「資格検定情報センター」準備事務局より

各種資格・検定の情報を分析し、信頼性の高さや疑問点の有無を報告します。

資格検定実施団体を調査する民間評価機関の必要性

2007-08-08 21:18:59 | Weblog
各種の資格検定ガイドブックは資格検定実施団体の主張をうのみにしていることが多く、独自の調査も散発的なものとなっており、客観的な評価機関とはなっていません。
また、各省庁もさまざまな資格検定実施団体と利害関係にあるので、調査や指導に関しての動きが鈍くなっています。

資格検定の業界では、法律が整備されていないことを隠れ蓑に、あやしげな活動を行っている団体もあります。
人々が不利益をこうむることがないように、私たちは各資格検定実施団体や資格取得のための養成機関や学校を調査し、正確な情報を提供することを目指しています。

NPOを設立するか、ある教育系財団法人の一部門として発足するか、会社の一部門として始めるか、といったことはまだ検討中ですが、イメージとしては、アメリカの大学に対して調査や評価を行っている民間適格認定機関(アクレディテーション機関)を参考にしたいと思っています。



<参考>
★民間団体であるアクレディテーション機関によるアクレディテーション(適格認定)についてhttp://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/gijiroku/002/011001/shi3_4.htm

★アメリカ教育省が公認した民間の認可団体(accrediting agencies)による大学教育の質の保証について
http://www.adiabatic.org/IP/study/misc/102.htm


カイロプラクティックカレッジと第三者機関

2007-08-08 19:43:21 | Weblog
日本では、カレッジやユニバーシティを名乗る、大学ではない学校が多数存在します。
専門学校や塾や、パソコンスクールや通信教材にも何々カレッジという名称はみられます。

全国にある「ビジネスカレッジ」は主に専門学校です。
例えば、東京国際ビジネスカレッジは TOKYO INTERNATIONAL BUSINESS COLLEGE を英文表記として採用していますが、専門学校であれば Professional Training College と表記したほうが適切です。
東京国際ビジネスカレッジでは外国人向けサイトの中で、「TIBCは教育関係の省から認められた専門学校です」と補足説明を入れています(TIBC is a Professional Training College approved by the Ministry of Education)。

また、カイロプラクティックの業界では、2008年3月で休校することを公表した日本カイロプラクティックカレッジのほかにも、下記のようなさまざまな「カレッジ」があります。

 国際カイロプラクティックカレッジ
 東洋カイロプラクティックカレッジ
 TBNカイロプラクティックカレッジ
 日本カイロプラクティック 医科ユニバーシティ
 ユニバーサルカイロプラクティックカレッジ
 TBカイロプラクティックカレッジ、など

しかしどれも大学や専門学校ではありませんし、学校法人でもありません。
これらの学校は文部科学省や厚生労働省のチェックを受けることなく、独自のカリキュラムで教育を行っていますが、すべての学校で、世界保健機関(WHO)の認めるレベルの教育は行われていません。
カイロプラクティックが日本の法律では管理されていないので、法律の盲点を突いたかのような存在となっているのです。

日本の大学や専門学校は文部科学省がきちんと管理指導していますが、カイロプラクティックカレッジは管理されていません。
きちんと調査や評価を行う第三者機関もない状態です。

アメリカ合衆国では簡単に大学を設立することができますが、第三者機関によって調査や評価が行われ、高等教育に値しない教育内容の学校には「非認定」の評価が行われるので、信頼を得ることができないと存続が難しくなります。

日本の資格検定を実施している団体や学校も、第三者による評価が必要ではないでしょうか。