高校教科書、来春から至れり尽くせり (朝日新聞) - goo ニュース
ノートを取ろうとしない生徒には、書き込み式教科書を。教科書を開くことをしない場合は、漫画を載せて注意を引いてみる。来春から使われる高校教科書に、勉強嫌いの生徒を意識した教科書が登場する。進学校向けには、その学年を超えた学習内容が盛り込まれる教科書も少なくない。「学力の二極化は、もう止まらない」との声が教科書会社から出ている。
「書き込み式」を出したのは、桐原書店で、これまでは上・中級レベルの国語教科書を出していた。従来よりも大きいB5判サイズ。本文のすぐ下が書き込み用になっている。
「文脈を追う」というテーマでは、劇作家如月小春さんの「輝きを見つめて」というエッセーを載せている。書き込み部分には「□に本文中の語句を入れ、本文の内容をまとめてみよう」という質問。続いて、「私はお年寄りの話を聞くのが□□なのだ」というくだりがあり、「好き」などの語を本文から探して、埋めていく。
別のテーマでも、宮本輝さんの小説「途中下車」の下に、「□に適当な語句を入れ、『私』と友人の行動と心理を読み取ろう」という質問があり、「私たちの心をさんざん□□□」などに「乱した」などと入れる。
「自由に考えなさいと言っても、分からない生徒がいる。本文に答えがあるから、探して埋める作業をさせ、『参加した』と感じてもらえればいい。先生の負担も軽減できれば」と、同社編集局国語部の廣井尚子副編集長は説明する。
編集と監修には、教育困難校に勤める現役の高校教師ら7人があたった。同社の編集者らも困難校を延べ50校ほど回った。
授業中、携帯電話でメールを打ったり、化粧をしたり、教師の話を聞かない。何度も練習したはずの漢字がテストで書けない。答案用紙には、『単位ちょうだい』と書き込みがしてある。
「生徒がノートを取らないなら、教科書をノート代わりにしたらどうか」という意見が編集会議で出た。穴埋め式は問題集にもなる。教科書1冊で完結させようというアイデアだった。
「書き込みスペース」を新設したのは、三省堂もだ。
評論文や小説の後に「学びの道しるべ」と題し、「空欄を本文中の語句で補おう」と書き込む形にした。哲学者、佐藤信夫さんの評論「コインは円形か」の後には、「わたしたちは、ふだんコインを□□と見なしている」に、「丸い」などを入れていく。
国語教科書編集部の高橋正積編集長は「以前は中間レベルに向けて教科書を作ればよかったが、今は、上と下のふたこぶになっている」と説明する。
◇進学校向き、高レベル版
数学では難易度の格差が広がる。啓林館の数学Iの教科書にはこんな趣旨の記述がある。「箱代が200円。1個100円の菓子を2000円以内で何個まで詰められるか(答えは18個以内)」
この問いで不等式の意味を理解させるなど中身を簡単にしたほか、方程式と不等式を漫画で説明したり、会話形式で解き方を示したりする。「苦手な子も開いてくれる教科書にしたかった」と編集者は言う。
一方、「今回は、教科書のレベルを上げるための改訂だ」と話すのは数学Iと同Aでシェア1位の数研出版。出した6点中4点は、いずれも進学校中心の教科書で、大学入試でよく問われる応用的な問いを増やした。その中には、絶対値記号を含む方程式など従来は参考書レベルにしか掲載されていないものもある。
「私立の生き残り競争に中高一貫校や公立も加わり、難しい教科書が望まれる状況がある。現状に物足りない学校が納得できるものを」
◇ニート対策、求人票指南
「求人票は会社選びの第一歩。重要な情報が満載です」。来春、高校生が使う社会科の教科書に、ニート対策の一環として見開き2ページで詳細に高卒用求人票を説明した記述が登場した。「有給休暇」や「基本給」という用語を説明し、応募するときの注意点も詳しく紹介した。
帝国書院の「高校生の新現代社会」。基本給については「1か月の給料」、有給休暇については「給料を減らされないでとれる休暇。労働基準法で、入社後6か月から年に10日以上保障されている」と詳しい。
