この美しい、どこか妖気ただよう鳥海山のふもとに、いつの頃から通い始めた一頭のかわいいワンちゃんがいました。
その名は、おっかみ犬レオン、『カゥー・ガゥー』 普段は、愛くるしいヨーキーに身を隠し、突然牙をむくという、ああこわいですね。そんなこととは、つい知らずにやってきた、めんごい幼犬たち。
『僕、シュナウザーのリッター(5ヶ月)です。ガソリンは安くなってきたけど、僕んちの車、リッターあんまり走らないんだってパパいってたけど、僕は、いっぱいはしれまぁす。』 『コロンおにいちゃん、遊びにこないかなぁ』
『僕は、バグのキラリ(6ヶ月)です。いつもきらきら輝いていまぁす』 『山形の一郎先輩、今度いつくるのかなぁ。今度僕も、一緒に走ってみたいなぁ』
『俺、おっかみ犬なんだぞ、おっかないんだぞー、これ以上近寄っちゃ、変身しちゃうんだぞー』
『レオンちゃん、なにいってんロン、リッター君も、キラリ君もめんごばりなのね』
『僕たん、今日はかなしばりにあわなかったロンね』