でりら日記

日々の雑記帳

GUN x SWORD 追記

2007年11月23日 | 趣味の雑記
 GUN x SWORD。観終わった。
 よく出来ていたと思う。OPの、キャラクターが本編に登場するとシルエットから実像へと切り替わ
る演出、仕掛けが解ると次は誰なんだろうと楽しみになってくる。そしてテーマ曲、申し分なし。

 特に崩れも感じなかったし、作画は安定していて安心してみていられた。何はともあれ、ヴァンが
格好良いのですよ。おっと、名前を忘れてしまった、ヒロイン・ウェンディ、これもツインテと云ってい
いのだろうか、正直髪型はアレだなぁと思っていたのだが成長ぶりも目覚しく(お前、背が伸びた
か、は良かった)それだけにプリシラに共感が持てなかった。うん。

 ところでヴァンは本当にXXなんだろうか。・・・本当っぽいな・・・そうか・・・あんなに堂々と言い放
たれては。

 カルメン99。そうかぁ、喜久子さんかぁ。もう少しパキッとした口調でも良かったかもと最後まで思
った。しかしモテモテだなヴァン。

 ユキコ。
 途中で合流した時は「誰これ?」状態だったのだが、おじーちゃん達を見て更に1話見送ったぐら
いでやっと思い出した。どうしてもっとレイと絡めてやらなかったのかスタッフ。中途半端すぎ。ファ
サリナとミハエルぐらいぎゅんぎゅんに近づけても(やりすぎ)。

 レイ。
 はい、ヴィラル好きの私としては堪らん!ヴィラルは帰ってきたけど、レイは、レイは。あう。髪の
色とマフラー、服、瞳、カラーリングがかなり好み、櫻井氏の好演もあり、かなりポイント高し。なに
より、手段を選ばぬ冷徹さ、ぶれない信念が立派でした。あの演出も、使い古されたといえばそう
かもしれない、でも!ああ!ぐっときましたよ。

 18話、「祈るはサウダーデ」でサウダーデの技術者の中に中井和哉氏発見。思わずヴォリュー
ムを大きくする。夜中だっつーの。短い命だったが久々に聴けて幸せ・・・

 ファサリナ。
 この作品が作られた当時、よもやポールダンス(アメリカ映画に良く出てくる、盛り場などのステ
ージ上で肌も露わなお姉さんがポールに絡みついて踊るアレを芸術・エクササイズにまで高めた
もの)が大ブレイクし、路上で、公園で、しがみつけそうなポールや電柱を見ればつい踊ってしまう
レディ達が巷に溢れようとは誰も思わなかっただろう。

 ダリアを駆ってヴァンと対峙した時には、彼女の過去の片鱗が窺い知れるような言動がそこかし
こに、というかあからさまに撒き散らされていたが、ラスト、カルメンと百合展開かとwktkさせつつ
あのEND、将に一筋縄ではゆかぬ奥深さ。敵ながら天晴れ。(いやむしろカルメンが大穴だったと
いうべきか)

 ミハエル。
 自分で考えず他人を信じ、提示されるがままに登りつめた兄と、自分で考え自らの脚で歩いて辿
り着いた妹。迷った時揺れた時にファサリナの導きを受け入れてしまうあたり弱く脆いんだけども
あのタイミングそのものに意味があったんだと思う。

 ヨロイごしのヴァンとミハエルの諍いといおうか戯れ事と云おうか、内省的な頭脳派VS直感と本能
で動く馬鹿、もあったけれども、ウェンディを挟んでの三角関係にもならない口喧嘩(貴様に兄と呼
ばれる筋合いは無い!に何の色気も結局無かったのだ)、そう、口喧嘩のレベルに於いては非
XXとXX同士で非XXに一日の長があったような気が。

 ヴァン。
 ウェンディ、プリシラ、カルメンと美女・美少女群に囲まれていながら、結局最後は「お嫁さんって
いうのは・・・」でウェンディを思い出したものの結局エレナ一筋だったと。中途半端といえばこいつ
も中途半端、でも、恰好良さ漲る偉丈夫ではなく、人の温かみを知らず孤独に不器用に精一杯生
きてきて、初めて触れた優しさに満足してしまい、あとはどうでも良くなってしまったのだな。

 ファサリナが「生まれたときから一人で寂しいと感じることすらなかった」と云っていた通り、幸せ
を幸せと感じることが無ければ例え不幸でもそれを不幸と感じることすらないし、他人と居ること、
一人ではないと確証できることの幸せを感じなければ、一人でいて孤独を感じることもない。

 幸せや孤独を知ってしまえば、一度手にした幸せをもう一度手にしたい、別の幸せを手にしたい
と望むのも人間だけれど、幸せ=特定の誰か、であればその誰か以外はもう何の意味もなくなっ
てしまう。(ただその一人を捜し求めて得られなければそれはどこかの時空の誰かさんのようになっ
てしまう。)

 それを彼自身気付く為にウェンディが必要で、DANNとの関係を深める為にはプリシラが必要だ
った。視聴者としては「どっちにするんだ」的な期待を持たずには居れないのだけれど、(そして個
人的にはプリシラのようなコはどうにも駄目なので、健気に描かれていたウェンディを贔屓目に見
ていたが)ヴァン自身「俺は駄目だな、いつまで経っても大人になれねぇ」と云っていた通り、多分、
永遠に、二人の想いには応えられない「子供」なのだろう。

 エレナに対しては、結局の所愛情というよりもむしろ、向けられた好意への忠誠に近いもののよ
うに今となっては感じる。母を慕うようなものもあったかもしれないが、それよりももっと本能的で尚
且つ繁殖行為を伴わない、そんな一途な愛着、執心、のようなもの。最後まで見ると、そんな風に
感じた。途中まではレイと同じ境遇、エレナ以外シノ以外は女じゃない的なものもあったのだが。そ
の点、レイはずっと大人だった。間違いなく。

 お嫁さんっていうのは、幸せで、幸せで、幸せな時になるもんだ、と述懐する彼自身タキシード姿
がトレードマーク、今時そんな風に自分の嫁さんを振り返る男がいるんだろうかと思うぐらい純粋
だ。純粋、単純、ラストの「馬鹿」に繋がるキーワード。
 幸せで、幸せで、幸せだった時の、絶望と苦しみ、悲しみ。それを一生彼は纏い続ける。

 「お嫁さんになるって事の意味が解っているのか?」という自らの問いに対して「俺はXXだから」
お前を嫁に貰ってやれない、というのが彼の答え。非XXならOKだったんですかヴァンさん。どう
いうことですか。深すぎて考えるのが怖いよ。でもそのぐらい彼は純粋だったのだなぁ。

 そういう観点からも、あの16話(ヴァン、ウェンディを置いて逃げ出そうとするの巻)は良い話だっ
た。その反動ではじけすぎた17話(水着女王の巻)も。S.O.S.、最高。自主規制自主規制。

 あああ何を長く語っているんだと思われそうだけれど結論。良作でした。リアルタイムで観たかった。

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