「資格検定情報センター」準備事務局より

各種資格・検定の情報を分析し、信頼性の高さや疑問点の有無を報告します。

心理臨床家 福井尚和博士

2007-09-20 18:31:27 | Weblog
すこし古い本ですが、「マスコミ電話帳2004」という本の「学術・研究家|文学/心理学」の項目に次のような広告が顔写真入りで掲載されていました。

※「マスコミ電話帳2004」(株)宣伝会議発行 p595掲載の広告
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心理臨床家 福井 尚和 (ふくい よしたか)
『心理テスト』『精神分析』『犯罪心理学』『被害者学』『青少年や子どもの心理』
等についてのコメントには定評があり、ニュース番組やバラエティー番組等で活躍中!

Ph.D(人間科学博士) Honolulu University
臨床心理カウンセラー
NPO法人日本臨床心理カウンセリング協会 理事
日本カウンセラー学院 主席講師
日本精神分析学会 正会員
(社)日本心身医学会 正会員
日本家族研究・家族療法学会 正会員

著書:集英社be文庫より『生きるのがラクになる「新エゴグラム」』その他多数

連絡先:日本カウンセラー学院 〒160-0015東京都新宿区大京町20-3レスパス四谷三丁目1階
   TEL 03-3359-4941 FAX 03-3359-4852
   福井尚和オフィシャルホームページ: www.yoshitaka-fukui.com

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博士号も持ち、肩書きも多く、人気のある立派な心理学専門家であると感じる人も多いでしょう。
ただ、少しディプロマミルの問題(非認定大学による安易な学位発行)に興味のある人にとっては、ホノルル大学というのは非常に有名な存在です。

ホノルル大学は「法の華三法行」で問題になった福永法源氏にも博士号を発行しています。
代表的なディプロマミルの一つです。

※ホノルル大学について、Wikipediaでの説明
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%8E%E3%83%AB%E3%83%AB%E5%A4%A7%E5%AD%A6

福井尚和氏のオフィシャルページを見てみると、ホノルル大学の名前は出さなくなっているようですが、いまだに「人間科学博士」を名乗っています。
非認定大学が形式的な論文審査などによって発行する博士号は、任意団体や資格スクールなどが発行する独自資格や認定と同じく、信頼性に問題があります。


福井尚和氏は、1972年生まれながら、1994年には「日本臨床催眠心理学協会」を作り、初代理事長になっています。(現在は理事)
1995年に日本臨床催眠心理学協会附属学院を創立し、その後日本カウンセラー学院を創設。
2002年には「日本臨床催眠心理学協会」は「NPO法人日本臨床心理カウンセリング協会」と名称を変えています。
日本臨床心理カウンセリング協会では「認定臨床心理療法士」「認定臨床心理カウンセラー」「フラワーサイコセラピスト」などの資格を認定していますが、心理学やカウンセリングの世界では評価されていません。
カイロプラクティック関係の各種民間資格と同じく、公式サイトでも「内閣府認証」と書いていますが、資格を認定しているNPO法人の設立を内閣府が認証しているだけで、内閣府は資格の信頼性を保障していないのです。
カウンセラーの世界も玉石混交、魑魅魍魎の世界です。

「日本精神分析学会」「日本心身医学会」「日本家族研究・家族療法学会」は専門家、学者のための正式な学会です。入会希望者が一定条件を満たしている場合、入会を拒むことはむずかしいので、カウンセリング業界で信頼性のある資格や経歴を持たない人は、さまざまな学会に加入しプロフィールに書き加えることによって、信頼性が高いように見せようとする傾向があります。
学会の年会費を払っても、十分に箔付け効果はあるのです。
(福井氏は真摯に学問的に研究されているのかもしれませんが、臨床心理士などの資格を持たない多くのカウンセラーが、何々学会や何々協会に所属しているというプロフィールを公開しています)

また、著書多数と書いてありますが、監修や共著ではない、書店で買える本は1冊だけのようです。


ディプロマミルで博士号を取得した福井氏の実際の学歴はどのようなものなのでしょうか。
どこの学校で何を専攻されたのでしょうか。なぜ、隠す必要があるのでしょうか。
ぜひ、明らかにしていただきたいものです。

精力的に活動されている福井氏ですが、せっかく事業家として、カウンセラーとして、築いた存在感も、偽学位、エセ学位とも言われるホノルル大学の博士号を名乗ったと同時に、業績に疑いの目を向けられてしまいます。

