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チョイ前までは夢と希望に満ち溢れとった小市民の浅まし過ぎる野望と欲望の為の高度浄水処理施設

いろいろ誤解されて面倒臭いんで、当たり障りの無いタイトルにしましたよ
飽きたらまた変えますから…

『真夜中の少女たち』★堀江慶・佐伯竜一

2007年01月21日 04時31分46秒 | 映画
文字通り真夜中の少女たちを描く4本の中篇からなる作品。
渋谷で公開されただけだけど、けっこう話題にはなってたみたいだね(後に大阪でもちょろっと公開)。

各作品の星取表は下記の通り。
『シブヤドロップス』★★ 監督:堀江慶
『ベットタウンドールズ』★★ 監督:佐伯竜一
『クラッシュ・ザ・ウインドウ』★★★★ 監督:佐伯竜一
『センチメンタルハイウェイ』★★★★ 監督:堀江慶
後半の2本は良い。
なかなか面白かった。
前半2本はなんだか“なってなかった”。
同じ監督によるものなのに、こんなに差があるのは何でだろう???
思い当たる節が二つ、三つ。

脚本の良さ。
演技者の出来。
丁寧な演出。
…。
当たり前やがな…。
でも、その当たり前が出来ていない作品の如何に多いことか。

『クラッシュ・ザ・ウインドウ』★★★★の渋谷飛鳥を始め、みんな良い。
『センチメンタルハイウェイ』★★★★ 主演・佐津川愛美の芝居と表情に目ん玉さえも奪われる。
正直びびる。
この子は本当に天才だと思った。
あの表現力は並みの役者では出せない。
彼女のいい芝居を見られただけでも『真夜中の少女たち』は「買い」である。
共演の津田寛治もかなりかなりかなりなもの。
で、作品的にもやっぱ一番は『センチメンタルハイウェイ』。
大袈裟な演出は無いんだけど、でもホントにセンチメンタルな気分になる。
「いいもの見つけたっ!」って感じの満足感。
2回3回と続けて見たくなる映画って良い作品である証拠。
とっても素敵な小品です。
『センチメンタルハイウェイ』だけもう1回見ることになる。
多分。
http://www.mayonakanoshojo.com/

『スワロウテイル』★岩井俊二

2007年01月20日 13時03分23秒 | 映画
今さら僕如きがブログで何か書いたところで始まらないよ『スワロウテイル』。
お恥ずかしながらまともに最後まで見たのはこれが初めて。
今まで3回挑戦したんだけど、いつも寝不足とかでとても眠い中見ていたもんだから、毎回映画の途中で眠ってしまっていた。
普段から「岩井俊二は素晴らしい」とか言ってる奴が、その代表作『スワロウテイル』をまともに見てないっていうのは、全くもぐりの称号を与えられても仕方が無いのです。
そんなわけで、無条件で降参します。
星は★★★★★5個です。
当然でしょう。
無条件で見ましょう。
DVD買ってでも見ましょう。

『十七歳』★今関あきよし

2007年01月19日 01時29分52秒 | 映画
久しぶりの掘り出し物でっせぇ~。

木下ほうかの『17才』とちゃいまっせ~!
ましてや巨匠・澤井信一郎が撮ったアイドル映画『17才 旅立ちのふたり』であるはずがありまへんがな。

もう、全く期待せんと見たんが良かったんかいなぁ…。
わりとエエ映画やったんですわぁ…この作品。
僕は秀作やと思いますよ!ダンナぁ。
星なら★★★★4つは打てまっせ。

今関あきよし監督の『十七歳』。
今関あきよし監督と言えば、その昔、8ミリ自主映画のカリスマ監督と言われた男。
高校時代から8ミリ映画を作り始めた僕も、ご他聞に漏れず相当に影響受けた監督さんの1人。
大学生の時見た『ORENGING'79』で僕はかなりぶっ飛びました。
これは当時のオフシアター・フィルムフェスティバル'79(のちのぴあフィルムフェスティバル)で賞取ってるんですよね。
でね、富田靖子主演のデビュー作『アイコ十六歳』なんて私、映画館で3回くらい見ちゃいましたよ…まったく、何させるんだか、この監督は…。
それくらい、学生時代は夢中になった作家さんでした(過去形)。
今はね…2004年のある事件以来どうなったんだろうか???

