今日も休日出勤、京都の工場に出張だ。
ガジェット(TCI装置)のボリュームを
大きくして出張に臨む。
ガジェット(TCI装置)を装着してから初めて
工場へ出張する。
工場の連中は、長髪で隠したガジェットに気づかない?
それとも、明らかにハンディキャップと思われるので
気づいていても言わないのか?
意外と優しいヤツらだ。
夏の盛り、本物のセミが、朝からガンガン鳴いている。
今年になって気づいたのだが、
オレの右耳はセミの鳴き声が聴こえない。
セミの鳴き声は左耳でしか、聴こえない。
うるさいと思っていたセミの鳴き声も、
聴こえなくなると、寂しいものだ。
気づかぬうちに、オレは高音域の突発性難聴に
なっていたのかもしれない。
高音域の突発性難聴で、軽度のものは
気づかないことが多いようだ。
突発性難聴は、感音性の難聴だが、
1週間以内に治療を開始すれば治る可能性が高い。
カリスは、いつ難聴になったのかすらわからない。
だが気づかなかったということは、
それほど重症ではないのかもしれない。
今日は、四国の取引先に出張だ。
ガジェット(TCI装置)を装着していく。
新幹線と特急電車を乗り継いでいく。
電車やクルマの中など、閉空間の中では、
耳鳴りが とても大きく感じる。
ガジェットを装着していても、
耳鳴りの大きさの方がが勝っている。
ダメだ…また悲壮感に襲われる。
ガジェットから出る音の大きさはダイヤルで
調整できるので、少し大きくしてみる。
うむ、耳鳴りのぼかしが効いた。
耳鳴りの大きさは、その日の気分・気圧によって
明らかに変動する。
それとガジェットを装着している右耳が、
聴こえにくい。
ガジェットの装着期間を終えたら、
耳鼻科医には勧められていないが
補聴器を検討しよう。
カリスは、老人性難聴と診断されたこともある。
43歳だが、すでに老眼が進んでいる。
クルマを運転するために、1.0がみえるコンタクトを
装着すると近くが見えにくい。
生きていく限り、“老い”は避けられない。
ただ この不快な耳鳴りだけは、なんとかしたい!
切実な願いだ。
人間は年齢を重ねるごとに、体の不調(病気)と
向き合わねばならない。
決して避けては通れない。
40代半ばを過ぎて、何の不調(病気)もないという人の方が、
めずらしいのではないか。
カリスも心の若さ、見かけの若さ、
そして強靭な筋肉とのギャップを感じるこの頃だ。
この不快な症状、耳鳴りだけは なんとかしたい!
ガジェット(TCI装置)からは、「シュー」という
水の流れる音を高くしたような、音が出ている。
このガジェットを付けていると、
耳鳴りに うまく“ぼかし”が入り、
少しだけ希望をもつことができる。
(耳鳴りはキンキン鳴っているのだが、
ぼかしが入っている状態だ。)
ガジェットの装着は、長くても2年だ。
装着後 2週間で、変化を感じている。
朝、起きてから、しばらくは耳鳴りが軽減されているのだ。
改善効果を感じるのは、結構早いかも…
ほのかな期待を抱く。
カリスは設計技術者だ。
実験により求められた計算式、
有限要素法によるシミュレーション、
あらゆる解析手法を駆使し、設計を進める。
システムの安全設計には、命がけである。
間違えると、ユーザーが危険にさらされる。
ところで、ある文献によると、内耳、蝸牛が損傷していたら、
耳鳴りは治らないだと!?
ストレスごときで、オレの内耳、蝸牛が損傷などするものか!
