価値向上に向けて

仕事人生のグチをこぼす人生から、
形而上学を学び始め、豊かで喜びに満ちた人生への軌跡

仕事の姿勢

2011-04-28 21:44:39 | 仕事
あるプロジェクトに携わっていて、
そのプロジェクト自体は、報告会も終わり、完了したのだけれど、
そこで使ったデータ類を提出する、という仕事が残っている。

このプロジェクト、かなり大がかりなものであったにもかかわらず、
雀の涙程度の契約料で、そもそも10倍くらいの仕事をこなしていたにもかかわらず、
変更要求やら重箱の隅を突くような細かい指摘が多かった。

疲弊もし尽くしたところに、
さらにグラフで示したデータの一覧表を提出して欲しいという要求が来た。

本来であれば、
先輩から指示が来る前に、「やっておきました!」と
ちゃちゃっとやってしまう仕事なのだけれども、
今回ばかりは、その気力すら湧かなかった。
プロジェクト、と考えれば、惰性というか、慣性(の法則)で、
勢いでやれなくもなかったのかもしれないのだけれど、
なぜかその力もなかった。

そもそもの問題を引き起こしたのが、
コミュニケーション不足、いい加減なマネジメント
(先方とやり取りしていた先輩がその内容を実動部隊に伝えていない、
 報告書の考察を複数人でやっていたのだけれど、
 事前に擦り合わせた内容をたった一人の先輩が勝手に覆してしまい
 やり直しに次ぐやり直しが発生した…などなど)
ということもあり、信頼関係もガラガラと崩れ去っていた、
というのもあるのかもしれない。

もう一方の要因として、
莫大な量のデータ集計・転記に次ぐ転記、そして、誰もチェックしない
という状況の果てに、相当数のミスが発覚し、
集計担当者自身も、自信すらなくし果てていた、というのもある。
(ここは、ミスを犯すということが問題なのではなく、
 人間はミスをするものだ、という考えに立ち、チェック体制を十分に
 敷いていなかったことのほうが、本当は問題なのだが。
 …まぁ、それを見越して、セルフチェックだけでなく、
 第三者にチェックを頼む、ということも大事だったのだけれども。)

そもそも、他の仕事も抱えた中、
2ケ月で11冊、グラフ数にして約200、それを手作業でコピペしていく…
(更には、先輩のチェックが入るたびに、細かい体裁の修正で
 全グラフの貼り直しというのが何度も何度も生じていた…)
というのがそもそも問題だったのだろう。

文句はいくらでも出てくる仕事ではあったのだけれども、
ここでふと思い出す逸話がある。

もう何度か紹介しているかもしれないけれども、
任天堂の岩田社長のことば。
---
岩田 あの、私の経験からいうと、
   あるプロジェクトがうまくいくときって、
   理想的なリーダーがすべて先を読んで
   きれいに作業を割り振って分担して
   そのとおりにやったらできました、
   という感じのときではないですね。

糸井 ああー、そうですか。

岩田 まぁ、とくに、ぼくらの仕事は、
   人を驚かせたり感動させたりすることですから、
   事前に理詰めで計画をたてることが
   難しいというのもあるんですが。
   一方で、どういう企画がうまくいくかというと、
   最初の計画では決まってなかったことを、
   「これ、ぼくがやっておきましょうか?」
   というような感じで誰かが処理してくれるとき。

   そういう人がたくさん現れるプロジェクトは
   だいたい、うまくいくんです。
---
私自身、そういう人(「これ、ぼくがやっておきましょうか?」という人)
であること心がけてやってきたつもりだったのだけれど、
今回ばかりは、このいいひとをやるのもバカバカしくなっちゃったなぁ、
(結局それって、うまく使われる=成果だけ取り上げられて、評価もされない、
 だけなんでしょ?、と感じちゃった)ということなんだけれど。

