「春の歌」はアルバム「スーベニア」の1曲目を飾る躍動感あふれる歌です。
また登場した浦島太郎さん。結構いい男。
アクエリアスのCMソングとしても耳になじみがあり、シングルカットもされています。
ただし、私にはちょっと音が大きいというか、若向きというか、
正直うるさい(ごめんなさい)という印象は否めませんが、
しかし、いい曲であることは間違いありません。
春といえば別れ、そして旅立ち、新たな人生の節目となる季節です。
また、雪や寒さで押さえつけられていたものが一斉に解き放たれたように
芽吹き、花を咲かせ、葉を広げるときで、スタートとか再生の象徴でもあるでしょう。
歌詞ですが、
「重い足で~全てを食べた」のところは、山で遭難したか、あるいはルバング島の
小野田さんを思い起こさせるような壮絶な出だしです。
もちろんこれは比喩でしょう。人生は厳しいものだし、若い人にとっては
実はまだ始まったばかりだと言っているわけです。
「どうでもいい」なんて言ってはいけないよ、やれることがまだ
たくさんあるはずでしょう。
さあ、この季節に愛と希望を持って、新たな気持ちでまた生きていこうと。
そういう「みんな頑張ろう」というメッセージとあわせて、ラブソングとしての
「僕」の力強い決意も表明されています。
一度はあきらめかけたけど、やっぱり忘れられない。
今まで心の中に押し込んでいた思いを行動に移すんだ。
君のところまでひとりで歩いていくよ、だれも僕を邪魔しないで。
遠くにいる君のところへ春の歌が僕を導いてくれる。
君にもこの歌が聞こえませんか。
この曲のエンディングは、歌が終わってから50秒ほど弾むような
フレーズが繰り返されてフェードアウトします。
それはしっかりと踏みしめていく僕の力強い歩みのようです。
おしまい