◆□◆ 艶やかに咲く花 ◆□◆
チェヒの兄チェムが都から帰郷していた。
イルスンはユンも呼び、チェヒが給仕をして酒食が交わされていた。チェムは都での暮らしや文物について、豊富な知識で機知に富んだ話をし、皆を楽しませていた。特に仲の良い兄と妹はまるで気の合う恋人同士のように弾んだ会話を交し、イルスンもそんな二人の様子を満足そうに眺めていた。ユンにとってはまるで絵物語を見ているような光景でもあ . . . 本文を読む
◆□◆ すれ違いゆく愛 ◆□◆
「何のまねだ。」
ユンはイルスンの前に辞表を差し出し、深く頭を垂れてひれ伏していた。
「私の責任です。申し訳ありません。」
「長年その影しか見せなかった組織の一角を成す一団を捕えたのだ。なぜ詫びる必要がある。」
「一団を捕えたのは私ではなくお嬢様です。私は・・・戦闘の場を離れ、お嬢様に傷を負わせてしまいました。」
「官婢の後を追ったそうだな。」
「・・・はい . . . 本文を読む
*背景を初夏用に変更いたしました*
◆□◆ 剣舞と花の笑み ◆□◆
チェヒは物騒であることは承知の上で、煩わしさもあり、供も連れずに一人市場に買い物に出かけていた。刺繍が好きなチェヒは時が経つのも忘れ、夢中で色とりどりの糸を手に取っていたが、ふと気がついたころには日もかなり傾きかけており、慌てて糸やその他の買い物を済ませ、邸への路を急いだ。
一瞬人気の途絶えた道にさしかかったとき、目の前に . . . 本文を読む
~はじめに~
◆初めてちひろの「チェオクの剣」二次小説をお読みくださる方は、古いログではございますが、必ず!以下(↓)の『茶母(チェオクの剣)』カテゴリー内「はじめに」にて、内容についてのご了承事項をご確認の上、お読みください。
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◆このお話はちひろが「愛の絆」を . . . 本文を読む