グリン先生の鍼灸ワールド

広島の鍼灸院
『グリンSHIATSUマッサージ』の院長ブログ。

本物のマッサージとは?(2)

2012-01-31 | マッサージ
 

 私が在籍した東洋医学の学校では、1年次に按摩、2年で指圧、3年でマッサージ(これらの違いについては別掲)を、鍼灸と並行して習ってゆきます。

 当時教わっていた先生方からよく、「鍼がうまくなりたかったら、(人を)揉んで揉んで揉みまくれ!」と言われていたことと、授業だけで3年練習しただけでは、卒業しても話にならないなとうすうす感じ始めていたので、その腕に惚れ込んでいたKさん(鍼灸マッサージ師)に指導を頼み込んで、自主的な練習をするためのクラブをつくり、朝練1時間、放課後最低2時間(実際はそれ以上)揉みまくっていました。

 それで卒業の頃には、どうにか出発点に立てたと思えるようになりました。

 その頃になると、

 1.コリの種類がわかるようになった。

 大雑把に分けて、頚肩のコリには<肉体疲労系>のコリと<精神疲労系>のコリがあります。さらに<精神疲労系>のコリの中には<パソコン系>のコリがあり、その中でも、パソコンとテレビゲームとパチンコ(最近のものは電子系が多いから?やらないのでよくわかりませんが・・)のコリとでは微妙に異なるとかが。
 
*そのほか、浅ゴリ、深ゴリ、風邪ゴリ、食べゴリなど、コリの種類は山ほどあり、それらを判別することが重要な診断基準となります。


 2.どの程度の腕の人に何日前くらいに揉まれたか、ほぼわかるようになった。
 
 強揉みと思われている人がポイントをはずして実は組織を揉みつぶすだけであったり(揉みおこしの原因となる)、撫でてさするだけ(無資格系に多い)の施術であったり、 まあいろいろです。

                                 (つづく)

*写真はクラブの後輩と勉強会で(2列左は宿のお世話をしていただいた方)。

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花粉症とのつきあい方

2012-01-27 | 頭痛・肩凝り・腰痛・花粉症・風邪 その他

 つい最近までこのカテゴリーは風邪の記事が1件あるのみで羊頭狗肉状態だったので、これからは少しづつアップしてゆきたいと思っています。

 さてこれからの季節、悩ましく思っている方は結構多いのではないでしょうか?
 
 東洋医学の立場からは、*花粉症は不治の病ではなく、発症を予防することも治すこともできるといわれているのですが、詳細を書くスペースは無いので、今回は症状を軽減する方法を提案してみようと思います。

 その方法とは、

<牛乳と牛肉を摂ることをしばらく控える>

これだけです。

 なぜなのか?理由を説明してゆきましょう。

 一般的に、違う血液型の人の血液を輸血すると不適合反応を起こし、最悪の場合死に至ることはよく知られています。それなら輸血ではなく、口から入れた分には何の問題もないのでしょうか?
 
 血液と乳は殆ど同じ成分からできているという事実は、医療関係者にはよく知られています。血が赤いのは含まれているヘモグロビンの鉄分のせいであり、乳が白いのは含まれている脂肪分が単に白濁している(乳化)してるだけで、白い色素が含まれているわけではありません。
 
 花粉症の症状は抗原抗体反応により起きているのですが、異種の動物性蛋白を日常的に摂取していることが、免疫機構(免疫グロブリンE(IgE))の過剰反応を誘発することは十分考えられることです(経験的に、このことは間違いないように思います、以前同じような趣旨の記述をされているDrのHPを見たことがあります)。

 なぜ牛なのか?それは人は、ふつう牛以外の乳を飲むことは稀だからです(あと人の遺伝子と牛は近いから、という説もあります)。

 ただ、牛肉はともかく、ミルクを含むものは世の中には実に多く(ケーキ、リッチなパン、チョコレート、シチューetc.etc)やり遂げるのは容易ではありません。間食などはほぼ和菓子系に限られるでしょうし・・。

 しかしながら、完遂した人には素敵な副作用が待っています。

 それは<綺麗になれる>ということ。

 花粉症のような激烈な症状は出なくとも、そのような人は日常的に副鼻腔に炎症を起こしていると考えてまず間違いありません。そのため本人は気づいていなくても、眉や頬、鼻の脇あたりがむくんだり腫れたりしているのです(花粉症が出ていなくてもそういう人は結構多い)。

 そこらあたりが引き締まると、顔は驚くほど変化します。特に眼窩上縁の下あたり(上まぶた)がすっきりすると、全然顔が変わります。

 どうです、やってみる気になりましたか?
 
