心配された雪も降らずまずまずの天気になった日曜日。今日はこのCDを聴いて久しぶりにゆっくり過ごしました。
マリア・クリーゲルが主宰するジリオン・トリオが演奏するベートーベンは実に楽しそうだ。愉悦と言うよりもっとストレートに楽しんでいるように思う。息のあった演奏振りが目に浮かぶようだ。特に第1番は私の好きな変ホ長調で気持ちがよい。
ベートーベンの記念すべき作品1であるこのピアノ・トリオは,その後の暗い影の微塵もない生気溢れるものである。このトリオの演奏は20歳半ばという若き作曲家のエネルギーを見事に示してくれる。作曲家デビューという大事な時期に,世話になっているリヒノフスキー侯やその重要な客であるサリエリやハイドンに聴いてもらうことが前提なのだからその緊張は大きなものであったに違いない。だが,若きベートーベンは将来の片鱗を見せながら自分の世界を自信を持って表現しているように思える。
ピアノ三重奏というジャンルはミニマムな形式である。ピアノ+2声の弦楽器という極度に限られた要素から作品を組み立てることは作曲家の技量を問われることになるそうだ。しかし,この時代,弦楽器はオマケ的要素が強い。それは多分,作曲者自身がピアノ弾きということと貴族の音楽愛好家のための配慮もあるかも知れない。だが,そのせいでクリーゲルのチェロがあまり聴けないとしても,それはベートーベンのせいではないだろう(笑)。
推進力のあるアレグロ楽章,もう後の瞑想的旋律が現れている緩徐楽章など,後期の作品の充実度とは違うが,「苦悩前」(笑)のベートーベンの姿を想像しながら聴くとさらに興味深い作品である。
■ベートーベン:ピアノ三重奏曲第1番 変ホ長調 作品1の1,同第2番 ト長調 作品1の2,アレグレット 変ロ長調 WoO.39.ジリオン・トリオ[N.ティクマン(ピアノ),I.ビーラー(バイオリン),M.クリーゲル(チェロ)].2005年録音.ナクソス.8.557724
マリア・クリーゲルが主宰するジリオン・トリオが演奏するベートーベンは実に楽しそうだ。愉悦と言うよりもっとストレートに楽しんでいるように思う。息のあった演奏振りが目に浮かぶようだ。特に第1番は私の好きな変ホ長調で気持ちがよい。
ベートーベンの記念すべき作品1であるこのピアノ・トリオは,その後の暗い影の微塵もない生気溢れるものである。このトリオの演奏は20歳半ばという若き作曲家のエネルギーを見事に示してくれる。作曲家デビューという大事な時期に,世話になっているリヒノフスキー侯やその重要な客であるサリエリやハイドンに聴いてもらうことが前提なのだからその緊張は大きなものであったに違いない。だが,若きベートーベンは将来の片鱗を見せながら自分の世界を自信を持って表現しているように思える。
ピアノ三重奏というジャンルはミニマムな形式である。ピアノ+2声の弦楽器という極度に限られた要素から作品を組み立てることは作曲家の技量を問われることになるそうだ。しかし,この時代,弦楽器はオマケ的要素が強い。それは多分,作曲者自身がピアノ弾きということと貴族の音楽愛好家のための配慮もあるかも知れない。だが,そのせいでクリーゲルのチェロがあまり聴けないとしても,それはベートーベンのせいではないだろう(笑)。
推進力のあるアレグロ楽章,もう後の瞑想的旋律が現れている緩徐楽章など,後期の作品の充実度とは違うが,「苦悩前」(笑)のベートーベンの姿を想像しながら聴くとさらに興味深い作品である。
■ベートーベン:ピアノ三重奏曲第1番 変ホ長調 作品1の1,同第2番 ト長調 作品1の2,アレグレット 変ロ長調 WoO.39.ジリオン・トリオ[N.ティクマン(ピアノ),I.ビーラー(バイオリン),M.クリーゲル(チェロ)].2005年録音.ナクソス.8.557724
トルトリエの右手は実にしなやかですね。こういうところは職人的に上手くて,音楽では芸術的に作り上げていく,という感じでしょうか。
