前回の祝島つながりで、今回はびわの葉温灸を取り上げてみました。なぜつながるかというと、それは祝島が日本一のびわ(と私が勝手に言っている)の産地だからです。
この島は本当に不思議な島で、、自生のよもぎ(言わずと知れたお灸の原料)は4mにも育つし、島の人がコッコーと呼んでいる幻の果物は自生してる(キウィの原種らしい)。
なかでもびわはこの島では異様に元気良く育ち、ピンポン玉より一回りも大きなものができたりもします。祝島のびわの栽培は漁業と並び島一番の産業です。
さて本題に移ります。
びわの葉療法は、仏教医学としてお釈迦さまの時代から伝えられたもので、古いインド経典の中に、びわの木を「大薬王樹」、びわの葉を「無憂扇」と呼び、生けるものすべての病気を治すと説かれています。わが国に仏教とともに、暦法、天文、医方などが伝来されましたが、光明皇后が創設したとされる施薬院ですでにびわの葉療法が行われていたといわれ、古い漢方書の本草綱目にも、びわの葉に関する記事が多くみられます。
その薬効は大変幅広く、筋肉痛、神経痛、関節炎、高血圧、心臓病、胃潰瘍、ガンなど多岐にわたるとする説もあります。
ただそんなに欲張らなくとも、腰痛や膝の痛み、腹痛(へその周りが冷たい腹痛)などにも特効があります。
方法はかんたんで、びわの生葉を患部に置き上から棒灸で暖めるだけ。
棒灸は漢方薬局や今ならネットでも手に入れられますし、温灸器(棒灸を安全に使える、竹筒で自作も可)を使えばやけどや火事の心配もありません。
費用も安く、副作用の心配もまずないので、安心してお試しください。
*写真は祝島のコッコーの実。キウィよりずっと小さい。
参考文献「びわの葉療法のすべて」 池田書店 神谷富雄著
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