人体実験などしていなだろうし、
解剖による分析もしていないのだろう。
耳鼻科の言うことだろうが、
専門家の言うことだろうが実績のない理論や
データのない報告書などは一切信用しない。
オレの耳鳴りが治って、はじめてそれが実績となるのだ。
原因不明の耳鳴りは、命に別状が無いと判断されれば
放置されてしまう。
原因の無い耳鳴りはない。原因は必ずある。
だが原因が分からなければ、治療はできない。
カリスは多角的な検査、実験により、
原因の特定に努めている。
現在、頚椎(けいつい)の歪みが、
聴覚神経を圧迫し、耳鳴り、
そして難聴になっているのではないかと
仮説を立てて、整骨院にて矯正を継続している。
昨晩は、わが子といっしょに花火を見に行った。
打ち上げ花火の音は、カリスの耳鳴りをかき消した。
大きな音は、カリスの耳鳴り伝達回路を
しばらく麻痺させる。
しばらくどころか今朝になっても、
耳鳴りが麻痺している??
まさか?もうTRTの効果が!?
ガジェット(TCI)の装着してからまだ10日目だぞ?
耳鳴りを改善するには、静寂を避けて、
音に包まれて生活することだ。
もう静けさの中で暮らす権利は、
カリスから奪われた。
だが音の無い世界で暮らしたいとは思わない。
これからは優しい音に包まれて生きていこう。
この程度の耳鳴りで、オレがくたばると思っているのか。
オレは強靭な筋肉をもつことで、耳鳴りに屈しない
精神力を得ている。うつ状態などとは、ほど遠い。
だから精神安定剤、頓服薬などは、とうに捨て去った。
耳鳴りは、必ずカリスの手で封印してみせる。
それを決めるのは他のダレでもない、
このオレだ!
心療内科では「適応障害」という病名をつけられた。
いつでも どこでも なんにでも「適応」することが
最善の策とは思わない。
いや必要なかったのだ。そもそも このカリスに健康食品だと?
フッ、片腹痛い。笑わせるな。
カリスの体は健康そのものだからだ。
右耳の調子が少々ワルいだけだ。

東洋医学にて治療時に、治癒に先立って起こる
一過性の症状悪化…、
これを瞑眩(めんけん)反応または好転反応と言う。
週2回、鍼灸院に通っていて、その翌日と翌々日は
瞑眩反応が起こっている?と感じる。
よって鍼・整体治療に通っていても、
症状悪化に苦しむ毎日である。
今は、ガジェット(TCI)の装着で、
少し気分が楽である。
鍼灸院に通うのは週1回にし、
あせらず、ゆっくり治していこうと思う。
きっと治るという気持ちがあるかぎり、
治そうという努力を続けているかぎり、
いつでも希望は、そこにある。
オレは、大学附属病院にてようやく
TRT療法を見つけた。
大学病院に行ったのは、オレの妻の提案だ。
それまでの医者は高い診察料を受け取っておいて、
「治らない、慣れるしかない。」としか言わない。
コイツらは、耳鳴りに慣れるためのTRT療法すら
言わなかった。(知らなかったのか?)
TRT療法とマスカー療法の違いすら知らない医者もいた。
耳鳴りで苦痛のドン底にいるオレに対し、
うすら笑いを浮かべながら、
「気の毒ですが…」などという医者には
鉄拳が飛びそうになった。
コイツらが、オレの耳鳴りを慢性化しやがった犯人だ。
しかしコイツラを裁く法律はない。
ゴルゴ13やブラックエンジェルに、
始末してもらいたいが、現実には彼らはいない。
それでは、裁くのはオレだ!と言いたいが、
ホントに裁いたら、裁きを受けるのは、
オレであり、苦しむのはオレの家族だ。
殴ってはいけない!裁いてもいけない!
このようなヤツらは、相手にしないことが最善の策のようだ。
ストレスは、うまく発散しなければならない。
今年の健康診断の問診票に、
健康上 困っていることがないか書く欄があったので、
オレは「耳鳴りで困っている。」と書いた。
担当医は これを見るなり
「耳鳴りは治らん!しかも何の補償もない!」
補償のことなんて きいてないだろう、ないなら言うなよ!
