daddy-kのいきあたりばったりⅡ

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昭和歌謡曲と電子オルガン

2022-08-28 | 音楽つれづれ

昭和の音楽マーケットを思い出すと、二大勢力がビクターとコロムビアという印象で、他にもレコード会社がある中、この二社が大きく感じられたのは、それぞれ一体型のステレオ(アンサンブル型)を発売していたり、楽器も手掛けていたからですが。

ビクターは日本で最初に電子オルガン「ビクトロン」を発売した会社であり、他にエレキギターも手がけ(OEMでしょうけれど)、コロンビアも電気ピアノエレピアンを発売し、それぞれ先進的メーカーでした。※今の電子ピアノは、機械部分を持たない電子発信の音源ですが、電気ピアノは鉄片などの音を拾い増幅するアナログ部分を残す楽器でした。

また、あの頃の洋楽ファンにとっては、ビクターのS盤vsコロムビアのL盤と、それぞれのラジオ番組を持っていたので、毎週どんな新曲がかかるか、会社の対決(?)は別として、とてもワクワクしたものです。

これが歌謡曲となると、演歌のコロムビアvs都会調歌謡のビクターのイメージとなり、作曲家だと古賀政男と吉田正、歌手では美空ひばり、村田英雄などに対し、フランク永井、マヒナスターズなどそれぞれの専属が、そんな印象につながるのですが。

 

過日、中古レコード店の店外ワゴンで目に留ったマヒナスターズのLP、電子オルガンが写るジャケットで即購入。これ絶対ビクターの電子オルガン「ビクトロン」と思って。

普段はワイルド・ビル・ディヴィスなど黒いオルガンが好きですが、最近は見かけなくなった日本の電子オルガン物も買っているのです。まあ、大概安いと言う事もありますが。

で、このオルガンですが、オルガン・ブルーブック(ミュージックトレード社)で調べると、ビクトロンの最初のモデル(EO-4420)はFスケールなのに、こちらはCスケールだから違いますね。

次のモデル(EO-100C)がこれに近い?と思ったのですが、発売が66年となっており、このレコード(64年)の発売時期と合わないし、プロトタイプか?他社製品なのか?

この時期の国産電子オルガンは、他にエーストーンTO-24AがありますがFスケールだし、CスケールならヤマハのエレクトーンのD-1しか無いはず。

チラッと映るエフェクト・レバーはエレクトーンに近いのですが、まさか?ですし…ね。

写真に関係なく、実際に使っているのはやっぱりハモンドかなぁ?と音を聞いてもサスティンなどエフェクトを一杯かけてあり、素人には聞き分けがつきません。

実際に演奏者される方は、何か気付く事があるのでしょうが、そこは素人の悲しさで。

 

判らないものは仕方ないので謎解き(?)は諦め、レコードに耳を通しましたが、久し振りのマヒナスターズ、懐かしかったしアルバムの半分は吉田正の曲で、さすがはヒット・メーカーで、あらためてビクターの歌謡曲カラーを作った人だったなぁと。

マヒナスターズと言えば女性と組んだヒットも多く、一番有名なのは吉永小百合との「寒い朝」でしょう。「初めて買ったレコードがこれ」という同世代も多いですし。

私は「島のブルース」も好きで、イントロの渡久地正信さんの指笛が印象的でした。

バックのオルガンや三線が歌声とユニゾンというあたり、そんな時代でしたね。

浜口庫之助さん作詞・作曲の「愛して愛して愛しちゃったのよ」も好きな曲で、田代美代子さん、以前テレビでお見かけしましたが、なかなか小ボケをかますユーモアもありで可愛い方でした。進行役が呆けた男で、これをことごとく受けられなかったのは残念でしたが。

 

■ 以上、聞きたい365日 第319話でした。