アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

TIFF:DAY3

2012-10-22 | 中国映画

今日は六本木会場をお休みし、ヒューマントラストシネマ渋谷で開催されている「2012東京・中国映画週間~新恋愛時代~」に行ってきました。行く前に映画館のサイトでスケジュール等を調べたのですが、目を引いたのは最後に書かれていた次の断り書き。

【日本語字幕に関しまして】
 今回の上映作品に関しまして、作品中の日本語字幕に一部漢字の間違いや言い回しに不適当な部分がございます。あらかじめご了承のうえ、ご鑑賞くださいませ。

IFFJの時の字幕に関するコメントでもあてこすられていましたが(あてこすったのは私です~)、仰天する日本語表現があったりして、毎年楽しみというか苦しみというか、せっかくやるんだからもうちょっと何とかしなさいよ的な映画祭なのです。今年も進歩してないのか....。すでに何年もやっているのだから、いいかげんに学習してほしいものです。日本人の翻訳専門家、あるいは日本語教師の方などに、ちょっとチェックしてもらえば済むことですのにね。あとでよく見てみれば、「中国映画週間」の公式サイト(すぐ映画祭の予告編が始まるため、音が出ます)にも同じ断り書きが掲載されていました。

で、覚悟して出向いたのが『女の心を知っている(原題:我知女人心)』 (2011)の上映。監督は陳大明、主演は劉徳華(アンディ・ラウ)、鞏俐(コン・リー)、胡静です。

ヒューマントラストシネマ渋谷は前から行ってみたかった劇場で、テアトルシネマ系なのですが、低予算(多分。違っていたらすみません)ながら工夫を凝らした作りの映画館となっており、私の好みにピッタリでした。ビルの7階と8階に3スクリーンあるそうで、今日見た7階の所はスクリーンがとても高い位置にあり、前の人が邪魔にならないで見られます。今日は前から5列目だったのですが、イスのデザインがいいのか、見上げていても全然疲れませんでした。トイレも狭いスペースを工夫してあり二重丸。スタッフも皆さんハキハキしていて、感じがよくて気に入ってしまいました。

で、肝心の映画ですが、いや、何と言いますか、アンディ・ラウもコン・リーも、まあ出演料のためならこういうのに出るのもしょうがいないのかなあ、というような作品でした。広告会社が舞台で、やり手で調子のいいクリエイティブ・ディレクター孫子剛(アンディ)がいる所へ、引き抜かれた李儀龍(コン・リー)が同じクリエイティブ・ディレクターとしてやってきて、2人は角突き合わすことに。そんな時、孫子剛は感電したことで女性の心の声が聞こえるようになってしまいます。李儀龍の心の声を聞いて、彼女のアイディアを先取りし、プレゼンすることで孫子剛は彼女を出し抜いて行くのですが...。

中でアンディが英語の歌を歌うシーンがあり、その時だけはうっとり聞き惚れました。あと、コン・リーのキャリアウーマン・ファッションがなかなか見応えがありました。以上、見どころでした(笑)。

字幕の出来は、タイミングは合っているものの、男言葉・女言葉が混同されている、助詞が落ちたりしている、言葉遣いが変(父親が娘に「あなたは~」と言ったりする)などなど、いつもながらの変テコリン日本語字幕のオンパレード。まあ、こういう軽い映画ならがまんできますが、しっかりした作品だと青筋立てたくなるレベルですねー。来年は、最初のような断り書きをしなくても済むようにしてほしいものですが、もう何年もコレなので、ムリかも知れません。

お客様は、平日の昼間にもかかわらずほぼ半分の入りと、よく入っていました。聞くところによると、『ファッションの達人』 (2011)は特に人気があるとか。まあ、周渝民(ヴィック・チョウ)が出ていますからねー。上映は10月25日(木)まで続きます。ぜひ一度、お出かけになってみて下さい。あ、去年までタダで配られていたパンフレットは、今年は初日に配られただけであとは下さらないようです。残念...。

 


