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御伽噺ロジック

コードギアス中心に色々やらかします。

ぬくもりの証 4

2007-04-09 22:56:11 | ぬくもりの証 第1部




まるで、傷を舐め合うように抱きあった。

それは、罪のように思えた。
差し出された腕に、縋りついた。
この優しい人の同情を利用して、自分の深くに隠した欲望のままに、
その身を貪った。


「・・・・ルルっ」

耳元で囁く、いつもより低い掠れた声。
7年前とは違う、角張った大きな手で触れられるたびに、聞いた事もないような
自分の声が零れる。

「やっ、ぁん、すざっ」


ルルーシュの甘い喘ぎ声。ほのかに紅く染まる真っ白な身体。
自分とはまるで違う、柔らかい女の子。
出会ってから、ずっと、心の特別な位置にいた彼女が自分の腕の中で、
女になる姿に、鼓動が跳ねる。


「すざく・・・。」

舌足らずな声で、呼ばれる己の名に、熱に浮かされた瞳に、自分が映る様に、理性なんて、とっくに擦り切れた。



重なる鼓動、触れるぬくもり、感じる熱。



ただ、目の前の存在だけを感じていたかった。

手を伸ばして、ただ、ただ、その存在を確かめる。
過去も未来もいらない。この瞬間だけ、頭を真っ白にして感じていたい。

この瞬間を本当は、きっと、ずっと、焦がれていた。
罪でも、慰めでも、同情でも、なんでもよかった。




この先にどんな運命が待っていたとしても。