出来れば過去のキラメキとトキメキを取り戻して欲しい監督さん。
でないと、この人の演出が今の僕には素直に受け取れないのですよ。

そう。
カメラの視点が変態の視点と紙一重だから。

でもね。
作品に罪は無いからね。

何にしろ、被写体を捉える視点が違うって言うか…ホント人と違うのよ、この監督の撮り方とか撮る部分とか…なんて言うかなぁ…まさしく変態の視点なんですよ。
だからこそ、あんな事件を起こしてしまったんだろうけどね。
遊園地の主人公のデートシーン。
パントマイマーの視点で撮ってるカットなんてゾクゾクしたもん。
カメラ目線の超どアップで滝裕可里と忍成修吾が芝居するんですぜ!
キャ~もう、なんかこの人天才!って感じで。

作品的にも家庭崩壊、登校拒否、イジメ、援助交際とかの一見重いテーマを扱ってるんだけど、原作書いた人が現役女子高生ってこともあって、視点がすごく素直で嫌味が無いし重苦しさも無い。
もがいてるんだけど、希望があるって言うか、前を見ているって言うか、何だか爽やか。
東京都知事推奨映画、青少年映画審議会推選映画、優秀映画鑑賞会推薦映画、PTA全国協議会推薦っていう、お堅いどころが推薦してる割には、説教臭くもないしね。

役者さんもけっこう良くって、主演の滝裕可里の体当たりの芝居がグッと目を引きましたね。
今は出演を控えてレッスン生活らしいけど、また早く見てみたいなと思わせる女優さんでした。

この映画見て、やっぱ今関監督には復活してもらいたいなぁと思うけど難しいだろうな。

『十七歳』オフィシャルHP
http://www.pal-ep.com/17sai/17sai.html

『日本以外全部沈没』★河崎実

2007年01月18日 04時01分26秒 | 映画
日本映画界屈指の異端児、業界の鬼畜、カリスマ…などなどと誰が呼んだか、カリスマ映画プロデューサー兼バイヤー叶井俊太郎氏が『いかレスラー』や『コアラ課長』等に次いで河崎実監督と仕掛ける、また出た大馬鹿映画かと思って見たが、なんとなんと意外や意外、真面目でヘビィなテーマを風刺と皮肉たっぷりにシニカルに描かれていたのでちょっとビックリ。
やっぱり筒井康隆の原作だからか?
原作読んでないので分からないけど、単に笑える馬鹿映画を期待して見たけど、意外な方向へ裏切られてしまった。
一見すべての外国人を馬鹿にして敵に回して笑い者にしているような感じだけど、裏を返せば皇臣日本民族2000年余りの孤立と孤独を自虐的に嘲る高等技術。
これぞエクセレント!
だからと言って、そんな大そうに言うほどのもんでもないですが…。
だからこそ、中途半端に馬鹿映画にせず、原作の筒井テイストをもっと前面に押し出した形での映像化って選択肢もあったんではなかろうかとも思うんだけどね。
でもまぁ、大笑いできるギャグやシーンもあったし、すべって転んで大失笑もありぃの、それなりに楽しめたんでオッケーですよ。
映画の途中で挿入される「日本音頭」いいですね。
“ニッポンちゃちゃちゃ”の歌詞が耳について離れませんぜ。
賛否両論あるイマイチなシュワちゃんとブルース・ウィリスもどきとジョーカス監督も馬鹿馬鹿しくって私は好きですね。
ま、そんな感じでけっこう意外性のある映画でしたね。
http://www.all-chinbotsu.com/

『せかいのおわり』★風間志織

2007年01月14日 04時15分02秒 | 映画
風間志織監督って才能ある人ですね。
でも、撮ってる作品は少ないんですね。
でも、なんで数が少ないかが分かったような気がしたのです。
導入の最初の20分。
やっぱり映画っていかに観客の心を掴んで、早い段階でその世界に引っ張り込むかっていうの大事ですね。
さすがの僕でも見るの止めようかと思ってしまったもの。
映画をゆっくりじっくり堪能してやろうという思いが強い人でないと、映画の前半で眠くなってしまうかもしれません。
ゆっくりゆっくりじわりじわりと、作品の中へ導いてくれるので、腰を据えて見る覚悟が必要です。
それができれば、けっこう楽しめますよ。
少しずつですが、見る人の心を侵食していきます。
エンドロールが流れて「ほ~」って感じです。
女の人にしか撮れないお話です。

