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好日11   二十一世紀のゲーム

2007年03月01日 11時00分00秒 | 好日11~15



  好日11   二十一世紀のゲーム



 インターネットで簡単に株が変えるという話を聞いて、さっそくオンライントレード専門の証券会社から資料を取り寄せて申し込んだ。まず証券会社に自分の口座を作り、そこへ金を振り込んでおく。あとは発行されたIDとパスワードを使って、買いたい銘柄と購入したい株数を入力するだけで、用意した資金分の株がすぐに買えてしまう。パソコンの端末を通して外国の会社の株でも簡単に買うことができるのである。中国の株などはまだ値段がずいぶん安くて知名度の高い会社でも一株五十円くらいで二千株買うのに十万円くらい資金を用意すれば買うことができる。

 いつでも株が買える状況を作っておくと、いままでよりもずっと株の世界が心理的に身近に感じられるようになった。インターネットを利用した株の取引は二十代の若い世代にも拡がっており、誰もが世界市場とダイレクトにコンタクトを取ることが可能な時代である。携帯のユーザーが十代にまで拡がったと同様に、あと十年もすれば、株式取引も一挙に低年齢化し、株式市場でゲーム感覚で遊ぶ世代が大量に参入するだろう。

 ところで、株式市場は、買いで一致すれば暴騰し、売りで一致すれば暴落する。混沌の世紀がこれから本格的に始まるのではないか。いままで誰も経験したことのないゲームがもうすでに始まっているのだ。楽天・ライブドア・ソフトバンクといったIT企業によるプロ野球参入の動きなどはその序曲である。

 一年ほど前は八千円くらいした西武鉄道の株価が、十一月に入って四百円を切った。西武株の購入単位は二千株だから、一千六百万円で買ったものが八十万円にまで下がった勘定になる。一銘柄だから問題は小さいが、一国経済に換算すれば、破滅的な大恐慌の数値である。無名の中小企業ライブドアが一挙に全国区になったのとはあまりに対照的である。一千六百万円が一年で八十万円になるということは、その逆も理論的にはありうるということである。無数のバブルが泡立ち、恐慌の嵐が吹き荒れる。何が起こるか分からない時代が始まったのだ。そこでは思考スピードがますます加速されていくだろう。

「三年後には、わが社のつくる製品はすべて時代遅れになるだろう。唯一の問題は、われわれがそれを時代遅れにするか、それともほかの誰かがそうするか、である」(ビル・ゲイツ著『思考スピードの経営』大原進訳)

 通信と金融が、思考スピードの革命が大きく進展している二大領域である。通信も金融も精神的価値と無縁の世界に見えて、じつは決してそうではない。まず通信は感覚の拡大であるし、金融工学は主観の変動を確率の予測に組み込んだ推測のテクノロジーへと進化している。文学と数学がハイテンポで歩み寄りつつある気配がある。簡単に言えば、言葉に頼り過ぎるのも、数字に頼り過ぎるのも、もはやどちらも時代遅れなのである。

 ランボーのアンドロイドを復活させて、二十一世紀中葉に向けて解き放ちたいと思う。この思考実験の中で、意義のあるのはただ一つ。あらゆる天才は金銭感覚も人と違ってユニークであったということ。ランボーは十代の少年の頃、金利生活者を夢み、放浪詩人の時代を経て、砂漠の商人として果てた。我々もまた、ランボーのアンドロイドと一緒に、二十一世紀のゲームを再開しようではないか。ランボーの歩みを、まねようではないか。 


 ★砂漠の商人アルチュール・ランボー★
 


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