ネタバレしてるのでスペースあけます
テーマゆえにしりごみしていた作品でした。
見た感想を言うのがとても難しい。
基本的にここで感想を書いてる作品は感想を書きたい作品なんだけど、うん難しい。
(だから見ても感想かいてないのとかある。)
見る前に実はがっつりネタバレして
感想もいっぱい見てて、
そういうの見ないで見ればよかったなーと純粋に思った。
きっとこれはフラットに見たほうがよかった。
容疑者家族の気持ちも
被害者家族の気持ちも
分からないと思う。
でもだからといって第三者の取材者の気持ちも
家の前に来て携帯で撮影してる人の気持ちも
ネットで犯人を批判して血祭りにあげているような人の気持ちも分からなかった。
だからと言ってLisaが優しい人だという話ではなくて。
結局は流れるニュースのまま、たいした気持ちも持たず日々を過ごしているんだよね。
毎日毎日どこかで事件は起こって、毎日毎日被害者と加害者が存在している。
外側から見て
被害者の家族がただかわいそうと同情するのが違うように、
この作品の中の容疑者家族を(でもこの作品がおおげさなんじゃなくてそういう現実があるんだろうな)
かわいそうというのも違うと思う。
じゃあ自業自得だ!とののしり
家族なんだから同罪だしねというのも
なんだか違う。
家族だろ同罪だという気持ちもわからないでない。
でも彼らに罪があるのか?
彼らにだって人としての権利があるんだ、というのもわかる。
そういうなんとも言えないグルグルするものがまわって感想しにくいのです。
って前置きながいな。笑
勝浦という役はきっと佐藤こういち(大好き)にしかできなかっただろうな。
志田未来ちゃん演じる沙織の行動はイライラはした。
なんでやねん!とは思った。
自分ならきっと同じ事はしないから。
でも悲しくもあった。
お兄ちゃんが犯罪者になって
お母さんは自殺して
知らないおじさんと二人追いかけてくる好奇の目から逃げて
ぶつける相手もいない。
とまどいを受け入れる時間もない。
15歳の女の子にはあまりにも残酷だと思った。
そして彼女が「言わない事にした事」も
「見なかったことにした事」も「聞かなかったことにした事」も誰が責められるんだろうか。
誰だって現実から目を背けるときがある。
ぎばちゃんと石田ゆりこさん演じるご夫婦と
くらさん演じる記者がこの作品をぐっと深いものにしている気がします。
容疑者家族の沙織ちゃんとそれを守るのが仕事の勝浦。
被害者家族の夫婦。
そして第三者。
その全てが存在するおかげで、なにかもっと考えさせられる。
この作品のテーマは実は容疑者家族を守る警察どうのこうのではないんだと思う。
被害者家族がどうか、でも容疑者家族がどうかでもなくて
きっと容疑者家族を守らなければならないような現実。
第三者からの悪意にも似た攻撃や
マスコミの行き過ぎた好奇の目から守らなければならない現実が
なぜ起こってしまったのか。
どうしてこんな世の中になってしまったのか。
それをどこかで提起しているんじゃないかと思った。
最初の眩暈を起こしそうなマスコミや警察官の動き。
中盤からのキーボードを打つ音やぐるぐる回る文字の羅列。
誰だって被害者にも加害者にもなる可能性があるのに、それを対岸からおもしろがること。
どうしてこんな風になってしまったのか・・・。
くらさん演じる記者の(これまた名前を忘れた)
「ボールは自分がキープしているつもりだったのに.転がっていくボールには誰も追いつけない」
という言葉がすごく怖く感じた。
「そこに勝浦さんがいたからですよ」
という言葉が監督なりの『どうしてこんな世の中に』の答えなのかな。と思った。
ぶつける相手がいなかったから。
そこにその事件が存在したから。
そしてそれが勝手に転がるボールになるんだろうか。
やっぱり怖いな。
ふたつだけ泣くシーンがありました。
ひとつは沙織を連れてペンションに来た勝浦が
ぎばちゃんに「あなたのせいじゃない」といわれるところ。
罪というのは赦されるから解放されるわけではないのだ、とずしりとする。
もうひとつは、海岸での勝浦と沙織のシーン。
「守るということは人の痛みを感じる事だ。」
という勝浦の言葉。
そのセリフをこのタイトルと照らし合わせれば、なんだかとても切ない。
