ドン・ブライアント!! うわぁ~何とも懐かしい名前を見つけたのですが、これを置いてあったのがCDショップでは無く図書館。オーティス・レディングやマーヴィン・ゲイなど有名どころすら無く、ソウルと言うコーナーは見当たらないのに、ドン・ブライアントだけポツンとあったのでビックリしましたが。
この人の名を聞くと、60年代終り頃からサザン・ソウルに目覚め、雑誌「SOUL ON」を読み、オムニバスのアルバムを買って、マイナー歌手のディープな世界に浸り、悦に入っていたあの頃がよみがえります。
初めて聞いたドン・ブライアントは、69年に出た伝説のアルバム「熱い想い」に入っていた「アイル・ゴー・クレイジー」でした (今回のアルバムの⑦でリメイクをしている)、そして75年にそれまでのシングル曲を集めた日本独自のアルバムが出て、これもよく聞いた懐かしいアルバム。
今回見つけたこのアルバム、新曲とその頃に愛聴した曲のリメイク・バージョンが入っていて、リメイク曲は懐かしく、新曲の中で特に気に入ったのが、⑨のソウル・バラード「A Woman's Touch」ですが、アルバム全体の個人的な感想は最後に書くとして。
このアルバムの発売は2020年となってましたが、彼は所属するハイ・レコードの活動停止に伴い、ソウルの世界から離れてゴスペルの活動をしていて、今回それから48年経ってのソウルのレコーディングだそうです。(地域でのゴスペルのレコードはあった様子)
彼は1942年4月の生まれだそうだから78歳の時の録音ですか? この曲とか①のファンキー調のナンバーなど、いや~歌声を聞く限り、まったくそんな歳とは思えない元気さは嬉しいですね。
今ブライアントは80歳過ぎて活躍中のようですし、1941年生れのディランは、80歳を超えたいまも元気で日本ツアーを終えたところで、同じ41年生れのポール・サイモンは五年振りのアルバムを出したところと、向こうのジイさん達元気すぎですが、私も見習って、元気な80歳のジジィを目指さなくては。歌も楽器も出来ないのですが、少なくとも健康だけでもと。
私が傘寿となる頃には、日本でも80歳を過ぎても元気なミュージシャンが活躍しているかな? 年代の近かった忌野清志郎さんも、加川良さんも故人となってしまったから、同年代で、傘寿でも元気で歌っている姿を期待したいのは、中島みゆきさんですね。 その時は「時代」や、「ヘッドライト・テールライト」のリメイク版とか期待していますよ。
■ 最後は脱線しましたが、聞きたい365日 第347話でした。
以下はこのアルバムの素人レビューですから、興味ある方だけどうぞ。
このアルバムは新曲と、サザン・ソウル・ファンに人気の60年代の曲のリメイクを含む13曲で構成され、①ユア・ラブ・イズ・ブレーム ②99ポンド ③イズ・イット・オーバー ④アイ・ダイ・ア・リトル・イーチ・デイ ⑤ドント・ターン・ユア・バック・オン・ミー ⑥ユア・ラブ・イズ・トゥー・レイト ⑦アイル・ゴー・クレイジー ⑧クラックド・アップ・オーバー・ユー⑨ア・ウーマンズ・タッチ ⑩ウォーク・オール・オーバー・ゴッズ・ヘブン となり、このほかに③.④.⑩の別ヴァージョンがボーナス・トラックとして加わっています。
①と②はミディアムのファンキー調なので私の好みとは少し違うかな?でも奥さんアン・ピープルズの体重にかけて書いたと言う②は、70年代のハイ・サンドが好きな方には喜ばれそう。聞き進むと③で好みのソウル・バラードが出て、これはオーティス・クレイの歌ってた曲とは同名異曲ですが良い曲です。
そのオーティス・クレイのために書いた曲④も良いな。オーティス・クレイの日本でのライヴ盤を思い出し、今は亡きオーティス・クレイに涙…とまで言いませんが、これまた良い曲でした。⑤は65年の曲で、かなり当時と違うアレンジで(当然ですが)、この曲の新しい魅力発見といったところ。同じくスローで⑦も、先に書いた通り最初に出合った思い出の曲。
新曲では⑨のスロー・バラードが良いです。このギターが低い弦を効果的に使っていて、またフレーズが良いですね。このアルバムのハイライト曲と言っていいかな?好きです。先程の④とこの⑨は、ボーナス・トラックで別ヴァージョンがあって、同じようなアレンジですが、バックの音の抑制が効いていて、正規トラックを一通り聞いた後、余韻に浸りながらもう一度聞くにはピッタリでとても満足。 と、失礼しました。