http://www.suzufukudo.com/sekainoowari/

十九歳の地図★柳町光男

2007年01月11日 13時15分54秒 | 映画
『カミュなんて知らない』キネマ旬報ベストテン10位入選記念!
と言うわけでもないですが、同じ柳町光男監督の『十九歳の地図』を見た。
原作は中上健二。
これはもう20数年前1979年の作品で、公開時には当然のことながら見てないんだけれど、僕が中学生か高校生だったかの頃、深夜テレビで放送されていたのを、たまたま偶然見てしまい、見終わって腰が抜けてしまった作品。
簡単に言えば、新聞配達の19歳浪人童貞クンが気に入らない奴らに悪戯電話をかけまくるって話。
そして、その行動はだんだんエスカレートして行き…。
当時10代だった僕にはけっこうショッキングな内容でしたね。
最初は全然見る気無かったけど、いつの間にかもうブラウン管に釘付けになっていましたもん。。。
で、今回縁あってもう一度見てしまったわけですが、おお・・・やっぱ独特のあじわいがありますねぇ…柳町さん。
『カミュなんて知らない』は嫌いだけど面白かったし、そしてこれも良いですよ!!!
誰が言ったか、娯楽の黒澤、芸術の柳町…とはさすがによく言ったものですね。
なーんだか、強烈な映画ですよ…今見ても。
それを、まだミドルティーンの頃に見たんだから、腰が抜けるのも当たり前だのクラッカー。
以前見たときは、主人公の方に肩入れするような感じだったんだけど、今見ると周りの駄目人間ばかりに目が行っちゃいますね…(笑)。
やっぱ、10代と今じゃ感じ方が違うんですかね。

今回いろいろ調べてみたんだけれど、主演の本間優二って族の総長やってたんですね。
でも役者とかには全然興味なくて、その後あっさり芸能活動をやめている。
『戦メリ』とかにも出てたのに…。
沖山秀子って女優も相当やばい人だな。
けっこう若い蟹江敬三のダメっぷりもイカシテマスよ。
あと、逆さに吊られていた犬は恐らく本物だろ?
今やったら、いろんな妙な団体から抗議来るだろうな…。

特に若い人で柳町光男監督をあんまり知らない人は、見ておいた方が良い映画だと思います。

『少年たちは花火を横から見たかった ~打ち上げ花火6年目の検証~』★岩井俊二

2007年01月08日 02時18分02秒 | 映画
単純に言ってしまえば、岩井俊二監督の『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』のメイキングのような作品。
でも、これを単体の1本の商品として成立させてしまうところが、やっぱ違うんだなぁ…と。
選ばれた人なんですよね。
さて、俺は?
ifもしも。

『かもめ食堂』★荻上直子

2007年01月07日 03時29分54秒 | 映画
高校生の時、『転校生』という映画を見て、めちゃくちゃ…ほんと滅茶苦茶に泣いてしまい、その映画を作った大林宣彦監督は僕のカリスマとなる。
「さよなら俺!」「さよなら私!」
そして、その『転校生』に主演した、当時ボクと同じ高校生だった、小林聡美の演技の上手さにめちゃくちゃ驚かされ、この女の子こそ(今ではいい感じのおばさんになってしまったが…)日本で最も芝居が上手い女優さんだと確信する。
その確信は未だに全く変わっていない。
小林聡美おそるべし。
多分、そう思っている人も多いと思う。
ピンと来ない人は取りも直さず『転校生』を見ることだ。
それで分かる。

小林聡美主演の『かもめ食堂』を見た。
小林聡美の映画を見るのは、かなり久しぶりだった。
主演だと、もしかしたら『廃市』以来かな???
かかか、かなり昔だ…(唖然)。