求人票の見方の項目では、「賃金」を「実際に受け取る給料は、手取額。この欄を確認することが重要」と説明している。
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ゆとり教育では教える内容を減らして落ちこぼれを作らず、皆がきちんと学べるのが目的だったが、結局は学ぶ内容の減少が知識が減少を招き、結局は学力低下を招いてしまった。学ぶ意欲のあるものは量のたらない教科書以上のことを学び、意欲のないものは量の少ない教科書から学ぶことで「学力の2極化」が起きた。
今回の改訂ではノートを取らないもののために教科書に記述するようにしたり、逆に上級用にはより高レヴェルな内容になったりとますます2極化を拡大させる改訂になっている。
学ぶものに余裕を持たせることは学力向上につながらないことはゆとり教育の失敗によって明らかになったはずなのだが。
教育にはある程度の強制がなければ怠けようとするものには何も身につかない。ノートを取らない生徒はノートを取らなくてもいいように教育するのではなく、ノートを取る習慣を教育することのほうが大切だと思う。
「授業中、携帯電話でメールを打ったり、化粧をしたり、教師の話を聞かない。何度も練習したはずの漢字がテストで書けない。答案用紙には、『単位ちょうだい』と書き込みがしてある。 」
こんな連中が勉強できるように教科書を変えるのではなく、きちんとした教科書で勉強できるように叱るのが結局は勉強が身につくことになるのではないか。
怠けているものに至れり尽くせりのことをすれば余計にだれるだけだ。
ただ今回の改訂で日本を取り巻く環境についてはより正確な記述が求められるようになったことは評価したい。
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高校教科書検定 「日本の竹島、韓国占拠」 領土、正確な記述求める
尖閣諸島については「北方領土、竹島と違い日本が実効支配しており『領土問題』ではない」との立場から意見を付け、「日本の領土である北方領土と竹島は、それぞれロシアと韓国に占拠され、領土問題となっている。尖閣諸島も日本の領土だが中国などが領有を主張している」などと、北方領土や竹島の扱いと区別する記述に改められた。
北朝鮮による拉致事件では、解決していないことを強調するよう求める検定意見が目立った。「北朝鮮から帰国した拉致被害者たち」との写真説明に「解決済みであるかのように誤解する恐れのある表現だ」との意見が付き、「しかし、まだ拉致被害者全員の帰国は実現していません」と追加された。
「ジェンダー」(社会的・文化的な性差)については現代社会や家庭科など三十八種類が記述。「男らしさ・女らしさ」の否定ととられる記述などに検定意見が付いた。「ジェンダーフリー」(性差否定)は、現代社会の二種類にあったが、検定によって消えた。
一方で、検定をパスした不適切記述も相次いだ。南京事件の犠牲者は二十万人以上説が最有力とする記述が登場するなど誇大な数字が記述されている。慰安婦については「日本軍により慰安婦にされた女性」が「日本軍の慰安婦にされた女性」に修正されるなど、軍による強制連行に検定意見が付いたが、主語のない強制連行記述はフリーパス。慰安婦を取り上げた二十五種類中、「強制的に連行」が二種類、「連行」が二種類ある。
(記事より抜粋)
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韓国、中国の異常なまでの反日運動を受けて、いままで無関心であった事柄にも注目がいくようになってきた。それによって今まで覆い隠されていたことが雪が解けて地面が見えてくるように光が当てられるようになってきた。領土問題もいままではそれほど注意が払われてこなかった。だが領土問題はけして遠い関係のない場所のことではなく、私たちの住んでいる場所の問題なのだから、問題が起きていることを伝え、それに対してどう行動するかを考えさせることは日本人として大切なことだと思う。
問題は、教師がこういうことが教科書に載っていても生徒にきちんと教えるかどうかなんですが。