テーマゆえにしりごみしていた作品でした。
見た感想を言うのがとても難しい。
基本的にここで感想を書いてる作品は感想を書きたい作品なんだけど、うん難しい。
(だから見ても感想かいてないのとかある。)
見る前に実はがっつりネタバレして
感想もいっぱい見てて、
そういうの見ないで見ればよかったなーと純粋に思った。
きっとこれはフラットに見たほうがよかった。
容疑者家族の気持ちも
被害者家族の気持ちも
分からないと思う。
でもだからといって第三者の取材者の気持ちも
家の前に来て携帯で撮影してる人の気持ちも
ネットで犯人を批判して血祭りにあげているような人の気持ちも分からなかった。
だからと言ってLisaが優しい人だという話ではなくて。
結局は流れるニュースのまま、たいした気持ちも持たず日々を過ごしているんだよね。
毎日毎日どこかで事件は起こって、毎日毎日被害者と加害者が存在している。
外側から見て
被害者の家族がただかわいそうと同情するのが違うように、
この作品の中の容疑者家族を(でもこの作品がおおげさなんじゃなくてそういう現実があるんだろうな)
かわいそうというのも違うと思う。
じゃあ自業自得だ!とののしり
家族なんだから同罪だしねというのも
なんだか違う。
家族だろ同罪だという気持ちもわからないでない。
でも彼らに罪があるのか?
彼らにだって人としての権利があるんだ、というのもわかる。
そういうなんとも言えないグルグルするものがまわって感想しにくいのです。
って前置きながいな。笑
勝浦という役はきっと佐藤こういち(大好き)にしかできなかっただろうな。
志田未来ちゃん演じる沙織の行動はイライラはした。
なんでやねん!とは思った。
自分ならきっと同じ事はしないから。
でも悲しくもあった。
お兄ちゃんが犯罪者になって
お母さんは自殺して
知らないおじさんと二人追いかけてくる好奇の目から逃げて
ぶつける相手もいない。
とまどいを受け入れる時間もない。
15歳の女の子にはあまりにも残酷だと思った。
そして彼女が「言わない事にした事」も
「見なかったことにした事」も「聞かなかったことにした事」も誰が責められるんだろうか。
誰だって現実から目を背けるときがある。
ぎばちゃんと石田ゆりこさん演じるご夫婦と
くらさん演じる記者がこの作品をぐっと深いものにしている気がします。
容疑者家族の沙織ちゃんとそれを守るのが仕事の勝浦。
被害者家族の夫婦。
そして第三者。
その全てが存在するおかげで、なにかもっと考えさせられる。
この作品のテーマは実は容疑者家族を守る警察どうのこうのではないんだと思う。
被害者家族がどうか、でも容疑者家族がどうかでもなくて
きっと容疑者家族を守らなければならないような現実。
第三者からの悪意にも似た攻撃や
マスコミの行き過ぎた好奇の目から守らなければならない現実が
なぜ起こってしまったのか。
どうしてこんな世の中になってしまったのか。
それをどこかで提起しているんじゃないかと思った。
最初の眩暈を起こしそうなマスコミや警察官の動き。
中盤からのキーボードを打つ音やぐるぐる回る文字の羅列。
誰だって被害者にも加害者にもなる可能性があるのに、それを対岸からおもしろがること。
どうしてこんな風になってしまったのか・・・。
くらさん演じる記者の(これまた名前を忘れた)
「ボールは自分がキープしているつもりだったのに.転がっていくボールには誰も追いつけない」
という言葉がすごく怖く感じた。
「そこに勝浦さんがいたからですよ」
という言葉が監督なりの『どうしてこんな世の中に』の答えなのかな。と思った。
ぶつける相手がいなかったから。
そこにその事件が存在したから。
そしてそれが勝手に転がるボールになるんだろうか。
やっぱり怖いな。
ふたつだけ泣くシーンがありました。
ひとつは沙織を連れてペンションに来た勝浦が
ぎばちゃんに「あなたのせいじゃない」といわれるところ。
罪というのは赦されるから解放されるわけではないのだ、とずしりとする。
もうひとつは、海岸での勝浦と沙織のシーン。
「守るということは人の痛みを感じる事だ。」
という勝浦の言葉。
そのセリフをこのタイトルと照らし合わせれば、なんだかとても切ない。