この『廃市』という映画での小林聡美も素晴らしいものがあった…。
うーん…もう一度久々に見よう…地味な映画だけど…。
映画『廃市』については“ここ”をクリック。

そんなわけでやっぱ小林聡美はお見事だ。
彼女が片桐はいりに自宅でご飯を食べさせてあげるシーン。
ご飯を口にした片桐が思わず感極まって泣いてしまうっていうシチュエーションがあるんだけど、それを見た小林聡美が、小さな声で「はい」とお茶だったかおかずだったかを、そっとよそってあげるって言う芝居に僕は唸った。
すごい。
こんな自然な演技、並みの役者じゃできない。
つい、泣いている片桐に目が行ってしまうので目立たない地味な芝居だけど、もう私はそれでも目が釘付けになってしまった。
作品の雰囲気もとてもゆったりのんびりしていて心穏やかになれる。
泣ける!とか、笑える!とか、手に汗握る!とか、問題作!とか、そんな形容詞とは全く無縁な作品で、これと言った事件は何も起こらない。
だけど、すべてを見終わった後、何だか知らぬ間にほんわか幸せな気分になっている自分に気付いてる。
「猫を預かってしまったので、帰れなくなりました」
これ、もたいまさこの台詞。
この作品のすべてを象徴しているような、とっても幸せな台詞。
僕もけっこういろんな映画見た中で、わけ分かんないけど、ふっと力が抜けてホッとする…こんな台詞は初めてだった。

じんわりと心の中に染み込んでくる。
重い時、冷めてる時、沈んでる時…etc.
ちょっと気持ちを温かに緩やかにしたい時には、きっとお役に立ってくれる作品だと思う。

http://www.kamome-movie.com/

『スクールデイズ』2回目

2007年01月04日 02時25分09秒 | 映画
夜、森山未來主演の『スクールデイズ』を再度見直した。
昨日見たとき、どうも自分の感じ方が曖昧だったので、再度見て、この映画は是なのか否なのか判断しようと思って。
部屋の電気消して、じっくりモニターに集中する。
で、2回目を見た感想。
やっぱりこれ面白い。
これは是。
よく出来た映画ですよ。
眠い目をこすりながら見た甲斐があった。
他の人が書いているレビューを読んでも、確かに評価が大きく分かれる作品だけども、僕は良いと判断した。
そう僕が宣言することによって、何人かはこの映画を見てくれるはずだから。
仮に僕が悪いと宣言すれば、ただそれだけで多分何人かはこの映画を見なくなるだろう。
それは、あまりに勿体無い。
確かに変てこな映画で、ごく普通の娯楽映画を見慣れている人が見たら一見「ん?なんだ?」ってなるかも知れないけど、しっかりじっくりよくよく見ると、なかなかどうして良く出来ているし。
最初から見ないという行為ほど、無価値で愚かな行為は無いからだ。
★4つくらいはあげよう。
4.5個でもいい。

『スクールデイズ』★守屋健太郎 (+告知)

2007年01月03日 03時24分24秒 | 映画
えー…感想を語るのがムツカシイ映画です。
なんつうか、好きなんですよね、けっこう気にいったんですよ。
主演の森山未來がなかなか良い芝居してたし競演陣も上出来で。
かなり役者陣が良かったんですよ。
で、なかなか面白かった。
でもなんだ?この中途半端な感覚は?
シナリオのせいだな…?…もっと演出方法とか主題とかを、どちらかに寄せて欲しかったかなぁ…。
そうすれば、もっと見やすくなったかも??なのに。
僕は映画に対して、「惜しい」とか「勿体無い」とかいう言葉を使って感想を語ることが多いけど、ホントこの映画はそのものズバリの言葉が当てはまるような気がする。
パッケージや予告編のイメージとは違って作家性の強い作品で。
純粋なコメディ娯楽映画だと思って見ちゃうと、けっこう裏切られる。
なんか宣伝担当の苦労の後が手に取るように分かります(笑)。
コメディのようなオープニング、番組のパロディ、でも中途からだんだん作品のシリアスなテーマが見え隠れし始める展開に。
そして…何?シリアスを越えて、へヴィ…重い……、そしてさらに裏切られた感満載の後味の悪いオチ…辛い…、落ちる落ちる…、そして微かな希望の二段オチ。
でも、こういうの計算してるのかなぁ?もしかして。
そう言えば階段落ちのシーンとかもあったけれど、それって伏線???
だったらすごい。
ホント最初にも書いたけど評価の難しい映画です。
いや、僕の映画への愛情があからさまに貶すことを拒否しているのかもしれません。

公式サイトhttp://www.schooldaze.jp/

そうそう、英語表記は「school daze」。
でdazeっていう言葉の意味だけど…。

1 …をぼうっとさせる;((受身))(打撃・恐怖などで)気が遠くなる((by, with ...));(薬などで)ぼうっとなる((with, from ...))
2 まごつかせる, 当惑させる;〈光が〉目をくらませる
((a ~))ぼうっとした状態;当惑する[うろたえる]こと