なんだかこれも、カナシイことだなぁ。と思うのでした。

うまくいく仕事って、結局、
参画している誰もが、「これ自分がやっておきましょう」と
積極的にやってくことが大事なんだなぁ、って、改めて思ったのでした。


※岩田聡さんの言葉は、ほぼ日刊イトイ新聞
 「適切な大きさの問題さえ生まれれば(梅田望夫×岩田聡×糸井重里)
 からの抜粋でした。

場の運営(3) 修正とフィードバック

2011-04-19 22:09:57 | 仕事
前回の反省を踏まえての、場の再設定からの学び。

3.アイスブレークの実施
 忘れがちなので、アイスブレーク資料を準備。
 (資料を準備するってあたりが、すでにアイスブレーク促進ではなく、
  参加者を身構えさせる、とは思いつつも、
  忘れないことの方が重要と考え、風景写真のみを表示)
 さらに最近は話題に事欠かないということもあり、
 10~15分程度雑談することで、発言することへの障壁を取り除けた?

2.傾聴・共感
 事前に出していた宿題をベースに、メンバー全員が簡単な説明を行い、
 それに対して、質疑をするという流れで、
 説明に出てきた内容の背景にある気付きの部分までを引き出せた

1.事前準備
 これまでに作りためていた資料を議論に合わせて提示することができ、
 議論を空中戦にせずに、共有することができた。

※ただし、1.事前準備に対しては、
 その場で何が議題に上るのかが読めない段階で準備をしておくのは
 かなり難易度が高いと感じる。
 そもそも、議論がどういう方向に進むのかが分かっているのであれば、
 このような場に参加すること自体に意味がなくなるわけだし、
 逆に意図的に議論を自分が望む方向に持って行こう、というのも
 同じく新しいことを考えて行こうという場にはそぐわない内容だと思われる。
 
 そういう意味では、地道にコツコツと、役立ちそうなものに
 アンテナを張り続けて、気付くごとにカタチ(資料など)に落とし込んでいく、
 というのを習慣化するしかないのだろうか?

※また、2.3.については、ファシリテーションの分野に属する話。
 今回の会合の中でも話題に上ったが、ファシリテーション技術というのが、
 これまで以上に重要、かつある程度以上のスキルが求められる分野になってきている。
 単に場を和ませる、見たいな役割だけでなく、
 相手が考えていることをうまく引き出していくためにどうすべきか、
 とうことを考えていく必要がある。
 (ファシリテーションは、少し前のコンサルタントには
  バカにされがちな技術であるが、実は重要と認められつつある、
  ということも確認できた。)

※一方、自分の課題としては、
 その資料をこの場の議論とどうつなげていくのか、
 という部分の掘り下げ、というのか、考えがまだ甘い部分が多々あった。
 その情報を自分の中で解釈するとともに、
 それぞれの場で求められていること、場ごとの目的に合わせて、
 どのように説明すれば共感が得られるのか、ということを
 もう少し考えておく必要がある。
 つい、情報をそのまま伝える、というニュートラルな立場を取りがちなのが
 新たな価値を生み出していこうという場では裏目に出ることもあるのかもしれない。


場の運営(2)

2011-04-17 23:41:48 | 仕事
そうそう、
この経験を通じての気付きで、本当にメモしておきたかったこと。

それは、
実は、何もかもを見越した準備が、
先輩だからといえ、できているわけではないんだなぁ、
ということに気付けたこと。

特に答えを自分が持っていないときの議論の場は、
グダグダになりやすいのだけれども、
それはそれで仕方がないのだろうか?
(個人的には、そういうのって、もったいない気がして仕方ないのだけれども。)

いろんな意味で、
神(=何でも知っていて、何でも準備ができている人)はいないんだなぁ、
というのが、今回の気付き。

いくらすごく見える先輩でも、
実はそうではない場の設定の場合もある、
ということが見えるようになった、というのが
いちばん大きな成果(というか、経験上得たこと)だと思った。