 期間は今からなら最低4月頃まで、できれば4ヶ月間をお勧めします。
 
 顔といえば顎の関節に問題のある方は結構多く、炎症のためにコリができ、エラが張って顔が大きく見えて損をしている女性は少なくありませんね(なぜか女性に多い)。原因はストレスにあるといわれていますが、これも比較的簡単に改善できます。

しかしながら紙幅が尽きましたので、この件はまた次回に。

では、お大事に。

*参考文献 「中医学による花粉症治療」 原田浩一他 源草社

写真脚注 花粉症やアレルギー性鼻炎の人は、<迎香>というツボのあたりにコリができます。

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<本当のこと>風邪の治し方2

2012-01-23 | 頭痛・肩凝り・腰痛・花粉症・風邪 その他
 
 
 風邪の治し方というより、風邪が身体に入ってきた時の、東洋医学的な対処について書いてみたいと思います。
 まず風邪は(読んで字のごとく風の邪気)、首のつけ根、骨の出っ張っているところの少し下、<風門>というつぼのあたりから身体に侵入してくると言われています。実際風邪をひきかかると、そのあたりからぞくぞくと寒気がしてきます。
 このタイミングこそが、風邪を退治するポイント。これを逃すと風邪に侵入されてしまい、治す事はなかなか難しくなります。
 このときにすべき事。

1.寒気を感じなくなるまで身体を温め、休むこと。
2.できるなら、マッサージか鍼をうける。
3.葛根湯が有れば、飲んでおく。
4.食事は、消化の良いものを控えめに(おばあちゃんが、おかゆを作ってくれたのはこのためです)。

 一番大切なことは、家に帰って寝てなさいということ。あたりまえと思われるかもしれませんが、もっとも重要なポイントです。3番までは、身体を温めて(体温を上げて)免疫力を上げる作業です。手前味噌と思われるかもしれませんが、この場合のマッサージは大変よく効きます(実際、首・肩が凝ってきますよね)。

 では、お大事に。

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本物のマッサージとは?

2012-01-20 | マッサージ

 これまでマッサージに行ったことのある方のなかで、「なにか違う」、「なんかおかしいな」、「あまり効かないな」と思った事のある方はおられませんか?

いちがいには言えませんが、それにはこんな原因がある場合が・・。

*[三ヶ月講師]

前略

だが、現実を見ると、折からの健康ブームにより治療の現場では常に人手不足。
本来の「資格」保持者は学校数や定員の関係もあり、なかなか出てこない。
「そこで、三月講師みたいないい加減なところが増えてきているんですよ」と
前述のマッサージ師は言う。
 わずか三ヶ月の講習で「資格」なるものを授かり、あっという間に人の身体を「治療」
する側に回る。いったい何を勉強して、何を習得したのか、治療を受ける側になれば不安だ。
 実は、いま「資格」として、もてはやされている民間療法にはそういった類の「にわか資格」も少なくないのだ。

*宝島社 宝島社新書 「マッサージのしくみ」より抜粋(原文のまま)

ここで言う本来の資格とは、「按摩マッサージ指圧師」(国家資格)のことであり、民間療法とは、たとえば「整体」、「カイロプラクティック」、「リフレクソロジー」、「ほぐし」、「リラクゼーション」、「エステティック」etc.etc。

「野口整体」など、確かなカリキュラムを持っているものもありますし、まじめにやっている一部の関係者にはいい迷惑ですが、また一方でこれらの名称を隠れ蓑にした業者が横行していることは間違いないようです。
いずれにしても(たとえオイルマッサージであっても)無資格の(国家資格の無い、マッサージに民間資格はありません)人がマッサージを業として行えば、「50万円以下の罰金に処せられる」違法行為となります。

 ひるがえって、「按摩マッサージ指圧師」の方は、最低2-3年の修養と(東洋医学と西洋医学及び実技・臨床実習など)、さらに国家試験に合格することが求められます。

 本院には特別支援学校(以前は盲学校と呼ばれていた)の生徒さんたちが、臨床実習などで来られますが(今年も3月に来られます)、彼らは実によく鍛えられていて、卒業時にはすぐに臨床の現場に出られるように、という教員の方々の思いが伝わってくるようです。

現在国家試験の受験資格を得るには、上記の各県の特別支援学校の他には全国に20数校(晴眼者向け)があるばかりです。
 これには、他に殆ど選択肢の無い、視覚障害者の職業を保護するという意味もあるのです。

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黄帝内経運気5

2012-01-11 | 東洋医学
ながらくご無沙汰をしておりました。

さて、年が改まりましたので、今年1年を占う(本当は占いではありませんが)
意味で、今年、壬辰の年の黄帝内経の内容を紹介しましょう。

「木運が太過である発生の年はまた、[啓陳]ともいいます。
これは古い物を排除して新しい物を打ち出すという意味でございます。土気が順調に行き渡り、草木が盛んに茂り、陽気は温和で四方に達します。陰気は陽気に従って動き、発生の気は豊かになり、万物は生き生きとして繁栄に向かいます。

[啓陳]の作用は発生で、その表現は麗しさ、その政策は散布、その法令は伸びやかに行き渡ります。その人体における変動はめまいと頭頂部の病気です。<中略>

その変化は荒れ狂う強風で、樹木を吹き倒します。穀類では麻と稲、家畜では鶏と犬、果物では李と桃に現れます。
また、色では青、黄色、白に、味では酸味、甘味、辛味に現れます。

その徴象は春で、人の経脈では、けつ陰と足の少陽、内臓では肝と脾です。<中略>

その発病は*憤怒として現れます。」

*憤怒は肝の作用でしょう。

今年になってから、当治療院にはすでに3人の方がめまいを訴えて来られています。

**
本当は陰暦の新年は1月23日ですが、徐々に動いているんでしょうね。