発表会のあと、早々にレッスン再開。
私としては、めずらしい。
鍛錬のための課題曲は、ブレヴァルのソナタ。
ブレヴァルなんて作曲家知らなかった。
この曲を発表会用に選曲した人のレッスンを一度聞いたことがあって、先生に「イヤな曲ですね(笑)」と冗談交じりに言ったら、「こういう曲をちゃんと弾けないといけない。ごまかしがきかないから、その人のスキルが丸見えになる」のだそうで、「あなたも練習してみなさい」てなことになってしまった。
横着をして、楽譜はネットで無料ダウンロード。
これまで避けてきたタイプの曲で、ハイポジションの指使いの解読に難渋した。
しかも、My楽器の指板が下がってきてしまっているため、ハイポジでは弦を押さえるのが大変で、指先がすごく痛い。
まるで針のむしろを歩かされているような痛みに耐えている人魚姫の気分。
初回レッスンの評価は・・・・
「あなたは本当に器用だね」
師匠の言葉をポジティブ解釈するならば、「予想よりも良い出来だね」。
しかし、ネガティブ解釈なら、「スキルがないのに、ごまかすのがうまいね」といったところか。
苦労して解読した楽譜であるが、このカサド編曲版は「難解で一般的ではない」とのことで、先生がお持ちの楽譜を貸してくださった。
日焼けした紙の色に歴史を感じる。
発表会では、他の生徒さんから「弾いている人が見えなくなって、楽器だけが歌ってるみたいな不思議な感じだった」という感想をもらった。
実際に自分でも、演奏中の記憶というか、意識が空白になっていて、演奏後の充足感が全然なかった。
緊張して頭の中が真っ白というのとは違う、まったく別の感覚である。
そんな話を師匠にしたら、「僕もそういうことは時々経験した。完全にコントロールしているときもあるけれど、まったく演奏中の記憶がないこともある。不思議なんだよね」とのことであった。
悟りの境地?
いやいや、まだまだま~だ未熟者である。
悟りを開くには早い。
日々精進すべきである。
Daniil Shafran - Bréval - Cello Sonata No 5 in G major, Op 12
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