…そういうわけで、持論にもつながるんだけど、
経験に勝る学びはない、
(やっぱり、やってないことを語ることにはムリがある)
ってことなのでした。

場の運営

2011-04-17 23:14:55 | 仕事
最近、議論の場の運営をいくつか、
成行きでやることになる、というのがいくつかあっての気付き。

・セッティングは、意外に難しい。
 (ワールドカフェ的な手法が、話題になったりするわけだ。)

・議論をメインにしたい場合、事務局が内容を作り込むとうまくいかない。
 (事務局任せ、フリーライダー・批判屋、なんちゃってレビュワーだらけになる。)

・同じく議論の場の場合、
 メンバー間に知識量・準備量の差があり過ぎるとうまくいかない。
 (余程話をうまく進めないと、かみ合わないまま不完全燃焼。)

・逆に、問題意識を持っていて、論理的に説明できる場合は、
 その場の結論をどうとでも持っていける、とも言えそう。
 (しかし、これって余程、出来レース的な場合じゃないとキケンな気がする。)

・議論の流れのパターンはある。
 あるが、人によって理解の流れは異なる場合もある。
 (まずは自分が理解しやすい流れでタイムスケジュールを作って、
  そこに、他のパターンで理解する人がうまく理解できる工夫を入れ込む?)

・視点・興味の範囲が異なると、どうやっても温度差が生じる。
 (そもそも、それって思想が違うとも言えるし、議論にならない?
  …といって、諦めちゃぁ、いかんのだろうけれども。)

逆に、うまくいった場合。
(うまくいった、と言えるかわからないけれども、
 事前準備から作り込んで、自分の持っていきたい流れで進められて、
 更には議論相手の満足度も高かった場合の振り返り。)

・事前の根回し(心遣い)をかなり綿密に行った。
 (あなたの心情を、私はこう理解しています、
  その上で、力になれる最善のことを準備しましょう、と伝え、行動した。)

・場の最初に、何がしたいのか、そうするためにどう考えているのか、
 ということを、参考事例を豊富に説明し、理解してもらった。
 (これはアクシデントにより、資料まで作り込む時間がなかったのだけれども、
  小ネタと構成を決めていたのが良かったかも。
  あとは、小ネタの出典をある程度有名な人にしておいた、とか。
  プライドの高そうな相手の場合は、効果ありそうかな、これは。)

・1対1だった。
 (まぁ、1対多がニガテってだけなんだろうけど…今の私が。)

・相手の発言に合わせて、さらに異なる角度(視点)から考えてみたら?
 という促しができた。
 (結局、その人の為になった、と思ってもらえる議論って、
  今まで見えてなかった/気付けていなかったことに気付ける、
  みたいな体験があるかないか、なのかなぁ。
  そういう意味では、気付きはその人本人の中にしかないから、
  その人がどう思うか次第だけれども、実はたくさんの視点・
  意識を切り替えさせるようなキーワードを振っていたりするんだよね。)

・答えを一緒に見つけていくような場づくりができた。
 (これが、U理論でいう、生成的な会話ってやつ???)


やはり、結局のところ、以下のようなところがポイントなのかな?

1.幅広い事前準備
 (1)共通の土台で語ることができるようにする
 (2)相手が持っていない視点を提供できるようにする
2.傾聴・共感・生成的な会話
 (1)相手の警戒心を解く(信頼を築く、ともいう???)
 (2)議論をしていることが楽しいと思ってもらう
 (3)相手の中にある答えのうち、特に未来側に向かって考えているであろうこと
    を引き出して具体化するのを手伝うことで、
    納得の得られる答えにたどり着ける
3.場づくり
 (1)事前・心理面からの場づくり(根回し的な?)
 (2)その場の空気・心理への影響
    (アイスブレークは大事よ、と後輩によく注意されてます…)


 

