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鼓曲萬来

JAZZ喫茶昼の部 (改)

# 昔のJAZZ喫茶跡を巡ってみました

日課ともなっているウォーキングですが
先日はちょっと趣向を変えまして
昔 毎日のように仕事で通っていたJAZZ喫茶

そんな思い出の場所が今どうなってるかなとも思いまして
あった処を思い出せる内に回ってみようかという事で
何箇所か巡ってみようかとも思った訳です

今でもGSの話になると当時生演奏が行われた
JAZZ喫茶の話がよく出てまいります
しかし時代と共にそういった処へ実際に行かれた方も
段々少なくなってまいりまして
その所在さえも想像の域を出なくなってまいります

当然もう半世紀以上の年月が経っている訳ですから
現存するJAZZ喫茶も皆無となってしまいましたが
ぎりぎりそんな処で演奏した最後の年代
当時毎日のようにそういった場所へ赴いていた訳ですので
あった場所とか状況とかおぼろげながら記憶しております

まあ、そんな場所が今どうなっているかは
一度場所を含めて巡ってみるのも一興と思いまして
2023年現在その場所がどうなっているかを写真に撮ってまいりました

新宿ラセーヌ

西武新宿線に乗り西武新宿駅のすぐ傍
現在アパホテルの裏側になる訳ですが
そこにあったのがラセーヌ

歌舞伎町一丁目27-5中台ビルはちょっと前まで残っておりましたが
非常に大きなステージで客席が劇場のような様相の
とても大きなjazz喫茶でした
ただ流石にもはやその様相も残っておりませんで
まわりも開発されておりビルも建て替えられてしまったようです
流石にここはもはや全て記憶の中


新宿GoGo acb

ラセーヌから歌舞伎町を抜けていくと
今も現存するacb会館があります
新宿区歌舞伎町2丁目36-3 ACB会館
その中にあったのがGoGo acb
今もLIVEHOUSEが営業しておりますので
どこかに当時の面影が残っているかもしれません



中に有名な当時のバンドのおっかけ連中が屯する
喫茶店がありましたが名前は忘れました
正面にacbに直接通じるエレヴェーターは現存しておりました
よくここが開くと当時よくタイバンしていたゴールデンカップス 
ケネス伊東が休み時間になると 汗を掻きながら急いで降りてまいりまして
「ブッチどこ行くの?」と聞きますと
休憩時間はもっぱらパチンコに精を出しておりました
そんな一こまを何故か忘れられず 今でも覚えております

新宿ACB

歌舞伎町を抜けて新宿3丁目方面へ向かいますと
丁度明治道りと甲州街道がぶつかるあたり
新宿3丁目32-10 新宿4丁目交差点のあたり
新宿には本家とも言えるacbが

ここはタイガース等が出演しておりましたから
最盛期は新宿駅に向かって長蛇の列が出来る位の大盛況
その松井ビルにあった新宿acbの今の様子
歌舞伎町のなかのGO GO acbもビル名だけは残っておりました



銀座ACB

新宿3丁目から地下鉄丸の内線に乗って銀座へ
東京銀座7丁目にあったのが銀座acb
銀座acbは地下に降りる入り口だけが当時を偲ばせます
銀座ヤマハと確か隣が楽器屋さんだったのを覚えております



そういえばここに仕事に向かってたカーナビーツのアイ高野(モッチン)が
銀座の青少年補導員に補導された事がありましてw
女物のブラウスに飼ってた犬だか猿の首輪付けて
派手な色のズボンにブーツ 長い髪を尻尾みたいにしてましたので
まあ、これは当時の世相風潮なら当然補導されても致しかたない訳ですがw

うちの母親が港区の補導員してたのを思い出して
私に電話してきまして 「あのさ~補導されちゃって仕事いけないんだよ
俺不良じゃ無いって事 お母さんに事情説明して欲しいんだ」って事で
母親に連絡してもらってその難を逃れたって事がありました
急にそんな事を思いだしましたw