マスコミ関係者も、ディプロマミルで博士号を取得した人を取り上げる際は注意が必要です。


<参考>
あおきやすてる氏のブログには以下のような記述がありました。
http://www.solutionfocus.jp/_sonomama/sonomama.cgi?DATE=200508?MODE=MONTH
2005年08月31日(水)  弟子
福井尚和さん。僕の弟子・・・いや、正確に言うと、彼が一方的に僕を師匠と呼んでくれている。もう10年近く前になるが、彼とNLPの個人セッションを数回やらせてもらった。当時彼はカウンセラーの専門学校をたちあげて、自分もセラピストとして活躍していた。
(略)
ここでは紹介できないが、彼のたちあげたビジネスは今さらにステップアップして行く段階らしい。「弟子」の発展はうれしいもんだ。

※NLPとは
http://www.nlplearning.jp/how_to_nlp/how_to_nlp.html
NLPは戦略的コミュニケーションの方法と言われ、効果的なコミュニケーションの方法として知られていますが、目標達成の手法としても極めてパワフルです。
「個人の夢実現」「クライアント・部下・生徒・家族の目標達成のサポート」など様々な場面で効果を発揮します。

※あおきやすてる氏について
http://www.four-compass.com/coach.htm
青木安輝(あおき やすてる)
東京大学文学部社会学専修過程修了。11年間自己への気づきとコミュニケーションを扱うセミナーの講師として活躍。NLPマスタープラクティショナー資格取得後、1994年にNLPジャパンを設立。コミュニケーションの活性化、メンタルヘルス等の領域において企業研修で高い評価を受ける。


「忠臣蔵通検定」と「忠臣蔵検定」

2007-09-07 12:59:40 | Weblog
「忠臣蔵検定」という検定がはじまると、神戸新聞に記事が掲載されていました。
しかし、すでに忠臣蔵に関しては「忠臣蔵通検定」というものがあります。

赤穂義士会は中央義士会の下部団体と認識されていますが、
今回赤穂義士会と中央義士会の間で調整は行われなかったのでしょうか。

混乱をきたすおそれがあるので説明が待たれます。


忠臣蔵通検定(財団法人 中央義士会) 
忠臣蔵検定 (赤穂義士会)


■忠臣蔵検定についての記事
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000603715.shtml
「忠臣蔵検定」赤穂で12月実施 義士にちなみ47問
2007/09/07

 ご当地検定がブームとなる中、忠臣蔵のふるさと・赤穂市で十二月二日、初の「赤穂『忠臣蔵』検定」が実施される。今まで本や映画、歌舞伎などで幾度となく取り上げられている題材だが、主催の赤穂義士会は「専門的な知識を求めるより、忠臣蔵を愛する人が気軽に楽しめる検定にしたい」としている。

 忠臣蔵への理解や愛着を深めてもらい、赤穂の観光振興につなげよう-と、同会が今年春から計画していた。

 出題は、四十七士にちなみ四十七問。市文化振興財団発行の小中学生用の副読本「赤穂義士物語」「赤穂義士を考える」に沿って、赤穂事件の史実を中心とした基本的な知識を択一式と記述式で問う。八十点以上が合格で、合格証と合格記念品を贈る。

 試験は十二月二日午前十-十一時、関西福祉大学(赤穂市新田)。小学五年生以上が対象で、定員は小中学生各五十人、高校生以上二百人。受験料は小学生五百円、中学生千円、高校生以上三千円。

 申し込みは十月一日-十一月十五日、氏名、年齢・学年、住所、電話番号を明記し、現金書留か郵便小為替で、〒678-0233 赤穂市加里屋中洲三ノ五六、赤穂市教育委員会市史編さん室担当へ。直接持参も可。

 同事務局TEL0791・43・6848

(山本哲志)



■忠臣蔵通検定について
http://www.12-14.jp/shiken%20youkou.htm

第三回忠臣蔵通検定試験 受検要項
●試験日 2007年11月25日(日)
●受検申込み受付期間 随時~11月18日(日)
●受検料 10,000円(税込)  第1回、第2回の検定試験を受験された方は、5,000円
●試験会場 東京都高輪、その他各地(詳しくは、「8.検定試験の実施」の項目をご確認下さい。)

1.検定試験趣旨
  日本の精神的文化の財産である元禄赤穂事件の史実を広める。
2.試験実施機関
  忠臣蔵通検定試験は(財)中央義士会が行い、その実際の試験業務は忠臣蔵博士試験委員会がその任にあたります。
3.等級区分
  1級は、忠臣蔵博士試験を指します。
  2級は、忠臣蔵通検定試験を指します。
4.受検資格
  <1級> 中央義士会会員のみに受検資格があります。
  <2級> 一般にどなたも受検できます。
  (第3回忠臣蔵通検定試験は2級のみとなります。)
5.検定内容
  <1級> 既に「忠臣蔵博士試験」として4回実施
  <2級> 出題方式及び出題数は四択式(一部記述式あり)50問、解答時間は1時間半(参考書持込み禁止)