グリン先生の鍼灸ワールド

広島の鍼灸院
『グリンSHIATSUマッサージ』の院長ブログ。

びわの葉温灸と祝島

2012-10-26 | 東洋医学


前回の祝島つながりで、今回はびわの葉温灸を取り上げてみました。なぜつながるかというと、それは祝島が日本一のびわ(と私が勝手に言っている)の産地だからです。

この島は本当に不思議な島で、、自生のよもぎ(言わずと知れたお灸の原料)は4mにも育つし、島の人がコッコーと呼んでいる幻の果物は自生してる(キウィの原種らしい)。

なかでもびわはこの島では異様に元気良く育ち、ピンポン玉より一回りも大きなものができたりもします。祝島のびわの栽培は漁業と並び島一番の産業です。

さて本題に移ります。

びわの葉療法は、仏教医学としてお釈迦さまの時代から伝えられたもので、古いインド経典の中に、びわの木を「大薬王樹」、びわの葉を「無憂扇」と呼び、生けるものすべての病気を治すと説かれています。わが国に仏教とともに、暦法、天文、医方などが伝来されましたが、光明皇后が創設したとされる施薬院ですでにびわの葉療法が行われていたといわれ、古い漢方書の本草綱目にも、びわの葉に関する記事が多くみられます。
 
その薬効は大変幅広く、筋肉痛、神経痛、関節炎、高血圧、心臓病、胃潰瘍、ガンなど多岐にわたるとする説もあります。

ただそんなに欲張らなくとも、腰痛や膝の痛み、腹痛(へその周りが冷たい腹痛)などにも特効があります。

方法はかんたんで、びわの生葉を患部に置き上から棒灸で暖めるだけ。

棒灸は漢方薬局や今ならネットでも手に入れられますし、温灸器(棒灸を安全に使える、竹筒で自作も可)を使えばやけどや火事の心配もありません。

費用も安く、副作用の心配もまずないので、安心してお試しください。


*写真は祝島のコッコーの実。キウィよりずっと小さい。

参考文献「びわの葉療法のすべて」 池田書店 神谷富雄著


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祝島お接待と平さんの棚田

2012-10-12 | グリン通信
 最近春と秋に定例となっている、祝島のお接待に行ってきました。

 また今回も多くの皆さんにご来場いただき、早川千晶さんに送るアフリカ基金にもたくさんのご厚志をいただきました。祝島の皆様には、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

 さて3日間の中日、忙中閑ありで男子だけで祝島の名所ともいえる「平さんの棚田」に行きました。その時たまたま居合わせられた平さんから直接話を伺うことができたのですが、このまるで大阪城の石垣を彷彿とさせるような石組みは(5段くらいある)、もともと明治10年生まれの平さんのおじいさんが、家族と共に原野を切り開き一代で築き上げた物とのこと。もちろん機械など無い中で人力でです。

 おじいさんはさらに知り合いの大工さんにも手伝ってもらって、棚田のそばに建っている家も作ったとのこと。下の写真はその部屋の中を写したものですが、たぶん一辺が2mもない、鴨長明の方丈記もかくやと思われるそんな小さな部屋にいろりと竃(かまど)が設えられており、今でこそ耕運機やカブに乗って棚田まで通勤(?)しておられるのですが、以前おじいさんはその部屋に泊まりこんで農作業をしておられたとのことです。

平さんは、いずれ遠からぬうちにまたここも原野に還るだろうと言っておられましたが、島の文化遺産ともいえる棚田を、なんとか守っていけないものかと帰る道々考えました。

写真上
平さんと棚田。平さんが背負っているのは、祝島特産のびわ茶に使うびわの葉。ちなみに祝島のびわ茶は完全無農薬だそう。
写真中
そばに建っている家の一室。本当に小さい。
写真下
今回のメンバーと、島でいつもお世話になっている国広さん、岡本さん、邑津さん(前列右より)。
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レレレのおじさん?

2012-10-02 | グリン通信


最近よく伺っている出雲から、程遠からぬ場所(平田市)にある一畑薬師(*)にお参りに行ってきました。

 一畑薬師は目の病気に霊験あらたかといわれる全国的にも有名な臨済宗のお寺で、その真言はお薬師さんなので「オンコロコロセンダリマトオギソワカ」です。

この寺の広い境内にお釈迦様の弟子達の立像がずらりと並んでいますが、その中に注茶半諾迦(チュダハンタカ)という弟子の像があります。

この人はもともと自分の名前すら覚えられないくらい愚かな人だったのですが、ある日お釈迦様から箒を渡され掃除に勤しむように言われ、その教えの通りひたすら掃除に励んだところ、いつしか悟りを開くまでになったといわれている人物です。

この人こそが、あの赤塚富士夫の有名なギャグ漫画「天才バカボン」に出てくるレレレのおじさんのモデルであるとのこと(これはしっかり像の説明に書いてあります)。

 世の中は広い、まだ知らないことはたくさんありますね。

 ちなみに、バカボンは梵語(サンスクリット)の薄伽梵(バキャボン)からとったとの説があります。

*一畑薬師のHP   http://ichibata.jp/

レレレのおじさんを知らない方はこちらの画像にて
http://www.youtube.com/watch?v=kMxF7teTqnQ

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