だから私のボスは、いつも私たちの行動を目配り気配り・・・見張りをしているのです。
ちょっとした「あ、やべ」と思うと行動も見逃しません。
思った瞬間、後ろには大きな影・・・「おい、今のはなんだ?」となるのです。
思い出すだけであの影は怖いです。
けどそれは、「見張り」だけでなく私たちスタッフを信じ期待しているからこその行動・・・ボスなりの「愛情表現」なのです。
あ、また脱線してしまいました。話を戻します。
えっ~と・・・
その当時の私は、まだここの現場では新人の身でした。
わがままな「特別なお客様」への対応できる術を持っていませんでした。
ここでちゃんと考えないといけないのは、「現場のルール」の中での判断基準です。
私の経験や話術ではなくて、きちんとその基準の中でお客様に対応する必要があるのです。
そして同時に考えることは、一番最初に話した「決められた時間内にお客様にお料理を提供しないといけない」というこです。
何が言いたいのかというと「スピーディーな対応」が必要になってくるのです。
「自分に対応できる術がない」「ボスはなんか怖い」「どうやって説明しよう」・・・こんなことを考えている暇はないのです。
そしてもうひとつのこと「最低限な最大重要役割」を忘れてはいけません。
お客様は「特別なお客様」だけではありません。
私の卓持ちというのは「料理提供」「皿を片付ける」「ドリンクケア」が「最低限な最大重要役割」です。
ボスの指示によって、最優先にしないといけない仕事です。
もちろん、だからといってお客様を無視するわけではありません。
何があっても「お客様は神様」で最最優先ですよ。
ただ「自分がするのか」「人に託すのか」「ボスに報告するのか」の判断の基準におかないといけないということです。
だから、今回のケースはすぐさま、ボスに<相談>したのです。
そして、目で合図を送り<連絡>
<相談>したのと一緒に「要注意人物」がいることを<報告>していることになるので、宴中、ボスはそのお客様のことを気にするようになります。
私との対応を把握するために、そのあとすぐ指示ができるように、私と「要注意人物」とやりとりが見える位置でサービスをする。
ボスもお客様からしたらスタッフの一人で、ボスも私たちと共にお客様のサービスをし、進行を1分でも早く進めることが必要だから、ただ見るだけでなく、サービスしながらなのです。
私自身もそうゆうボスだということを知っているからこそ、できた行動でした。
この辺を勘違いしている現場監督、上司は多いですからね。
まったく、困ります。
自分が自分の仕事をするため、現場の責任をちゃんと果たすためにも「ほうれんそう」が大切なのです。
そして「ほうれんそう」が機能するのは、個々が今いる自分の「現場の役割」を把握して、果たしているときにしか機能しません。
だから、下っ端の人間がすればいいだけのことじゃない。
ちゃんとその意味を知って上の者は、下っ端に「指示」することが必要になってくるのです。
下っ端が働きにくいのは、下っ端だけの問題じゃない。
指示をしている上の者の責任です。
もちろん、下っ端もいい加減にやったり、適当でいいわけではない。
軍人のように、奴隷のように、指示通りではないんです。
現場を見て、自分も考えて仕事することが必要ってことです。
そうしたほうが、楽しいですよ☆
新人なら新人なりに、わからないならわからないなりにね。
長年サービス業してますが、ボスにはイヤっていうほど怒鳴られて叱られて、泣かされました。
めっちゃ、悔しかったわ。
ベテランになってもまだまだなんです。
だから、基本の「き」を大切にしているんです。
はい、「エライお客様」は終了です。
人気ブログランキングわかりにくこと、まだまだあると思いますが、何分新人ですのでお許しください。これからがんばります。
結婚式場の配膳の仕事。
基本は「料理を運ぶ」「片付ける」「準備する」をすること。
これを最低限していれば、お給料もらってよしのお仕事です。
簡単なようだけど、単純だけど、結構大変なんですよ、これが。
しかし仕事をするとき、「作業」だけで考えてはいけないのです。
どんな「目的」があり、どんな「役割」があり、自分はどの「位置」にいるかがすごく重要になります。
その人個人の今までの経験、能力、想いなんかは無意味です。
現場それぞれ、仕事は一緒でも「やり方」「方向性」は変わってくるからです。
ただ共通としているのは、結婚式場だから、「一生に一度の結婚式、二人の幸せを一緒に願い、お手伝いをする」この気持ち、想いを少なからず持って仕事に望むこと。
これがたくさんの人と仕事をするにあたって、どんな人でも持てる「同じ気持ち」「同じ目的」だと思います。
さて、沢山の披露宴のお手伝いをしてると、さまざまなお客様と遭遇します。
今回はそのひとコマをお話したいと思います。
前回の「ほうれんそう。」につなげてね。
まず、配膳スタッフの主は「卓持ち」・・・
披露宴では、レストランと違い決められた時間内にたくさんのお客様に料理を提供させていただきます。
すみずみまでちゃんとサービスが行き渡るように、サービスが特定のテーブルにお客様に集中しないように、1人2卓(1卓4名~最高8名)の担当を決めて仕事を進めていきます。
それが「卓持ち」といいます。
最近、披露宴開始前にスタッフが挨拶されたりしませんか?
