TCI(Tinnitus Control Instrument)
(ティナイタス コントロール インスツルメント)は、
1日8時間装着する。
これを6ヶ月間から最長2年間、続ける。
ドクター・レンゲルのデータによるとTCIの装着後、
たったの1ヶ月で耳鳴りが改善されるのは、
290人中3人だ。
TCIから発生する音は、
同時に耳鳴りも感じるように、
ボリュームが調整を行う。
耳鳴りを感じなくなるほど
TCIの音を大きくしては、効果が無くなる。
これがTCIだ。外観は補聴器のような形状だ。
カリスは眼鏡をかけるのには抵抗があり、
コンタクトレンズにしているが、
補聴器の装着には、なぜか全く抵抗がない。
職場の無神経なヤツらが、これは何だ?ときいてきたら、
アクセサリーだと答えてやろう。
カリスのTRT療法をサポートしてくれるのが、
ドクター・レンゲル(女医)だ。
TRT療法とは、
Tinnitus(ティナイタス) :耳鳴り
Retraining(リトレーニング):再訓練
Therapy(セラピー):治療
…の略だ。
TCIとは、
Tinnitus(ティナイタス) :耳鳴り
Control(コントロール):制御
Instrument(インスツルメント):機器
…の略だ。
TCIは、耳鳴りの音域に合わせたノイズ(音)を
連続的に発生させる機器である。
カリスの耳鳴りには、高音ノイズだ。
これがカリスの右耳にTCIを装着した状態だ。
この日のために、髪を伸ばしていたので
ほとんど目立たないだろう。
ドクター・レンゲル:「カリスさんの耳鳴りは、
そんなに大きくないでしょう。」
カリス:「えっ!?どうしてですか?気が狂いそうなんですよ!」
ドクター・レンゲル:「聴力測定結果からは、
そんなに大きくないはずです。」
「精神的なものが、かなり影響していると考えられます。」
カリス:「そうなんですか!」「TCIの装着で、聴力が
悪化することはありませんか?」
ドクター・レンゲル:「TCIから発生する音は、MAX50dBです。」
「耳にダメージを与える音量は、85dB以上ですので、
問題はありません。」 …つづく
カリスはいつも自分を卑下する傾向があるが、
実際はどうだろうか?
もしかしたらカリスは、この悪条件の中で
最良の結果を出してきたのではないか?
自分に厳しい分、他人には優しくすることを
カリスは、行動理念としている。
でも…たまには…いやこれからは、
自分にやさしくしてあげよう。
耳鳴り怪物を封印するまでは。
耳鳴り怪物はダークカリスである。
ヤツはオレの一部であり、オレが生きている限り、
ヤツを殺すことはできない。
そう思うと、耳鳴り怪物を嫌悪する気持ちが和らいでくる。
ヤツは、オレの苦しみ、嫉妬、劣等感、挫折感…
すべてを呑み込み、出現した怪物である。
ヤツを殺すことはできなくても、封印することはできるはず。
耳鳴り怪物との闘いは、自分の闇との闘いである。
耳鳴り発症後、無理ができなくなった…
というより無理をしなくなった。
会社では、「天才カリスマ設計士」と異名を持ち、
営業部門、製造部門の大きな期待に応え、
常に先頭を走ってきたカリスにも、休息のときがきた。
カリスは、後継者を何人も育ててきたが、
すべて他社に引き抜かれた…それも超大手企業にだ!
