ちょっと前の話なんですが
2013の夏、アメリカでは蝉が大発生していたそうで
それも、何十年振りと言うような、大量の蝉の大発生、......。
蝉ね.....昔よく先輩からこんな話をしてもらったものです
「蝉は一生の大半を地中で過ごし、地上の時間はほんの僅かな時間、
あのけたたましい鳴き声はその短い時期を精一杯生きようとする強烈なメッセージなんだよ」。
で、まあ今日はその蝉の話なんだけど......。
TVである学者がこんな話をしていた.....
なんでも蝉はこの地球上に於いてかなりの先住民だったそうで、
気の遠くなるような時間を淘汰して今に棲息しているらしいんですな。
それこそ何十年とかいう単位ではなく、それこそ何千年、何万年という単位、
いやそれ以上の時間を種の保存に掛けて今に至ると言う、.....
そりゃ、大変な淘汰の嵐の中を潜り抜けて来たんでしょうな.....。
で、私が興味を持ったのは、今棲息している蝉は
その大半の地中生活の周期を13年とか17年といった
素数の周期を選んだ種だそうなんですわ.......。
素数.....昔習いましたわ「自分以外割り切れない」という奴ね
(定義、あってないかも)。
蝉も昔は偶数とかの周期を選んだ種類も多かったそうです、
蝉も昔は偶数とかの周期を選んだ種類も多かったそうです、
6年とか10年とか、短いのになると4年とか。
で、そういった種は地上に出て来る周期が重なる事が多い訳ですから、
(所謂、最小公倍数とか最大公約数って奴)
確かに重なって出て来る迫力も凄い数でしょうけど、
種の保存となると同種を見つける事もあまりの競争相手の多さに困難になりますし、
やむを得ず他種との異種配合等も多くなって行った訳ですな。
そういった偶数を選んだ蝉はさらにそれならば活動出来る世界を拡げて行こう等と
蝉の世界で言う所のTPP,グローバル化という事に、
一時的にはかなりの隆盛を極める事も可能ですし、
素数を選んだ種にしてみれば、
「ちぇっ!なんでもかんでも調子良く取り入れやがって!」等と思いながら、
地中で、「少し俺たちも考え方色々時流に合わせて、
うまくやってきゃなんないのかな~」なんて羨望の念や
後悔の念を持っていたかもしれません。
しかし、気の遠くなるような時の流れはその命のエネルギーを薄めなかった、
なんていうか、その意固地な、頑固な、素数の蝉だけを選び、
淘汰を勝ち残らせ今に生かしているという事実な訳ですな
そうですよね、種の保存、生存数からみても
圧倒的に劣勢とみられる素数の蝉がやがて全てを淘汰していく、事実
いや~、私決して、周りや他の方々の意見や主張を否定する気も全くございませんし、
今の時流というものも深く考えつつ、取り入れなくては、
とは思うんですが..........。
ふと、この話を聞いて、
「もしかして、自分は素数の蝉なのかも.....」なんて思った訳ですわ。
回りとの協調性のない日々の言動(笑)、素直に他者の意見を聞き入れない強い我!
回りとの協調性のない日々の言動(笑)、素直に他者の意見を聞き入れない強い我!
いや~、直して行かなきゃな、と日々思う訳ですが、
「素数の蝉」はある種の自己肯定を与えてくれた話でもありました。
ま、それでも、気が付いて私の回りの方々を見てみますと、
案外素数の方が多かったりして。ww
世界はよりよく、快適に、便利で優雅な方向へと
淘汰を繰り返し
又人類もその時流に乗り、その歯車の一員として
このサヴァイヴァルレースに勝ち残っていく、と
日々、努力精進という事になるんでしょうけど
まあ、長い目でみると、そういった考え自体の構造はどうなのかな、と
外で勢い良く鳴いている蝉の声を聞きますと
「あんた、偶数?それとも奇数?それとも素数?」と聞いてみたくなった訳です。