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時の龍

2011年05月27日 | Blog Novel
Episode12/#12

どぉすんだよ。過去のぼくたちを止められなかったじゃないか!


悲鳴を上げるぼくたちを引き連れ、爺さんは別の時空へ飛んだ。



仔細は以上の通りですじゃ。


爺さんが話す目撃内容は耳に入らず、
ぼくたちは、目の前の巨大な「時の龍」の存在感に固まっていた。


あいわかった。

「時の指輪」の覚醒を許す。



「時の指輪」は、時空の流れに歪みを創り、そこから過去や未来に入り込める。
その場所に実存出来るのじゃ。


これがなければ、今の儂らの様に意識のみでしか居られぬ。


このたびの首謀者はおそらく、時空の呪術師と呼ばれる悪党。

恐るべき強大な魔法陣で「時の指輪」のようにお前さんたちを過去に実存させ、
そちらの賢者の卵の力を利用した。

お前さんたちには、時空を超えている時の記憶はおそらく残っていまい。

力の精を倒し、国王を失脚させるのを狙ったのではないじゃろうか。



時の龍の許しを得た。

儂は、指輪の力を解放し、
お前さんたちの意識を、過去で実存する本人の元に還す。
自らの力でその行いを止めるのじゃ。


お前さんの影がなくなったのは、時の流れを大きく変えてしまったために、
どちらの時空にも存在出来なくなったためじゃろう。


賢者の卵は、ゴクリと唾を飲んだ。
ぼくは、今どちらにも存在していないのか。



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がんばろう、日本
あたりまえの毎日に早く戻りますように
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2 コメント

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Unknown (兎猫)
2011-05-27 23:29:02
おぉ!見事な龍鱗ですね!
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Unknown (Uribouz)
2011-05-28 22:17:51
兎猫さん、こんばんは。

実はこの「時の龍」のモデルさんは藤の花なんです。
この塊がバラバラーッと長くバラけてあのやさしげな藤の花に。

意外でした。 ^ ^
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