教わっている女の生徒さん,確かに上手いですね。隣の男性が霞んでいる(笑)。トルトリエもこの子には何かがある,みたいは表情で聴き入っていますね。
大切なのは肘でしょうか。肘の角度。正確なボーイングに奉仕するための肘。。。言葉では分かっているつもりですが。。。
ともかく今日はブログに書いたように最悪の日でしたのであまり考えないで寝ることにします(笑)。
Paul先生のupbowの弓先の圧力の強さ-どちらかというとアクセントをかけて、勢いというか見ているだけで
生き生きした感じがでてきています。
この生徒さんも結構うまいのですが、
これでは、メシが食えないと必死でおしえていますね。この生徒さんもdownbowは、上手ですが、upbowでの音量や圧力、発音の強さを弓で
作り出すには、upbowの弓先と弓元の圧力と弓の
各弦に当てる角度を完璧にして、ひじを
上手につかわなければなりません。
大石
いつも貴重な情報ありがとうございます。
チェロももっとうまくなれば弦楽○重奏ができるのですが。これからの大きな目標です。がんばりましょう。気軽にアンサンブルというのも西洋音楽の楽しみのひとつのように思います。
トルトリエはいかにもアルチザンという感じですね。多弁で明晰でおしゃれ(ポアロより上手なフランス語(笑))。私も言葉は全く分かりませんが,引き込まれますね。音楽は,打ちのめされるほど違いを見せつけられますが(笑)。。。
ありがとうございます。
カザルスの1930~1945年頃のBeethoven Minuet in Gですね。
探して聞こうと思います。
ところで皆様、
U-tubeに1970年代のトゥルトゥリェのレッスンのビデオがアップされてます。
これもなかなかよいです。
フランス語がぜんぜんわからないので残念です~http://www.youtube.com/watch?v=Z8IFsyfDMnk
肘をUPPER BOUTにのBLOGでは、久々に皆さん燃え上がりました。皆さんが同じ、悩みを乗り越えようとしている証ですね。
さて、私も過去2年くらいになりますが、東京やシカゴ、台湾でのコンサートでTRIO,QUARTETなどの印象的な良いMELODYを持つ名曲のCDを買いあさり、また、一番安い譜面をwww.sheetmusicplus.comで調達して、
Cello partを見るのが楽しみとなりました。
特にPablo Casalsは、これは、というCello Partの光る演奏の録音を残していて、譜面を見ながら聞いています。Kennedy大統領の前で弾いたメンデル州ゾーンのトリオやこのべ-ト-ベントリオのno.1&2と大公
Schubertのトリオno.1,no.2などです。
カザルスのBowingは、Dynamaicで音が総gut弦にも関わらず、大きく雄大です。
この音にしびれます。ひなげしさん、カザルスの1930-1945頃の録音のBeethoven Minuet in Gを聞いて下さい。堤先生のも名演奏だけど、カザルスには、かないません。
私は、鈴木の教科書が終わる、5年後くらいには、これらのTRIO, QUARTETなどを経験したいなあと考えています。Schubertのマスの譜面も買いましたが、
内容が難しく、いまは、CDをききながら、譜面のどこをひいているかの訓練です。
以上
大石
カザルス・ホールのときもそうでしたけれど,楽しさが伝わってくる演奏です。20歳代のベートーベンの気持ちが手に取るよう?です。エレガントなところと力強さが同居して,この若者にも明るい将来があったのだ,と。。。(と老人のような言い方をしてどうする(笑))
チェロ・パートはそれなりに書かれていうようですが,チェロが目立つ動きはしません。当時としては当然のことでしょうが。クリーゲルもその辺はわきまえて(笑),サポートに徹しているようです。。。無伴奏より控え目(笑)。。。
これからベートーベンのトリオを集めてみようかと思っております。
クリーゲルのチェロがあまり聴けないのか。
残念。