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4 コメント

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パンフレット (k.kotani)
2012-10-23 18:45:10
松岡さん こんにちは
こちらでは、はじめましてですね。
中国映画週間のパンフレットですが、私は、初日「失恋33天」、二日目「畫皮2」の2回見に行ったのですが、初日の時は配られませんでした。今年は発行部数を減らしたのかもしれませんね。
soy-joyも、この2回の上映回では無料配布されませんでした...笑
2日目の時は、スタッフへ欲しいと声を掛けた方に配布していたので、私もそれに便乗していただいてきました。
ダメモトで声を掛けてみては如何でしょうか?
日本語字幕の件ですが、「失恋33天」は、飛行機の中で既に見ていて、ストーリーを知っていたこともあってか、字幕はそれほど気にならなかったのですが、「畫皮2」では、やはり、トホホ...でした。
トホホな字幕のときは、恐らく同じ担当者ですね。
有料でもあり、毎年話題になっているのだから、改善して欲しいと思うのですが、困ったものですね。

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k.kotani様 (cinetama)
2012-10-23 23:00:33
初コメント、ありがとうございました。拙ブログ、見ていて下さって嬉しいです。で、えーっと、このブログでは本名を隠してますので(いや、もうバレバレなんですが;;;)、これからはcinetamaとお呼び下さいませ。

中国映画週間パンフ、初日も配られなかったのですかー。持っていた方がそんなことをおっしゃっていたので、初日は気前よく配られたのかと思っていました。今年は簡易製本で、背のないホッチキス綴じのものでしたね。

ダメもとでお願いしてみようか、とも思ったのですが、実は同じ回を見ていた友人(プレス関係)がそれを実行したものの、しぶりにしぶってなかなかくれず、友人がねばりにねばってやっと出してもらったそうです。そこまで交渉する気力もなかったもので、昨日はあきらめたのでした。

字幕の情報もありがとうごさいました。そうか、担当者によって違ってくるんですね。
「女の心を知っている」の字幕は、画面に赤ペン入れたくてウズウズしました。入れてたら、ほとんど全部の字幕が真っ赤っかになってたかも。
中国の威信をかけるのは、ああいう所にこそではないか、と思ってしまうんですけどねー。
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字幕つれづれ (りからん)
2012-10-23 23:04:27
私は日曜に「Mr&Msシングル」とk.kotaniさんと同じく「画皮2」を見ました。
「Mr&Ms~」のほうは字幕の字体なんかも普通の一般公開映画と同じで、何の違和感もない日本語でしたが、「画皮2」はあちゃ~!って感じでしたね。男言葉・女言葉が混同されている、助詞が落ちたりしている、言葉遣いが変(古装片なのに語尾が「~じゃん」。ハマっ子かい…)というのはcinetamaさんと全く同じでした。
極めつけは、お姫様とそれに仕える将軍の恋物語なので「(チン)姫様」とずっと呼んでいたのが、両想いとわかったところからいきなり呼び方が「チンちゃん」になってしまったことです。確かに語尾に「er」が付いたから、親しみを表したかったんでしょうけど、さすがにその間柄で「ちゃんづけ」はないのでは会場から失笑がもれてました

ヒューマントラストシネマの2は、後ろから3列目くらいだとスクリーンが遠くて小さくて。暗い画面だと何だかよく見えない、エンドロールは字が追えないと、ツライものがありました。席によって印象が全然違うスクリーンですね。
昨日のTIFFでは、スクリーン5は真ん中あたりの席だと今度はスクリーンが大きすぎてこれまたツラく、5だと後ろのほうの席がいいですね。「光にふれる」はとてもよくって、台湾映画にガッツポーズしたくなりました
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りからん様 (cinetama)
2012-10-24 09:31:35
詳しい字幕に関するコメント、ありがとうごさいました。

「画皮2」で”~ちゃん”って、そりゃーマル爆ものですわなー。マグザムさんにぜひ買ってもらって公開し、”どうだ、これが正しい日本語字幕だ!”と中国に送りつけてもらいたいです。学べよ、中国の翻訳者あ!
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