ノートを取ろうとしない生徒には、書き込み式教科書を。教科書を開くことをしない場合は、漫画を載せて注意を引いてみる。来春から使われる高校教科書に、勉強嫌いの生徒を意識した教科書が登場する。進学校向けには、その学年を超えた学習内容が盛り込まれる教科書も少なくない。「学力の二極化は、もう止まらない」との声が教科書会社から出ている。
「書き込み式」を出したのは、桐原書店で、これまでは上・中級レベルの国語教科書を出していた。従来よりも大きいB5判サイズ。本文のすぐ下が書き込み用になっている。
「文脈を追う」というテーマでは、劇作家如月小春さんの「輝きを見つめて」というエッセーを載せている。書き込み部分には「□に本文中の語句を入れ、本文の内容をまとめてみよう」という質問。続いて、「私はお年寄りの話を聞くのが□□なのだ」というくだりがあり、「好き」などの語を本文から探して、埋めていく。
別のテーマでも、宮本輝さんの小説「途中下車」の下に、「□に適当な語句を入れ、『私』と友人の行動と心理を読み取ろう」という質問があり、「私たちの心をさんざん□□□」などに「乱した」などと入れる。
「自由に考えなさいと言っても、分からない生徒がいる。本文に答えがあるから、探して埋める作業をさせ、『参加した』と感じてもらえればいい。先生の負担も軽減できれば」と、同社編集局国語部の廣井尚子副編集長は説明する。
編集と監修には、教育困難校に勤める現役の高校教師ら7人があたった。同社の編集者らも困難校を延べ50校ほど回った。
授業中、携帯電話でメールを打ったり、化粧をしたり、教師の話を聞かない。何度も練習したはずの漢字がテストで書けない。答案用紙には、『単位ちょうだい』と書き込みがしてある。
「生徒がノートを取らないなら、教科書をノート代わりにしたらどうか」という意見が編集会議で出た。穴埋め式は問題集にもなる。教科書1冊で完結させようというアイデアだった。
「書き込みスペース」を新設したのは、三省堂もだ。
評論文や小説の後に「学びの道しるべ」と題し、「空欄を本文中の語句で補おう」と書き込む形にした。哲学者、佐藤信夫さんの評論「コインは円形か」の後には、「わたしたちは、ふだんコインを□□と見なしている」に、「丸い」などを入れていく。
国語教科書編集部の高橋正積編集長は「以前は中間レベルに向けて教科書を作ればよかったが、今は、上と下のふたこぶになっている」と説明する。
◇進学校向き、高レベル版
数学では難易度の格差が広がる。啓林館の数学Iの教科書にはこんな趣旨の記述がある。「箱代が200円。1個100円の菓子を2000円以内で何個まで詰められるか(答えは18個以内)」
この問いで不等式の意味を理解させるなど中身を簡単にしたほか、方程式と不等式を漫画で説明したり、会話形式で解き方を示したりする。「苦手な子も開いてくれる教科書にしたかった」と編集者は言う。
一方、「今回は、教科書のレベルを上げるための改訂だ」と話すのは数学Iと同Aでシェア1位の数研出版。出した6点中4点は、いずれも進学校中心の教科書で、大学入試でよく問われる応用的な問いを増やした。その中には、絶対値記号を含む方程式など従来は参考書レベルにしか掲載されていないものもある。
「私立の生き残り競争に中高一貫校や公立も加わり、難しい教科書が望まれる状況がある。現状に物足りない学校が納得できるものを」
◇ニート対策、求人票指南
「求人票は会社選びの第一歩。重要な情報が満載です」。来春、高校生が使う社会科の教科書に、ニート対策の一環として見開き2ページで詳細に高卒用求人票を説明した記述が登場した。「有給休暇」や「基本給」という用語を説明し、応募するときの注意点も詳しく紹介した。
帝国書院の「高校生の新現代社会」。基本給については「1か月の給料」、有給休暇については「給料を減らされないでとれる休暇。労働基準法で、入社後6か月から年に10日以上保障されている」と詳しい。
求人票の見方の項目では、「賃金」を「実際に受け取る給料は、手取額。この欄を確認することが重要」と説明している。
