千歳山研究所

ふるさとの名山、千歳山に思いをはせる野鳥写真初心者

スピッツさん 「ルキンフォー」

2011年11月18日 | スピッツ

「ルキンフォー」は2007年4月発売のシングル。

アルバムは「さざなみCD」に収録されています。

 

look for ~ → さがす、求める  と辞書にあります。

いったい何をさがしているのでしょうか。

「疲れた目 こすった先に 探し求めていた 灯りを見た」とあります。

では「灯り」とは何なのでしょうか。

 

 

歌い出しが「それじゃダマされない」ということですが、

振り込め詐欺には気をつけなさい、とか

この壺は御利益がありますよなんて言われて、ついふらふらと大金を払ってはいけませんと、

注意を呼びかけている歌ではないようです。

 

また、ラブソングかというと、そう読み取れないこともありませんが、

どうも恋愛をテーマにしているわけでもないようです。

Wikiには「応援歌」とありましたが、そう考えると、歌詞に出てくる「君」は

女性とは限らず、男性と考えてもいいようですし、

さらに広げて、同時代を生きる人々みんなに歌いかけているようにも思えます。

 

「どこまでも つづくデコボコの/道をずっと歩いていこう」

「ダメなことばかりで 折れそうになるけれど/

 風向きはいきなり 変わることもある ひとりで起き上がる」

「めずらしい 生き方でもいいよ/誰にもまねできないような」

「燃えカス時代でも まだ燃えそうなこの/モロく強い心」

 

抜粋が多くなって恐縮ですが、普通に生きていくことさえも難しくなったこの時代に、

自分の生き方をしっかり持って、経験したことのない難問にもたじろがずに対処していく。

そういう強い心は「君」にも届いて、「君」ももっと強くなれるはず。

そして、それは次へ次へと連鎖して、世界中のみんなが……。

ジョン・レノンの「イマジン」にも相通じるような壮大な思いが歌われています。

これこそが「疲れた目 こすった先に」見えた、まさに天啓というべき「灯り」ではないでしょうか。

 

歌の最後に「不器用なこの腕で 届きそうな気がしてる」と繰り返すところは、

声を振り絞り、祈りにも似た切なさに満ち満ちていて、心を打たれます。

 

 

 

 

おしまい

 



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