さすがにアタマにきたので、オレは
「じゃ、どうすりゃいいんだ!」と くってかかったら
「慣れるしかない!」とありきたりの一言だ。
コイツ、患者を何だと思っているんだ。
怒りがこみあげ、殴りたくなった。
鉄拳でコイツのアゴの骨を砕きたかった。
しかしながら、殴ることで一番損をするのは、
オレであり、悲しむのはオレの家族だ。
殴ってはいけない!
でも言葉でカウンターを飛ばすのはOKだ。
正しく適切な言葉で反撃しよう。
言われっぱなしでは、ナメられるからだ。
…つづく
カリスの鋼鉄のような体は、水に浮きにくい。
よって泳ぐときは、潜水で進む。
小学校6年生のときのクラスメイト、
潜水で25メートルを泳げる男の子、カリスの親友だった。
オレもいつか彼のように。潜水で25メートルを
泳げるようになりたいと思っていた。
彼のようになりたいと思うのは好ましくないと考えるが、
彼のように○○ができるようになりたいと思うことは
自分を成長させるために良いことかもしれない。
カリスは今、潜水で25メートルどころか
40メートル近く泳げることに気が付いた。
息継ぎなしに40メートルだ!
ライフセーバーになれるか!?
ライフセーバーになるには、
泳力:400mを10分以内、50mを50秒以内、
潜行15m以上、立ち泳ぎ2分以上が必要だ。
アドバンス・ライフセーバーになるには、
泳力:800mを14分以内、50mを35秒以内、
潜行25m以上、立ち泳ぎ10分以上が必要だ。
耳鳴りを克服できたら、挑戦してみたい。
耳鳴りは、非常に不快である。
しかし めまいは、ほとんどなく、食欲もあり、顔色もよい、
睡眠も(なんとか)取れている。いいじゃないか。
だが決して、耳鳴り怪物との闘いを放棄したわけではない。
カリスは、いつも耳栓を携帯している。
電車に乗っていて、トンネルに入ったときなどの
騒音から耳を守るためにだ。
そうやって耳を守ってきたのに、
どうして騒音性?難聴になってしまったのか?
カリスは典型的なA型人間だ。
真面目で繊細で努力家で…
でもA型人間が みんながみんな耳鳴りを発症するだろうか?
もう無理しなくてもいい。
ドロップアウトして肩の力を抜き、
仕事もユーザーの安全に関わる設計以外は
適切に手を抜いて、ゆっくりと、
そしておだやかに生きようではないか。
音の大きさは、SI単位(国際単位系)で
音圧レベルと表記される。
単位はデジベル(dB)である。
耳鳴りの音圧レベルは、どのくらいなのだろうか?
50dB?,100dB?,きっと相当大きな音に違いない…
と思いきや! ドクター・レンゲルからもらった
耳鳴りのはなしガイドブックによると、
耳鳴りの音圧レベルは、たったの15dBだ。
本当だろうか?もし本当ならば、
耳鳴り怪物などザコにすぎない。
こんなザコに、無敵のカリスが苦戦しているのか?
耳鳴りのはなしガイドブックは
シーメンス社のホームページから
無料で入手できる。
シーメンス社のHP
カリスは20年間、雨の日も風の日も、
設計技術者一筋で、ひとときも休まずに勤務してきた。
激務の中、次々と去っていく精鋭の技術者たち…、
手塩にかけて育てた後継者もすべて去っていった…。
それでもカリスは生き残り、
最後のひとりとなっても なお誠実に勤務してきた。
その結果、事業部は会社の大きな柱となり、
日本の技術の発展に大きく貢献した。
しかしながらカリスは、縁の下の力持ち…
表舞台にでることなく、満足な評価もされず、
残ったのは、難聴と耳鳴りというダメージだけ…。
今、勤続20年という人生の折り返し地点において、
ひと休みしてもバチは当たらないだろう。
1ヶ月か2ヶ月か…、
休めばダメージも少しは回復するかもしれない。