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ゆとり教育では教える内容を減らして落ちこぼれを作らず、皆がきちんと学べるのが目的だったが、結局は学ぶ内容の減少が知識が減少を招き、結局は学力低下を招いてしまった。学ぶ意欲のあるものは量のたらない教科書以上のことを学び、意欲のないものは量の少ない教科書から学ぶことで「学力の2極化」が起きた。
今回の改訂ではノートを取らないもののために教科書に記述するようにしたり、逆に上級用にはより高レヴェルな内容になったりとますます2極化を拡大させる改訂になっている。
学ぶものに余裕を持たせることは学力向上につながらないことはゆとり教育の失敗によって明らかになったはずなのだが。
教育にはある程度の強制がなければ怠けようとするものには何も身につかない。ノートを取らない生徒はノートを取らなくてもいいように教育するのではなく、ノートを取る習慣を教育することのほうが大切だと思う。
「授業中、携帯電話でメールを打ったり、化粧をしたり、教師の話を聞かない。何度も練習したはずの漢字がテストで書けない。答案用紙には、『単位ちょうだい』と書き込みがしてある。 」
こんな連中が勉強できるように教科書を変えるのではなく、きちんとした教科書で勉強できるように叱るのが結局は勉強が身につくことになるのではないか。
怠けているものに至れり尽くせりのことをすれば余計にだれるだけだ。
ただ今回の改訂で日本を取り巻く環境についてはより正確な記述が求められるようになったことは評価したい。
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高校教科書検定 「日本の竹島、韓国占拠」 領土、正確な記述求める
尖閣諸島については「北方領土、竹島と違い日本が実効支配しており『領土問題』ではない」との立場から意見を付け、「日本の領土である北方領土と竹島は、それぞれロシアと韓国に占拠され、領土問題となっている。尖閣諸島も日本の領土だが中国などが領有を主張している」などと、北方領土や竹島の扱いと区別する記述に改められた。
北朝鮮による拉致事件では、解決していないことを強調するよう求める検定意見が目立った。「北朝鮮から帰国した拉致被害者たち」との写真説明に「解決済みであるかのように誤解する恐れのある表現だ」との意見が付き、「しかし、まだ拉致被害者全員の帰国は実現していません」と追加された。
「ジェンダー」(社会的・文化的な性差)については現代社会や家庭科など三十八種類が記述。「男らしさ・女らしさ」の否定ととられる記述などに検定意見が付いた。「ジェンダーフリー」(性差否定)は、現代社会の二種類にあったが、検定によって消えた。
一方で、検定をパスした不適切記述も相次いだ。南京事件の犠牲者は二十万人以上説が最有力とする記述が登場するなど誇大な数字が記述されている。慰安婦については「日本軍により慰安婦にされた女性」が「日本軍の慰安婦にされた女性」に修正されるなど、軍による強制連行に検定意見が付いたが、主語のない強制連行記述はフリーパス。慰安婦を取り上げた二十五種類中、「強制的に連行」が二種類、「連行」が二種類ある。
(記事より抜粋)
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韓国、中国の異常なまでの反日運動を受けて、いままで無関心であった事柄にも注目がいくようになってきた。それによって今まで覆い隠されていたことが雪が解けて地面が見えてくるように光が当てられるようになってきた。領土問題もいままではそれほど注意が払われてこなかった。だが領土問題はけして遠い関係のない場所のことではなく、私たちの住んでいる場所の問題なのだから、問題が起きていることを伝え、それに対してどう行動するかを考えさせることは日本人として大切なことだと思う。
問題は、教師がこういうことが教科書に載っていても生徒にきちんと教えるかどうかなんですが。