アジア映画巡礼

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東京国際映画祭&東京フィルメックス、プログラミング・ディレクター交代

2021-03-15 | 映画祭

本日、東京国際映画祭よりお知らせが届きました。いただいた文書をほぼそのまま貼り付けます。

            

      日比谷・銀座地区への移転、プログラミングの再編、ジェンダーパリティ
              更なる飛躍に向け、東京国際映画祭が大きな改革へ!!

平素よりお世話になっております。
東京国際映画祭は、昨年コロナ禍の制約の下ではありましたが、リアルとオンラインのハイブリッド型で開催し、「映画館で映画を観る喜び」を再認識して頂くことが出来ました。今年もコロナの状況は依然厳しく今後の見通しは未だ不透明ですが、先日ベルリン国際映画祭マーケット開催のタイミングに合わせて、第 34 回の開催日程(10 月 30 日―11 月 8 日)を発表し、目下諸準備を進めているところです。昨年はいくつかの新機軸を導入致しましたが、東京国際映画祭は更なる飛躍を目指しており、今年もそのような努力を継続していきたく、まずは現時点で次のような措置を決定致しましたのでお知らせ致します。

(1)上映会場の移転
メイン会場は 2004 年から六本木で開催してきていましたが、今年から日比谷・銀座地区に移転し、複数の劇場(*)を使用して実施致します。同地区は映画の街として長い伝統と地の利を有し、多くの映画館に加えホテル、飲食店等関連施設も豊富です。また昨年から開催時期を合わせた東京フィルメックス(於 有楽町朝日ホール)は今年も同時期の開催であり、両映画祭が隣接することにより観客の皆様の鑑賞の利便が増すことになります。更に、世界の映画人が集まり歓談・交流する場として昨年新たにスタートし好評を博した「アジア交流ラウンジ」(国際交流基金との共催)は今年も是枝裕和監督のご協力のもと日比谷での開催を検討中であり、二つの映画祭での上映とアジア交流ラウンジでの映画人交流が有機的に連携して成果をあげることが期待されます。(昨年のアジア交流ラウンジの動画は東京国際映画祭公式 YouTube にて配信中)
(*)上映予定劇場(五十音順):角川シネマ有楽町、シネスイッチ銀座、TOHO シネマズ シャンテ、ヒューマントラストシネマ有楽町、有楽町よみうりホール

(2)プログラミングの再編
映画祭の核心ともいうべきプログラミングについても、部門の構成、コンペのあり方等全般にわたって再検討を行いたい考えで、検討結果はしかるべき時期に発表致しますが、その関連で 2004 年より長年にわたりプログラミングの責任者として活躍してきた矢田部吉彦氏が退任し、4月より市山尚三氏がプログラミング・ディレクターに就任します。市山氏は、黎明期の東京国際映画祭でプログラミングを担当した経験があり、その後東京フィルメックスを創設したり、プロデューサー業務を手掛けたりして、諸外国とのネットワークも豊富に有しています。なお、同氏は東京フィルメックスのプログラミング業務からははずれ、東京国際映画祭のプログラミングに専念する形となります。

(3)ジェンダーの平等に向けた努力
映画祭の選考委員、作品の監督・キャスト・スタッフなどについての男女平等を推進している「Collectif50/50」という国際的活動があります。応募作品の監督などの男女比の統計調査、選考委員の男女比の公表、映画祭の実行役員の男女比の公表などを明文化した同団体の誓約書に署名することを検討してきた結果、東京国際映画祭も3月8日の国際女性デーに合わせ署名を行いました。この誓約書には既に、カンヌ、べルリン、ヴェネチアを初め世界の 156 の映画祭が署名済ですが、アジアの映画祭としては東京国際映画祭が初めての署名となります。

上記に合わせて第 30 回(2017 年)からフェステイバル・デイレクターを務めてきた久松猛朗氏が本年3月末をもって退任致します。引き続き安藤裕康チェアマンの下で業務運営は継続してまいります。コロナ禍の一刻も早い終息を祈りつつ、感染状況も注視しながら中止も含め様々なオプションを検討し、今後も秋に向けた準備を進めてまいりますので、皆様方のご支援とご協力をお願い致したく、貴媒体にて本情報を是非ご紹介頂けますよう、ご検討の程、宜しくお願い致します。
                       2021 年 3 月 15 日
<コメント>
安藤裕康 チェアマン
コロナ禍の困難を乗り越えて、内外の映画人と観客の皆様が東京に集い、今年の映画祭を祝うことができるよう祈っています。我々もそのための努力を精一杯続けます。

市山尚三 プログラミング・ディレクター
昨年の東京国際映画祭はコロナ禍の様々な制限のもとでも意義ある映画祭は開催できることを証明しました。そして今、東京国際映画祭は大きな変革を迎えようとしています。私のこれまでの経験や知識を駆使し、その変革に寄与できればと思います。

             

実は少し前、東京フィルメックスからも、本日正午解禁、ということで、次のようなニュースが届いていたのでした。

市山尚三ディレクターとサナル・クマール・シャシダラン監督

            

日頃、東京フィルメックスの活動に格別のご配慮を賜り、誠にありがとうございます。

【プログラム・ディレクター交代のお知らせ】
本日は2点、東京フィルメックスよりお知らせがあり、ご連絡差し上げます。
このたび、映画祭「東京フィルメックス」のプログラム・ディレクターが交代することになりましたので、ご報告いたします。
第1回東京フィルメックスの立ち上げ時よりディレクターとして映画祭に従事してきた市山尚三ですが、この度、東京フィルメックスのディレクターの任を降りることとなりました(法人理事長としては留任)。
新任のプログラム・ディレクターはすでに内定しておりますが、追って発表準備が整い次第、改めてお知らせいたします。

【今年度会期のお知らせ】
第22回東京フィルメックスは10月30日 - 11月7日開催を予定しております。
昨年と同じく、10月30日 -11月8日にかけて開催される第34回東京国際映画祭と会期を重ねる形での開催となります。

映画祭の路線はこれまで通り継承され、作品エントリーは昨年と同じく5月より7月末までお受付する予定です。
今後とも変わらぬご支援のほど、何卒、よろしくお願い申し上げます。

東京フィルメックス

            

フィルメックスからのお知らせを見た時には、市山プログラム・ディレクターの健康問題とかだろうか、と心配したりしていたのですが、こういうことだったとは。矢田部吉彦前プログラミング・ディレクターは、ある意味TIFFの顔のような存在だったので、Q&A等であの矢田部節が聞けなくなるかと思うと寂しいです。アジア映画プロパーの方ではないので、交替してフィルメックスのプログラム・ディレクターに、ということはないですよね。おっと、そもそも同じくTIFFのプログラミング・ディレクターとしてアジア映画を担当している石坂健治さんは、そのままTIFFに、なのでしょうか?? とまあ、いろいろ心騒いだ2件のお知らせ、とりあえず皆様にもお伝え致します。

<追記>石坂健治さんとメールをやり取りする機会があったので聞いてみたら、「私は現職のままです」とのことでした。ホッ。

 


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