倒れたカリスに肩をかしてくれる後輩は、誰もいない。
孤高の企業戦士として闘ってきたが、
最期の時期(とき)がきたようだ。
少し早いが、耳鳴り怪物と闘いながらでは、
今後の激務に耐えることはできない、
第一線を退こう。
会社、事業部の発展など どうでもいいではないか。
会社は、これからのカリスに期待していたとしても、
カリスは、会社に期待なんかしていない。
今日は、休日出勤だ。
2年前、オレは ある難関国家試験に挑戦した。
結果、惜しくも不合格だった。
一緒にスクールに通っていた同期生は、
皆合格し、喜びをかみしめていた。
オレも負けないくらい、技術者として努力してきたのに、
オレだけ不合格なんて、くやしい、とてもくやしい。
そして翌年、耳鳴りを発症した。
どうしてオレだけ こんなひどいめに…。
くやし涙を流しながら、こぶしを握りしめていた。
耳鳴りのせいで、再挑戦したくても、うるさくて集中できない。
今まで幾度となく、ドン底から不死鳥のごとく
立ち上がってきたが、
今度ばかりは、もうダメかもしれない。
ひとり勝ちならぬ、ひとり負けというケースは、
カリスの人生において、何度もあった。
しかしながら、ここで自分を卑下するのは愚か者だ。
自分より高いレベルに挑戦しなければ、
挫折などしない。
自分より強い相手と闘わなければ、
負けることはない。
低い目標ばかり設定しては、成長などあり得ない。
恵まれているヤツと比べるのは ばからしい。
また恵まれない人と比べるのは 得策ではない。
カリスの人生、カリスの生き方だ。
どうして他の誰かと比べる必要があるのだ。
ギャレンおばさんが教えてくれた、
ギャレンおばさん、ありがとう!
これだけ耳鳴りがガンガン鳴っていても、
仕事をバリバリこなし、未だドロップアウトもせずに、
我ながら自分のタフさに驚いている。
職場の誰も、オレが闘病中なのに気づいていない。
だが、もうそろそろ限界は近い…。
今日も耳鳴り怪物は、容赦なく荒れ狂っている。
最終兵器~TRT療法発動まで、あと1週間…。
今日の天候は、晴れ、耳鳴りは昨日に比べると まし である。
ところで女性の更年期障害の症状のひとつとして、
耳鳴りを伴うことがある。
男性にも更年期障害はある。
ホルモンバランスの乱れに、体が適応すれば、
耳鳴りが治るかもしれない。でも2年~5年かかるらしい…。
カリスは男性更年期科にて、ホルモンを検査したが、
結果はうすいグレーだった…
その場合、男性ホルモンを投与しても、
その効果は30%以下だ。
男性ホルモンの投与は、とりあえず見送りとした。
今日は、代休を取っている。今頃、5月の連休の代休だ。
カリスの自宅から歩いて3分のかかりつけ歯医者で、
歯石を取ってもらった。
そのついでに、こちらの歯医者、
矯正・咬み合わせの治療もしているので、
顎関節症、咬み合わせと耳鳴りの関係についてきいてみた。
まずカリスは、顎の筋肉も強靭なので、
顎関節症ではない。
女性に顎関節症が多いのは、
男性と比べて筋肉が弱いためだ。
カリスの耳のレントゲンには、
骨の変形・異常はなく、
歯並びは悪いが、カリスの現在の歯並びが
確立してから、30年近く経っているのだ。
咬み合わせが耳鳴りの要因となっているのは、
低いとのこと。
今日も雨…カリスの耳鳴りにキンキン響く。
筋トレしてから、鍼灸院に行くか…。
午前中、少しましだった耳鳴りが
午後になって、ひどくなった。
気が付けば、外は雨…
耳鳴りは天候そして湿度に影響されるのだろうか?
ボイルの法則とゲイリュサックの法則により
PV=GRTの式が成立する。
P:圧力(パスカル)
V:容積(立法メートル)
G:重量(キログラム)
R:ガス定数(キロジュール/キログラム・ケルビン)
T:絶対温度(ケルビン)
上記の式に湿度のパラメーターはない。
通常、雨が降ると温度が下がる。
上記の式より、気圧も下がる。
気圧が下がると血行が悪くなり、
耳鳴りがひどくなるのか?
では血行を良くするために、今から筋トレしよう。
だが比較的乾燥し、温度の低い冬には、
耳鳴りは改善されるのか…いや違う!
天候と耳鳴り、湿度と耳鳴り、温度と耳鳴りとの関係式を
どうやって成立させればいいのだろうか?
