アジア映画巡礼

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「インドネシア&タイ 映画におけるフォークロアとファンタジー」のお知らせ

2019-05-22 | 東南アジア映画

国際交流基金アジアセンターの方からお知らせをいただきました。以前、7月2日(火)にあるイベント「響きあうアジア2019:サタンジャワ  SETAN JAWA~サイレント映画 + 立体音響コンサート A silent film with a live 3D sound concert」をこちらでご紹介しましたが、その関連イベントというかプレイベントが6月21日(金)に行われるそうで、いただいたご案内等をそのまま貼り付けておきます。

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6月21日(金)に、国際交流基金アジアセンターの主催により映画上映&トークショーイベント「インドネシア&タイ 映画におけるフォークロアとファンタジー」を開催いたします。

本イベントは、「『サタンジャワ』サイレント映画 + 立体音響コンサート」プレイベントとして、「『サタンジャワ』サイレント映画 + 立体音響コンサート」の音楽・音響デザインの森永泰弘氏と批評家・金子遊氏をゲストに迎え、進行中の音楽制作のプロセスやガリン・ヌグロホ監督の作品世界について語っていただきます。

森永泰弘氏©Takashi Aria

また、『サタンジャワ』のガリン・ヌグロホ監督の初期傑作『天使への手紙』を上映します。
あわせて、<響きあうアジア2019>『フィーバー・ルーム』東京公演を控えるアピチャッポン・ウィーラセタクン監督(タイ)の長編第一作『真昼の不思議な物体』も上映します。

ガリン・ヌグロホ監督©佐藤基

アピチャッポン・ウィーラセタクン監督

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「インドネシア&タイ 映画におけるフォークロアとファンタジー」

 日時:2019年6月21日(金) 16時30分~21時(開場16時)
 会場:アテネ・フランセ文化センター アクセス
    東京都千代田区神田駿河台2-11 アテネ・フランセ 4階
 入場:無料。事前予約不要(先着順 ※定員130名)
 問合せ:国際交流基金アジアセンター 文化事業第1チーム(担当:高橋、森宗)
      jfac_film@jpf.go.jp
 主催:国際交流基金アジアセンター

<プログラム>
 16時    開場
 16時30分 『真昼の不思議な物体』上映(83分)
 18時30分 『天使への手紙』上映(118分)
 20時30分 トークショー(30分)

<上映作品>
 『真昼の不思議な物体』
   監督:アピチャッポン・ウィーラセタクン
   タイ/2000年/モノクロ/35mm/83分/フィルム提供:山形国際ドキュメンタリー映画祭


 『天使への手紙』
   監督:ガリン・ヌグロホ
   インドネシア/1993年/カラー/35mm/118分


※さらに詳しくはこちらの公式サイトへ

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アピチャッポン・ウィーラセタクン監督の『真昼の不思議な物体』(上)は同監督の作品上映などで何度か上映されているのですが、ガリン・ヌグロホ監督の『天使への手紙』は1994年の東京国際映画祭・京都大会で上映された後、NHKで放映されたのみで一般公開はなかったと思うため、今回の上映は朗報です。1990年代、ガリン・ヌグロホ監督は首都ジャカルタではない、インドネシアの周縁部に関心を持ち続けており、本作もスンバ島で撮影されています。スンバ島はジャワ島から東へ、大きな島だと4つ目に当たる島で、フローレス島の南に位置します。島の言語はスンバ語で、主人公のレワ(Lewa)少年始め、その父親らはスンバ語で話していますが、学校ではインドネシア語が教えられ、インドネシア語のセリフも飛び交います。


レワ少年は母親をバスの事故で亡くしているのですが、父が事故現場にまだ放置されているバスの残骸に連れて行ってくれた時、そこに貼ってあった西洋人の女性のポスター(「マドンナ」という字が見えましたが、ちょっと顔が違うような...)を母親だと思い込んでしまいます。ですので、学校のインドネシア語の授業で、「Ini ibu(イニ・イブ/これは母です)」という例文が出て来た時、そこにある挿絵がサロン・クバヤを着た女性だったため、先生に「これは母ちゃんなんかじゃない!」と反発してしまいます。そんなことから、天使に手紙を書いて亡き母親に届けてもらおうとする、というのが物語の前半です。そのほか、レワの仲良しで海岸に不時着した戦闘機に住んでいる男や、「ニッポンじいさん」と呼ばれる男が登場し、第二次世界大戦の記憶も呼び覚まされます。様々な面を見せてくれるとても興味深い作品ですので、ぜひ今回、ご覧になってみて下さい。

なお、アジアセンターの公式サイトでは「Lewa」は「ルワ」と表記されています。インドネシア語やマレーシア語は「e」を[u]の音で読む場合もあり、「Lewa」は東京国際映画祭・京都大会のカタログでも「ルワ」になっていました。ですが、NHKでの放映時の字幕は「レワ」で、また、インドネシア映画に詳しい小池誠さんの論文(これは映画をご覧になったあとでお読み下さい)でも「レワ」の表記でしたので、拙文中では「レワ」にしました。貴重な映画が上映され、次のイベント響きあうアジア2019:サタンジャワ  SETAN JAWA」に関するトークも聞ける盛りだくさんなこのイベント、ぜひお見逃し&お聞き逃しなく、アテネフランセ文化センターにお運び下さい。

 


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