昨日、3年生になって2回目の参観日がありました。
1時間目に仕切り直しのクラス替えがあり、
5時間目にいきなりの参観・・・
靴箱のクラス名簿を見て、保護者は各教室にむかいます。
私は靴箱に入る前に何人かの子供たちに、
「KAZUくんのおかあさん、KAZUくんは4組だよ」
と教えてもらい、すんなりと教室に・・・
教室と言っても、ここはランチルームを急きょ改造してつくった
特別ルームです。
広いランチルームに仕切りを設け、奥が教室、手前がランチルーム
となりました。
KAZUの席は右端の一番後ろ、つまり
教室の出口そばになりました。
私は簡易椅子を持参して、KAZUのとなりに座り、
一緒に算数の授業をうけました。
KAZUはまどろっこしい説明を無視して、
どんどん問題を解いていきます。
まったくKAZUらしいです。
そののち、学年懇談が行われ、クラスが再編成された経緯などが
説明されました。
そして、その一番最後に、
私はKAZUの状態をみなさんに説明することになりました。
クラスのみなさんだけにお話をするつもりでいたのに
学年全員の保護者が参加とのことで、
思わぬ大人数を前に話すことに・・・ドキドキして声が震えました。
私ははっきりと伝えました。
KAZUが発達障害といわれる特性を持っていること
今や発達障害はクラスに5-10%程度存在するであろうといわれていること
発達障害であろうと推測される歴史上の人物
現在活躍されている人々
KAZUの得意な部分と不得意な部分について
KAZUが学校生活でみせるパニックには発達障害の特性による
ものがあるということ
なぜ、特別支援学級に在籍せず、普通学級にいるのか
現在学校とどんな連携をとっているかということ
得意な部分をのばすことで、社会で第一線で活躍している人が
たくさんいて、KAZUにもその可能性が十分あること
万が一、KAZUとかかわることで傷つくことがあれば、
先生か私に遠慮なく相談してほしいこと
保護者のみなさんはとっても真剣に聞いてくださいました。
もちろん、なかには興味本位に聞かれた方もいると思います。
おどろきながら、うなずきながら、隣の人と顔を見合せながら
いろんな反応が見えました。
そして、その後、一人のお母さんが話しかけて来られました。
「じつは、私の息子も発達障害です。学校には伝えていないけど、
アスペルガーです。どうして、KAZUくんのお母さんは、そんなに
強いの?どうして、みんなの前でカミングアウトできるの?」
私は答えました。
「KAZUが目立たないタイプだったら、告白していないと思います。
でも、KAZUの行動はとても目立つし、奇想天外で、誰にもその
行動は読めません。先生方はKAZUの突発的な行動に振り回されることも
多いし、毎日のように脱走するので、学校で一番有名な子供です。
もし、そんな状態なのに、私が何も話さなかったら、『あのお母さんは
どんなしつけをしているんだ。』と蔭口をたたくでしょうし、
子供たちも、KAZU君だけあんなに好き勝手して怒られないなんてずるい
と言われるでしょう。そして、そんな私やKAZUへの不満をKAZUや姉の
YUKAが聞くことは、あまりにかわいそうだと思ったから。
また、私が話すことで、発達障害はより身近な存在になるでしょうし、
わが子の子育てで悩んでいるお母さんがいるとしたら、もしかしたら
育て方の問題ではないかも・・・と考えるきっかけを与えられるかも
しれないです。現に、あなたはそうやって声を掛けてくださった。
そうやって輪を広げることはKAZUにとってもメリットになるでしょう。
だから、私はKAZUのために強くありたいです」
KAZUと同じ保育所に通ったお子さんのお母さんからは
「全然知らなかったよ・・・だから、あんなに学校に行っていたのね。
なにかあったら、手伝うよ!」とも言ってもらえました。
いろんな話をする方がいると思いますが、
私は前向きに考えたいと思っています。