なるほど。
そういうことね。

(+告知)
ところで、僕が2年位前にエキストラで出演した映画『スターフィッシュホテル』がいよいよ公開されることになったようです。
一時はお蔵入りの噂も聞いていたんですけどね…。
僕をエキストラに誘ってくれたスタッフの人も「お客さんの方を向いていない」って嘆いていたしなぁ…。
なんか、シネニグマ・ルクセンブルグ国際映画祭という聞いたことない映画祭で、最優秀映画賞グランプリを受賞したみたい。
そしてこれまた、オースティンファンタスティック映画祭っていう、名前聞いたことのない映画祭で最優秀美術賞を受賞したらしい。
いやぁ、どちらにしても公開されるってことはめでたいことです!
http://www.starfishhotel.jp/

『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』★岩井俊二

2007年01月02日 00時20分19秒 | 映画
岩井俊二の初期のテレビドラマ作品であるが、後に確か劇場公開された筈。
実はこの作品で岩井俊二は日本映画監督協会新人賞を取っている。
テレビドラマのディレクターが映画ではなくテレビドラマで受賞してしまう異例中の異例の快挙だったらしい。
それ以後、岩井俊二は映画監督としてブレイクする。
今から思えば、ずいぶん政治的な意図があっての受賞だったような気がしないでもない…(憶測)。
岩井俊二を語る人の多くが、この作品を引き合いに出すが、すごく上手く綺麗に手堅く作られていて商品として完璧さゆえに納得できる。
面白いしグッと来るし…でもそれは計算されつくした結果の感動のような気がするのは俺だけ?
岩井監督の作品にしては…迸るようなものに欠けるんだ。
最近の岩井映画(『スワロウテイル』以降)にあるような荒々しさが無いのは、やっぱテレビディレクターとしての物作りをしていた頃の作品だからこその処世術なのか?

子供の奥菜恵が好きになれない。
可愛らしくてすごく美人なんだが…当然先入観もあるけど。
うーん…やっぱり駄目だ。

奥菜が服のままプールに入るシーン(その前にある駅のトイレで着替えるシーンと併せて)で、やっぱ岩井俊二監督は根にロリータコンプレックス抱えているっていうのが明確で興味深い。
最近の映画では上手くカモフラージュされてるもんだから…。

それと男の子たちの演技が秀逸。

元がテレビドラマなんで、50分という短いものだが、ホント心軽やかに楽しめるように作られている。
最後のクレジット、助監督にあの『世界の中心で愛をさけぶ』の行定勲監督の名前があるのが面白かった。
うふふ。

というわけで、2007年最初の映画鑑賞は岩井俊二監督の『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』でした。
今年もよろしく。

『ダンサー・イン・ザ・ダーク』★ラース・フォン・トリアー

2006年12月31日 21時09分11秒 | 映画
僕のフェイバリット・ムービーである。
どれか5本、僕が人に映画を勧めるなら必ず入ってくる作品。
他は『未来世紀ブラジル』『リリイ・シュシュのすべて』『バトルロワイアル』『時をかける少女』だったりするラインナップ。
5つ星採点であれば、間違いなく★★★★★★★星7つは付けてるだろうぐらい、僕の中では大きな存在感を持っている作品。
もう多分、今回で10回くらいは繰り返し観てるはずだ。
たまに無性に見たくなる。
徹夜明けの体と頭にはちょうど良い刺激になってありがたい。
もう今さら何も言うことはない。
本当に素晴らしい映画だ。
ひたすらひたすら、見終わったあとの余韻に浸っています。

『カミュなんて知らない』★柳町光男

2006年12月30日 04時39分23秒 | 映画
お久しぶりね柳町光男監督。
10年ぶりのメガホンですよ柳町光男監督。
10年映画撮ってなくても監督って呼ばれるんだね柳町光男監督。
この人の映画見たの3本目。
『十九歳の地図』で腰が抜けてしばらく立てなくなって。
『火まつり』ではあまりの分からなさに天をも裂けよと憤り。
「こんな映画作るから10年間も映画作れなくなるんだよ!」
「西武セゾングループが崩壊したのも、こんな『火まつり』みたいな映画作ったせいじゃないのか?」

おおおお!『火まつり』はケシカラン!
おお天下の柳町、世界の柳町を相手に「ケシカラン!」だってぇ~!
なんて大それたことを言ってしまう私なの?
王様は裸だ!