体験を通じた暗黙知の獲得

2011-04-17 22:36:28 | その他
いまさらながら、
中沢新一さんのアースダイバーがおもしろい。

今回たまたま読んだ連載では、
大坂の商人(丁稚→番頭)の育成過程の話。

丁稚は、単に下働きとして商家に入ったのではなく、
商売を学ぶ道場に入ったのだ、という内容が語られている。

そこで、知識としての商売を学ぶだけでなく、
体験を通じて商売を身につけていく。
さらに、年の近い、同じ経験をしてきた番頭だからこそ、
切ない思いをしている丁稚に適切な声をかけてあげることができるのだ、
ということも。

育成について、自らも(受身としての)体験をし、
さらに育てる側の体験もして、そこで苦労を味わったからこそ、
この内容に共感できるようになったのかもしれない。

(なんだかわかったようなわからないような、メモ的な内容だけれども。)

蔓延する批判屋思考

2011-04-16 22:13:16 | 仕事
ここ最近の打合せの場で、
準備万端、今日の打合せはうまくいく!
という状態で臨んだにもかかわらず、
まったく議論が盛り上がらない結果になることが続いた。

なぜだろう、とずっと考えていたのだけれど、
ふと気付いたことがあった。

誰かが準備をしていると、
それを評価することで自分の存在意義を主張しようとする、
という思考が働きやすいのではないだろうか?

また、最近の風潮として、
報道番組でも情報番組でも、まず批判。
批判することで、自分は自分の考えを持った人間だ、
と誇示しているように見える。

それは、世の中で求められている論理的な思考ができる人とは
まったく別の位置付けであるにもかかわらず、
それにすら気付いていない。

そういう風潮があるなかで育った(洗脳された)からなのか、
(このあたりは「鶏が先か卵が先か」理論でどちらとも言えないが…)
最近、そういう若者が多いという話もよく聞く。

自分の夢を語ることなく、また現状を語ることなく、
客観的な立場からまずはニヒルに批判をしてみる若者が多いのだ、と。

自分が行動することなく、自分の視点からしっかり考えることもなく、
誰かが考えて出したアウトプットを表面的に、重箱の隅を突くようなやり方で
後だしジャンケン的に批判して満足する…
なんだか退廃的な状況だと危惧に止まない。
(振返って、自分もそうなりがちではあるんだけど、ね。)

そんなふうに、○○”屋”みたいな屋号の陰に隠れて、
一家言を持った専門”家”にもなり損ねた、批判屋ばかりが増えているように思う。

どうしたもんなんでしょうかね?

統一地方選挙

2011-04-11 00:39:13 | その他
こんなところでも、変化は受け容れられない。
何か起きたときこそ、チャンスだと考えることは、
思ったよりも難しい。
どうしても、今のままを維持してくれればいい、
下手なことをしてもっと悪くなるのは嫌だ、
と思ってしまうものらしい。

それが、総意なんだろうなぁ。

大きな方向性として、そうあるものを
個別の意識改革としても、そうそう変えていくことは困難なのだろう。


陳腐化に関する考察

2011-04-03 21:24:16 | 仕事
常に新しいことをし続ける
=確立したものを捨て去って、ゼロベースで新しいことを始める

と強迫観念的に考えることではなく、

今までに作り上げたものを、新たな視点から眺め、
新たな適用場面を見出し、
臨機応変に適用していくことなのではないか。

それを、過去の成功体験や思考の枠にとらわれずに、
新しい立場、見方などで、見ていくことができるかどうか、
そういうことを意図しての表現なのではないか、と思う。


人は、まったくゼロベースで何かを作っていくことなど、
本当の意味ではできないのではないだろうか?
そして、その分野で何某かであるためには、10年からの時間がかかる。
これは、原理。
そうであるならば、まったくゼロから新しいことをし続けようとすることは
かなりナンセンスなことだと思う。
(そして、それは、新しいチャレンジをしようとする世界をナメていると思う。)

自分のやるべきことを真摯に見つめ、
自分のできることを真摯に受け止め、
そのあり方・やり方を問い続けることが、イノベーションなのだと思う。