まるで、傷を舐め合うように抱きあった。
それは、罪のように思えた。
差し出された腕に、縋りついた。
この優しい人の同情を利用して、自分の深くに隠した欲望のままに、
その身を貪った。
「・・・・ルルっ」
耳元で囁く、いつもより低い掠れた声。
7年前とは違う、角張った大きな手で触れられるたびに、聞いた事もないような
自分の声が零れる。
「やっ、ぁん、すざっ」
ルルーシュの甘い喘ぎ声。ほのかに紅く染まる真っ白な身体。
自分とはまるで違う、柔らかい女の子。
出会ってから、ずっと、心の特別な位置にいた彼女が自分の腕の中で、
女になる姿に、鼓動が跳ねる。
「すざく・・・。」
舌足らずな声で、呼ばれる己の名に、熱に浮かされた瞳に、自分が映る様に、理性なんて、とっくに擦り切れた。
重なる鼓動、触れるぬくもり、感じる熱。
ただ、目の前の存在だけを感じていたかった。
手を伸ばして、ただ、ただ、その存在を確かめる。
過去も未来もいらない。この瞬間だけ、頭を真っ白にして感じていたい。
この瞬間を本当は、きっと、ずっと、焦がれていた。
罪でも、慰めでも、同情でも、なんでもよかった。
この先にどんな運命が待っていたとしても。