でりら日記

日々の雑記帳

読んだメモ「ねじの回転」「黄昏の百合の骨」/恩田 陸

2007年06月18日 | 趣味の雑記
 いいね。いい。恩田陸の文章は、うん、よい。ちょっといろいろ振り翳し気味なところもあるけれど、
面白いし文章が綺麗で女性ならではの繊細感と大胆さに溢れていて、それでいて重みがある。な
んというか丁寧だ。

 「ねじの回転 FEBRUARY MOMENT」
2002年12月10日 第1刷発行/株式会社 集英社/単行本

 時代を遡って歴史を変える力を手に入れた未来。世界を巻き込む戦争を回避すべく、歴史に介
入するプログラム「シンデレラの靴」で、1936年2月26日雪の日は繰り返される・・・
 SF歴史小説、と云ってしまうとそれだけでは勿体無いような気もする。

 俺は×××××が××ないんだ、のくだりで、「風車男ルリヲ」を初めて聞いた時の「ゾクッ」とし
た「そうきたか!」感を覚えた。

  だけどルリヲは見つからないよ!
  ジャカジャカジャン!
  だって聞いたんだよ風車男にはさぁ、
  ジャカジャカジャン!
  首がないんだ

 のアレ。

 「黄昏の百合の骨」
2004年3月10日 第1刷発行 株式会社 講談社/単行本
 装丁が綺麗だ。イラストと百合の使い方がよい。

 理瀬シリーズ二作目。と知らずに手にとって読み進めた。充分解るんだけど、ちょっと目隠しされ
た気分のところも。
 タイトルが全てを物語っていたのだなぁと最後まで読んで解った。他のシリーズも気になる。
 そうして面白かったので、現在「黒と茶の幻想 BLACK & TAN」に突入中。恩田陸月間。

 ところで、トゥーランドットを観ながら、カラフはリュウにしておけばいいのに、と素なツッコミをしな
がら見ていると、「黒と茶の~」の、男がどんな女を選ぶかというくだりを思い出して苦笑い。そう、
「黒と茶の~」は、普段私が思っていることをすべて的確に表現してくれていて面白くもあり逆に冷
静にもなったり。苦笑い、というのが一番適切か。女性から見た男性像をばっさり、という感じで。

 自分がこんなふうにばっさり切り捨てているつもりもないけれど、結構冷ややかに見ていたのか
な、と。いやまだ最後まで読んでいないのでちと曖昧にしかいえないけれどそういうことさ。

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