池袋ドラム

銀座からそのまま丸の内線で池袋
駅からサンシャインに向かって 東池袋1-11-4
そしてこちらは池袋ドラムの現在
東口大和ビルは残っていましたが
ビッグカメラアウトレット店の隣 ロッテリア、ルノアールの横に
ひっそりと地下のドラムに降りる階段がかすかに雰囲気を残しておりました、
今はシェーキーズになっております 乙




池袋ACB

そして再び駅方向に戻って
パルコの横道を入っていきますと
池袋acbと地下にあった
アピアの現在の様子
かろうじて壁面の窓は残っておりますが、正面入口は閉鎖
地下のアピアに降りる階段は7ー11の横にありましたが降りられ無い様子
池袋acbは2階構造で緞帳付き、幕が開いて演奏がスタートしたんです、
前の公園は現存しております



という事で「兵どもの夢の後」状態でありますが
遺跡wの前に行きますと往年の記憶も甦ってまいります
しかし巡る内に足腰も10代に戻ったような 
な訳はございませんでした 


# JAZZ喫茶.......それも昼の部

おそらく我々がそういった処で演奏した最後の世代だと思いますが
銀座ACBとか新宿ラセーヌとか池袋ACBとかですね

もうその頃はGSも下火になって
先輩方のバンドも次々と解散
時代はニューロックとかアートロックとか言われるサウンドに変わってましたけど

で、このジャズ喫茶 昼の部と夜の部がありまして
今思い返すにこの昼の部が客としても演奏するにしても
やはり面白かったんですわ

何故かというと夜の部は仕事帰りの会社員とか
熱烈なファン
一杯飲みがてらに音楽を楽しもうとフラッと立ち寄ったんだというような
いわば分別のある、当たり前な、
普通の常識を持った大人の客層が多かったんですけど

昼の部に来るのは
一日暇を持て余した遊び人とか
或るいは 夜から仕事のお水関係の方
そしてなにより重要なのが
元気持て余した
不良中高生w
夜はやはりなかなか家から出られなかったんでしょうね

それともサボったのか無理やりの休みなのか解りませんけど
男女共制服姿のままw

更に授業を抜け出した大学生や
私のような同業ミュージシャンが勉強の為といった

まあ今ならやはりコンプライアンスの面からも
そんな年代を昼間から店が受け入れたとなれば
自粛警察並みに「そんなとんでもない」になってしまうんでしょうけど

まあそんな当時エレキの不良と言われた我々にとって
ジャズ喫茶は400円で自分の好きなバンドを一日中見れる
気兼ねの無い、居心地の良い場所でありました

しかし、なんと申しますか
大相撲も寄席も歌舞伎もそうですけど
社会が忙しく動いている時に
昼間っからROCKする、うつつを抜かす
こいつが乙だし粋だと...私思うんですね

しかし最近どうもこういったLIVE関係におきまして
真昼間からそういった場所もございませんし

もう今のLIVEHOUSEと言えば演奏する方もお客様も
それなりに常識と分別のあるサウンドや振る舞いの出来る
いわば、夜の部の方ばかりになってしまってw

どちらかといえばそれでなくともアウトローな人生を送っている
我々バンドミュージシャン等
これから先ますます演奏場所や居場所を奪われ
更に追い詰められて行き場も無い、そんな気も致す訳でございます

こういった昼の演奏と
そこに集まる、若干社会常識を逸脱しながらも
自分の居心地の良い場所を捜そうというそういう方々が
誰に遠慮することも無く
気兼ね無く時間をすごす事が出来なくなった時点で

この国の音楽状況は業界や大人の都合に左右されるだけの
夜仕事の後に音楽を楽しむといった至極まっとうな感覚だけの
あまり良い方向に向かわなくなったなと
私は心からそう思う訳であります




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