漠たる気の揺れのなか、世界への共感から、ダンスを踊っているのかもしれない、と、アタマかすむ。肯定せず否定せず、ただ振れ合っている。それが踊ることかもしれない。そこはかとなくわたくしがあり、そこはかとなくあなたがあるように。たしかに世界はいびつかもしれない、たしかに世界は理不尽かもしれない。しかし、そのいびつさ、その理不尽は、人間の迷える温度や湿度にどこか近く、人間の溜息にどこか溶け合い、それゆえ、世界の哀しさは人間の悲しみに振動しているように、思えてならない。だからこそ。
なんでこんなこと思うんだろう。ふとした気の迷い。かな。
なんでこんなこと思うんだろう。ふとした気の迷い。かな。