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御伽噺ロジック

コードギアス中心に色々やらかします。

ぬくもりの証 3

2007-04-08 20:09:14 | ぬくもりの証 第1部



重ねた唇をそっと放しながら、吐息で名を呼ばれる。

「・・・ルルーシュ」

縋るように、抱き締められた。
そして、そのままベットに倒されていく。
自分の長い黒髪が舞うのを視界の片隅で見ながら、目の前の存在に腕を伸ばした。


『そばにいる』


そう告げた。ただ、言葉どおりにそばにいるだけだなんて、思えるほど、子どもじゃない。
今まで誰かとそういう行為をしたことなどない。
けれど、不思議と怖くなどなかった。
スザクなら、かまわない。

例え、彼がただ、ぬくもりを求めているだけなのだとしても。
そこに、恋や愛などの感情がなくても。




スザクの背に腕を回せば、まるで存在を確かめるように、スザクの腕の力が強くなった。


「そばにいるよ。スザク。」

優しく背を撫でてやる。肩口に埋められていたスザクの顔は、その言葉に誘われるようにゆっくりとルルーシュへと視線を向ける。
安心させるように、微笑む。


「・・・ルル」

もう一度、重ねるだけのキスをする。





スザクは何度も何度もキスをした。
徐々に荒々しく、重ねられた唇。貪られる呼吸。

激しいキスの合間に囁かれる自分の名前。

いつの間にか、額に、瞼に、頬に、耳元に、首筋に、キスの雨が降り注ぎ、スザクの手がそっと自分の身体をなぞる。


その手に、その吐息に、ビクッと反応する自分の身体に、スザクが一度顔を上げる。
見上げた先にある、泣きだしそうな表情のスザクに、両手を伸ばした。



「いいよ。スザクなら。おいで?」

スザクの頬を撫でて、そう笑いかける。

スザクは頬を撫でるルルーシュの手を取り、瞳を閉じて、祈るように、愛しそうに、その掌に口付けを落とした。


掌の上のキスは懇願のキス。





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(手の上なら尊敬のキス、額の上なら友情のキス。頬の上なら厚情のキス。
唇の上なら愛情のキス。閉じた目の上なら憧憬のキス。掌の上なら懇願のキス。
腕と首なら欲望のキス。さてほかは、みな狂気の沙汰。byグリル・パルツァー)



君のキスは、どのキスだったの?