オレの今の耳鳴りの音を表現するならば「ジーーー」だ。
1年3ヶ月前に発症した。そのときの音は「キーン,ピーン」だった。
発症時に比べて、症状は軽くなっているといえる。
朝、目覚めた時に耳鳴りが止まっている、
ふと気づいた瞬間、耳鳴りをあまり感じていないなど、
時々変化は感じている。
オレは発症当時から、耳鼻科医の診察に納得できずに、
「絶対に治して見返してやる!!」と考えた。
今では「そのうちに治る。」と少し姿勢を変えている。
耳鳴りは一生治らないと言う医者は たくさんいるが、
それは明らかに間違いだ。
危険な病気の潜んでいない耳鳴りは、治療など必要なく、
放っておけば自然に小さくなるものだ。
(カリスの経験に基づく)
治そう治そうと思うと、逆に治りにくくなる。
次から次へといろんな治療を試しては、
思うような効果が得られず、失意のもと、
ますます耳鳴りが気になるようになってしまう。
思い返せばオレは、耳鼻科、内科、脳神経外科、心療内科、
鍼灸院、整体院、サプリメント、漢方薬など、
次から次へといろんな治療を試してきた。
これらのことが逆に、耳鳴り怪物にエネルギーを
与えていたのかもしれない。
オレはまだまだ働き盛りということもあり、
これからは耳鳴り治療を、負担にならない程度に
続けていこうと思う。

さらに不快とも思わければ、気にもならなくなるだろう。
ところで、カリスは16歳のときから、飛蚊症(ひぶんしょう)がある。
目の前をいつも虫が飛んでいたら、普通なら不快に思うだろう。
発症時は、なんとか治そうとビタミンAや目薬、いろいろ試したことを記憶している。
しかし2~3年で、全く気にならなくなった。この「虫」はさがさないと見つからない。
飛蚊症が失明の危険性がないとわかったこと、
受験戦争で、飛蚊症を気にしているどころでは なくなったこと。
耳鳴りが失聴の危険性がなく、命に関わる病気が隠れていなければ、
いつか気にならなくなる日も来ると考える。
それまではカリスの挑戦は続く…。
耳鳴りを発症して、無理、無茶をしなくなった。
耳鳴りを発症して、首のコリ、肩コリ、目の疲れに気をつけるようになった。
耳鳴りを発症して、あいつがうらやましい…とか
人を妬んだり、人と比べること自体が、ばからしくなった。
オレはオレで精一杯生きているのだから。
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Tinnitus(ティナイタス) :耳鳴り
Retraining(リトレーニング):再訓練
Therapy(セラピー):治療
脳に耳鳴りを「素通り」させるための療法である。
その成功率は、70%以上…
特に高音域の難聴を持つ人には有効である。
さらに脳が耳鳴りを「素通り」させる調整に
成功すると、効果は永続する。
ただ耳鳴りが「消える」わけではない、
消せない耳鳴りに「適応」するための訓練なのだ。
脳が耳鳴りを「素通り」させることが
どのように体感できるのか、
それはそれで試してみたい。
TRT療法で聴力が低下しないのであれば、
鍼灸院での治療と並行して進めたく思う。
「カリス、耳鳴りは治るのか?」…と問われたら、
「治るぞ!」と答える。
「カリス、耳鳴りは消失するのか?」…と問われたら、
「それがカリスのチャレンジだ!
治癒能力を限界を超えて高めてみせる!」
オレも、アナタも必ず治る!
オレはまだ、オレの身体が持つ強大な治癒能力の、
ほんのひとかけらしか引き出せていないのだ。
カリスの睡眠時間は、5~6時間である。
先週末、いつものように午後11時に就寝したが、
起床は、午前8時…
9時間も寝たのに調子が悪い。
カリスは“寝違い”をよくしてしまうが、
耳鳴りとは、無関係ではないと考える。
短く深く眠ること…当面の課題である。
耳鳴り治癒の敵は、耳鳴りが不治の病であると
思い込ませるマイナス論である。
本来、自然治癒力で治るはずの耳鳴りが
長期化・慢性化してしまうのは、
「耳鳴りは治らない、耳鳴りの症状は ずっと残る。」
…などという意識を埋め込まれてしまうからである。
なお耳鳴り治癒にかかる時間は、耳鳴り歴(年季)ではない。
長い間、耳鳴りに苦しんでいても、治る時期がくれば、
一気に加速し治るのである。
治る時期とは、マイナス論に打ち勝った時である。
耳鳴り・難聴は、医師や鍼灸師に治してもらうのではない。
自分の治癒力(ちから)で治すものである。
甘えてはいけない。