Chelsea’s Page

村上宏之のブログです

フォーム2:前回の続き

2005-03-16 12:57:24 | ドラム談義

 じゃあ具体的にそれはどんな叩き方か、というと非常に簡単な事で、スティックは生卵を持つくらいの気持ちで余裕を持って柔らかく握る、叩く瞬間も全く握り込まない、という、ただそれだけの事だったんですね。ただし、それだけだと音が小さくなってしまうので、肘と手首をもっと使ってスティックの振り幅を大きくし、手首を使うというよりも肘を下へ引っ張り込むようにし、押さえ込まずにスティックの弾み(跳ね返り)を意識するようにしてます。今までも調子のいい日に限ってスティックを飛ばしたりしてて、結局そこにヒントがあったみたいなんだけど、そういう時は気を付けて更に強く握ってしまってました。

 そうやって新しいフォームに行き着いたんだけど、メンバーにはしばらく黙ってて、「今日は音が小さい」とか「リハだから軽く叩いてる?」って言われるかなー、と思ったんだけど、誰も何も言わないし、ヘッドなんかもベコンと凹んだりしてたので、じゃあライブをこれでやってみて、音聞いて映像見て判断すっかなー、と決めました。自分で叩いてる限りは、ちょっと抜けが悪くないか?という程度で、そんなに違和感は無かったんだけど、不安だったのは音量より見た目で、全く力まないので見た目にも力感が無くなってるんじゃないか?というのがありました。

 で、ライブを実際にやってみて、これはかなり自分向きだな、と分かりましたね。とにかく疲れにくくて、3曲・4曲続けても全然へばらなくて(最後には結局行き過ぎて、いつもへたり込むんだけど)、どの曲も余裕を持って叩けるようになって来たと思います。抜けが悪いように感じたスネアの音も、リムの音が勝ち過ぎず、そのためか低い成分も出てる感じになってました。ライン音源とエアー音源、どちらも聞いてみたんですけど、音量的にも全く問題なかったです。確かにアタック感はちょっと減るんですけど、スネア自体の音としては広がりが出たと思います。

 映像を見ると、以前よりスティックが立った形で、チップがトップに来るのが早いので、音と動きが合って無いように見える所とかありました。今までは叩く寸前に一番早くスティックが動いてたんですけど、今はトップから降りてくる瞬間に一番早くスティックが動いてます。でも、そういう目で外タレの映像とかを見ると、やっぱり振りの大きい人は同じ感じでしたね。それ以外にも押さえ込まずに、叩いた後に引き上げるので、スティックの動きが上へ上へとなって、シンバルなんかへの移動も楽になったし、フィル・インもこの方法から、さらに握り込んでリムを使ってのアクセントが付けられるのでダイナミクスが付けやすいですね。

 今のところ、完成度は80%位の感じかな。色々と自分的に納得出来ないところや、はっきりと分からないところがあって、まだまだ修正が必要です。最初に困ったのが、トップ・シンバルを使ってる時はスネアも楽に大きい音が出ていいんだけど、両手をクロスさせてハイハットを叩いてると、どうしても左手の振り幅が小さくなって、思い通りのスネアの音を出せない事でした。それは大抵「歌中」なので、メリハリが付いていいかなー?とも思ったんだけど、ちょっと音圧が下がりすぎる気がして、やっぱり納得行かなくて研究しました。それで出た結論は「ハイハットの時はもっと手首を返してチップを身体に近くて高い所に持って来る」という事でした。

 トップ・シンバルの時は肘から上げるけど、ハイハットの時は肘は小さく、手首を主に使い、引っ張り込むのも指まで使う、っていうのか、そんな感じです。肘は身体にぴったり付けたまま、手首の返しだけを使ってチップで肩の辺りを叩く練習をしましたね。それとフォームが変わるとセッティングなんかも微妙に変えなきゃいけないので、その辺を模索中です。

 フォームが固まって来たら軽く叩いてもしっかり鳴るようになって来たんだけど、そうすると結局ヘッドなんかは同じ感じで傷むようになってしまいましたね。でもスティックは多少持つようになったと思います。それでもやっぱり折れる時は折れますけどね。

 それで、今考えているのは、これを「足」に応用出来ないか、ってことなんだけど…。どうかなー?

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
向上心 (shino)
2005-03-18 12:29:45
お久しぶり~(^-^)今も企業内デザイナーを続けてますshinoです。



まさかスーパーリーダーがブログを始めてるなんて驚いたよ~。でも自由に好きなだけ発信できる媒体だから宏チン向けだと思う。

これからもどんどん更新してちょ。

内容はチンプンカンプンだけど、その過程やものの味方(視点を変えるとか一元的な見方をしないとか)とても勉強になる。



やっぱり向上心のある人間は素晴らしい。

ケンスケも新たな唱法にチャレンジしたりしてるみたいだしね。



今の会社の同僚は毎日文句ばっかり。

そういう人たちとは一緒にいるのも嫌になるよね。他人ばかり見て、批判ばっかり。

自分のことは棚に上げて謙虚さのかけらもない。そういう人は一向に向上しない。



変化している人や実績を上げている人、つまり良い結果を出している人は、他人ではなく自分自身と常に向かい合っているんだよね。



これからもチェルシーワールドを繰り広げてね。



PS:あたしもブログやろうかな、マジで。



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ブログ作ってみた (shino)
2005-03-20 14:59:12
早速ブログ開設してみた。

リンクもさせてもらいました。
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Unknown (maldita)
2005-03-23 16:48:33


ドラマーとして常に進歩することを考えている村上さんのひたむきさに感激しました。

下手ながらドラムを練習しているものとして、このドラム談義はとても興味深いものでした。

もちろん村上さんのレベルには遠く及ばないのですが、自分のプレイにあてはめて参考にさせていただきたいと思います。

いままでも、そしてこれからも、村上さんは私の中で日本人で唯一プレイ的にも人間的にも尊敬するドラマーです。

今後もこのブログを楽しみにしています!













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