嫌だ嫌だ柳町。
もう、チョー嫌いな映画監督の4番目くらいに入りそう。
どうしてあなたはお客さんの目を意識しながら映画が作れないのさ。
ちょっと気取った自慰意識過剰でヨーロッピア~ンでアーティスちっくな人たちにはメッチャうけるかもね?
ゲージツだとかアートだとか物知り顔で分かった風にノタマウタイプの人たちよ~ん。
そんな腐臭が漂ってきそうな映画だぜ。
ま、好きだけどさ…そんな映画も。
好きなんかい!
~~~~~~~~~~~~~~好きさ…。
『カミュなんて知らない』
~~~~~~~~~~~~~~でも嫌だ。
ああ、訳知り顔の映画屋連中が作った映画屋のいちばん嫌味なところが噴き出した映画だぜ。
映画屋が10年も映画撮れないとこうなっちゃうのか…っていう哀れな成れの果てをフォルマリン漬けにされて垣間見せられたような薄気味悪さ。
もう噴き出してるね…噴き出してる。
10年間溜まりに溜まった、汗や脂や角質やら膿やら何やら、これでもかって言うほどの汚物という汚物が噴き出まくって、まぁ匂いのきついこと。
そんな気持ち悪~いものでも、ついつい喜んで食い入るように見詰めてしまう私は多分変な人。
お久しぶりねの前田愛さん痩せて綺麗になってますね。

ああ支離滅裂。


★★★★
え?星4つ!

http://www.camusmovie.com/

『ユビサキから世界を』★行定勲

2006年12月29日 02時21分55秒 | 映画
ネタバレあり!注意!

冒頭の教室。
公民権運動の授業。
いい授業してるなぁ。。。
僕らの頃はこんな授業無かったぞ。
そんな素敵な授業を、主人公たちは聞いちゃいない。
しかも教科書の偉人・キング牧師の写真に落書きしたり。。。
ゆるせん。
無教養で頭の弱い馬鹿女は僕がこの世で最も忌み嫌うタイプの人種。
しかも弱いものイジメまでする。
サイテーの人種。
そんな馬鹿女どもが自殺するとか言い始める。
アホか?馬鹿か?キチガイか?と。
ぐだぐだ言わんと、とっとと死ねよ。
全くもって感情移入どころか、のっけから登場人物たちに拒絶反応。
唯一、僅かだが共感できる部分があったのが、リンネ(谷村美月)とウタ(北乃きい)。
そんな感じで映画は始まる。
ゼロ戦乗りのウタのじいちゃんがなんか好い。
リンネの家庭の描写が辛辣で悲しい。
後半辺りから、意味もなく死ぬことを願っていた彼女たちが成長し始める。
思考が前向きになってくる。
この辺りから僕の拒絶反応もだいぶマシになってきて、普通に画面を見られるようになる。
あの雨は禊の雨だったのか?
あの焚き火は神火だったのか?

この映画を観たのは谷村美月が出演しているという理由が一番の動機だった。
今回は特に表情がいい。
振り返った時の目がとても力があって強烈で印象的だ。
ここ最近の彼女の出演作品の中では一番いい顔をしている。
持って生まれたものが違うんだな…全然。
やっぱりこういう人こそが本当に力ある女優さんなんだろう。
みんながみんな言っていることだが、ホントこの谷村美月は明日の日本映画を背負って立つ逸材だと思う。
決して芸能人じゃない…映画女優であるところが良いのだ。

話を映画の内容に戻す。
ゼロ戦乗りのじいちゃんはダテに戦争を生き残っていなかった。
そこにじいちゃんの出世の本懐がある。
結局、いちばん大人だったのは意外にもあの子で、その子のお陰で最もリアルな死を体現していたリンネさえも救われる。
「…なんて…希望という言葉を口にするのも恥ずかしい…。でもね…それを信じることもいいんじゃないかと思えた…」。
最後はリンネのモノローグで締める。
終わり爽やか後味良し。
最初はどうなることかと思ったけどね。

『ユビサキから世界を』公式HP★http://yubisaki.jp/pc/index.html

『立喰師列伝』★押井守

2006年12月27日 00時11分17秒 | 映画
まぁ…。
『攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL』『イノセンス』。
押井守だから赦す……か…。

http://www.tachiguishi.com/top.html

誰かが「オタクの夢」という言葉で揶揄していたが…。
予知野屋とかチュカラ!とかダブルバーガーハンドレッド~!とか、僕も笑ってしまったところあったけども。。。
まぁ…押井守だから赦すか…。
この人の作る映画好きだし。

でも、いいのかなぁ…。