見出し画像

鼓曲萬来

妖怪が出た時(改)

もうすぐ誕生日がやってくるのだ まあ、いつもの事だけど
世間はどうも「調子悪くてあたりまえ」の時期で
小さい頃から、やれ学級閉鎖だの流行性感冒
或いはインフル、最近だとコロナウイルスとか
つまり僕の誕生日付近はいまいち盛り上がりに欠けてしまうのです
 ついてないというか...
たまには友達が大挙して来てくれて
太陽の下で大盛り上がりとか
そういう目に合ってみたいと思う訳です
まず、前述の何故盛り下がるかという事なんですが
これには自分也に思い当たる節がありまして
 
1.雪女郎
 亡くなった親父がよく僕に言っていた事なんですが
 「お前は祐天寺の病院で産まれた...
でな...その日は朝から東京は大雪になって....
そりゃ凄い吹雪の中を歩いて
すると、病院に行く途中
俺はなんと雪女郎を見たんだ...!!」
 
雪女郎ねえ...
まあ、それからも誕生日の話になると
親父は決まってその話をするわけですわ
聞かされる身と致しましては
ジャンピンジャックフラッシュのクロスファイアハリケーンと違って
大雪に雪女郎という言葉がなにか
悲しい宿命というか、その日は家でじっとしていた方がいいんだよ
あるいはそんな大変な日に俺はお前に会いに行った
そんな感じがひしひしと伝わってまいりまして
 
子供心に「厳粛に静かにしている日」という観念を植え付けられたような
今考えるとトラウマ級の話です
盛り下がるのは当然、
雪女郎
います。
 
2、阿仁またぎと朝ぼらけ
 この妖怪に遭遇したのも
冬の寒い夜でした
あれはハルヲフォンで仙台のビッグソシューという馬鹿でかい
DISCOに何日かの仕事に行った時
まあ其のときは山奥の家を寝泊りで用意してくれたのですが
 
演奏終わって宿に戻ると
山奥ですから何にも無い訳で
仕方なく喋ったり飲んだりして過ごす訳ですが
 
まあ、浅間山荘事件とかもありましたけど
集団がいつも一緒にいると段々妙な感じにもなってくる訳です
 
で、その時最初に現れたのが
「阿仁マタギ」という妖怪でした
 其の宿はお風呂だけは立派でして
寒いですからね...それは楽しみでもありました
 と、気持ち良く湯船に浸かっていた時にそれは突如現れました
いきなり素っ裸、フルち×の妖怪が無言で入ってまいりまして
何事も無く湯船に数秒浸かったと思うと
最後に一言「おっとゴメンヨ」といって出て行きました
 
すると今度は別の同様の姿の妖怪が現れ
やはり何秒か湯船につかり、「おっとゴメンヨ」と言って出ていきました
 
妖怪は何体か現れまして
おかげでじっと浸かっていたせいか身体も暖まりまして
風呂から出た後
「実は妙なものに遭遇したんだ」という話になって
「それは阿仁またぎという妖怪だろう」という話で納得致しました
 
同時に冬の寒い明け方
その宿で「あさぼらけ」という妖怪にも遭遇致しました

これはどういう妖怪かと申しますと

妖怪の割には出現制約が沢山ありまして

○ まだ全員が寝床にいる事

○ どこからともなく「あさぼらけだ~!」と叫ぶ声が聞こえる

○ 聞こえたと同時に

     部屋の窓,扉を全部開けなくてはならない

     時間がたてば朝ぼらけは去る

 

というものですが明け方2,3度現れると、「またかよ」という感じと共に

雪混じりの風が吹き込んで来て寒いし、辛いという事は

目撃証言として伝えておきます

 

阿仁またぎも朝ぼらけも

います



  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「Rock'nRollMyWay part2」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事