その仕事をしていました。
その日の私の担当は、新郎の友人・親戚などが座るテーブルでした。
とても賑やかで人当たりも良く、こちらとしては「仕事のしやすい」お客様と思っておりました。
ただひとつ、気になる人以外は。
どうやらテーブルの中で偉い人が座るところに、どっかの劇団員のエライ人がいたんです。
近々公演があるらしく、チケットやパンフレットを配っていました。
“おいおい、ここでするもんじゃないだろう”と内心思って(笑)
そして、事件が起きたのです。(ちょい大袈裟?)
その日のオードブル「黄鯛のポワレ ナスのコンフィ添え」を提供したときでした。
そのエライお客様が言ったのです。
「ナス、食べれないんだよね。」
“なんとかしてくれない?”みたいな目をして私に訴えてきたのです。
ここの会場では、アレルギーの方、その他どうしても食べれない理由(宗教やベジタリアンなど)がある方には「別の料理」を提供するサービスがあります。
事前に新郎新婦に確認を取ってもらい、その方には特別に用意させていただきます。
しかし当日わかるときもあり、そのときは迅速に対応できるよういつでもキッチンには準備があります。
ということで、私にもちょっと対応しきれないお客様だったし、当時の上司、よくここでもお話しているボスに相談しました。
そしたら、逆に叱られました。
「アレルギーかどうか確認したか?オマエな、ゲストの好き嫌いにまで対応できるわけないだろ」
ごもっともでございます。
どうゆうサービスがあるのかは知っていたけど、ちゃんと「意味」を理解しきれていなかったのです。
そして、もう一度エライお客様にリベンジ。
「お客様?ナスはアレルギーか何かでございますか?」
しかし、ご納得いただけないお客様。
ふと、顔をあげるとボスの姿。“ムリです”と合図を送り、私はお客様の元を離れるとつかさずボスがそのエライお客様の対応をしておりました。
そして、「ナスあり」料理を持ってキッチンへ。
「ナスアレルギーのお客様がいらっしゃいました」とすぐさま料理変更で、数分後「ナスのない」料理を持ってエライお客様へ提供していました。
その間、私はボスの動きも見ながら、その時しないといけない「自分の仕事」をしていました。
時間にしてきっと15分?10分?もない時間で対応してたと思います。
オードブルを出して、お皿を片付けて、次の料理スープの提供までには終わっていましたから。
これができたのは、私の判断だけはありません。
ちゃんと見てくれて頼りになるボス、そして素晴らしい環境があるからこそできること。
そして、何よりもボスがちゃんと「ボスの役割」を理解して、私たちスタッフを信じてくれてるからです。
つづきは、また今度♪
人気ブログランキングっていうか、大の大人がこんなとこでわがまま言うな!!・・・ぐふぅ、これは私個人の本心です。
美容師としてじゃないからね。
社会人の基本の「き」。
たぶん、人より沢山の人と仕事して、いろんな職種を経験してきて、いろんな面白い出来事あったので、少しずつ書いていきたいなって思います。
さてさて、本日のお話「ほうれんそう」
誰でもご存知でしょう。
ほう・・・・<報告>
れん・・・・<連絡>
そう・・・・<相談>
すっごく当たり前すぎて、できていない人って沢山いる。
っていうか、ちゃんと理解できていない人が山程いて、下っ端で働くものはエライ迷惑するのです。
そして、振り回される。
「ほうれんそう」ができる人が、仕事できる人。
そう思います。
そして、そうゆう人は、プライベートでもちゃんとしている人。
信頼できる人。誠実な人。
アベコベな人は・・・あまりみたことありません。
「ほうれんそう」に求められること。
それは、事実です。
その人の都合、感情などは、必要ありません。
そして、迅速かつ正確さが求められます。
大袈裟だけど1分1秒でも過ぎれば、もう過去の出来事。
物事は移り変わっているもの。
過去に囚われ、こだわっている思考は必要ありません。
常に前にあるものと向き合い、できることをしていく。
問題点も変わってくるからです。
そして、仕事はチームでやるもの。
だから必要になるのです。
「ほうれんそう」
けど、変わらないもの、忘れないで持っていないといけないものもある。
それは自分の「最重要役割」です。
さ、次は私の経験ですが、現場の話を盛り込んで進めていきたいと思います。
お楽しみを♪

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