中東欧・ロシア鉄道旅行ドゥネーヴニク

マニアフェスタ向けに書いていきます。#マニアフェスタ #ロシア #ヨーロッパ

ポーランド鉄道の車内(特急電車編)

2020-08-31 22:35:01 | 日記

みなさん、こんにちは。今回はポーランドで活躍するスイス製の特急電車を紹介します。ポーランドの鉄道はどんどん近代化していますよ。

2020年 ビドゴシチ→ワルシャワ

2020年4月、ビドゴシチからワルシャワまで「IC」に乗車しました。「IC」に使われている電車はスイス・シュタッドラー・レール社製「Stadler FLIRT」です。2004年にスイスでデビューし、最高速度は時速200キロです。

ポーランド鉄道が「Stadler FLIRT」を購入したのは2013年のこと。ポーランドでの最高時速は時速160キロで、主に長距離列車「IC」に導入されています。

ところで「TLKからICに変わって本当に速くなったの?」と思う人もいるでしょう。そこで2015年夏と2020年冬の『ヨーロッパ鉄道時刻表』を見比べてみましょう。比較区間はビドゴシチ中央駅からワルシャワ中央駅です。

ビドゴシチ中央駅→ワルシャワ中央駅

2015年夏 TLKの所要時間 3時間35分

2020年冬 ICの所要時間    3時間20分

所要時間差が15分を大きいか小さいかと考えるのはそれぞれでしょうが、私個人としては「ICは速いなあ」というのが正直な感想です。

さて「Stadler FLIRT」は特急電車ですが、ドアは車両の真ん中にあります。JR九州の783系に似ていますが、デッキは設置されていません。

車内は固定クロスシートが基本ですが、ロングシートもあるのが意外ですね。またヨーロッパならではのスペースとして自転車置き場が見えます。

特急電車らしい設備として簡易食堂車「ビユッフェ」があります。いわば半室食堂車みたいな感じですね。

私はポーランドのスープ「ジュレック」を注文しました。素朴な味でとてもおいしかったですが、よく揺れるので食べにくいのは事実です。とにもかくにも「IC」に乗ったら「ビユッフェ」を利用しましょう。

 

 

 


ポーランド鉄道の車内(電車編)

2020-08-28 21:25:33 | 日記

みなさん、こんにちは。今日は「ポーランドの113系」ともいえるベテラン電車、EN57形を紹介します。ポーランドに行くと1度は見る電車だと思います。

2015年 カトヴィツェ→ズバルドン

直近でEN57形に乗車したのは2015年9月のこと。ポーランド南部にある主要都市、カトヴィツェからスロバキアの国境駅であるズバルドンまで乗りました。当時、カトヴィツェ~ズバルドン間は普通列車しかありませんでしたが、現在ではスロバキア・ジリナからTLK(急行列車)が運行されています。

こちらがオリジナルのEN57形です。EN57形は1960年代前半~1990年代前半まで製造されました。この中にはユーゴスラビアに輸出された車両もあります(残念ながら見たことはありませんが)。2006年頃から近代化工事が施されており、前面窓を1枚にした「魔改造」とも思えるタイプもあります。

2015年当時、ワルシャワではオリジナルタイプはあまり走っておらず、地方都市でも「何とか」見られる程度でした。そのためオリジナルタイプが入線したときは感動しましたね。

前面は行先表示機がLED化された以外は変わっていません。2000年以降に製造された電車にはない「野武士的」な雰囲気を醸し出す電車です。

車内は4人掛けのボックスシートです。化粧板は阪急電鉄のような木目調となっており、阪急沿線に住む私にとっては愛着が持てる内装です。

さてEN57形は一部を除き吊りかけ駆動のため「グォー」という迫力サウンドが楽しめます。そしてドアが閉まる前に「ジー」という音が鳴ります。この重々しい「ジー」が萌えるんですよね。

@Paweł Okrzesik

ところで1990年代前半にはED72形というEN57形の後継車といえる電車がデビューしましたが、20編成あまりの製造にとどまりました。もともと快速列車にあたる「IR」で使用されるはずでしたが、快適性で不合格になった模様です。いずれにせよ、ポーランドのローカル電車、なかなか渋いです。

 


ポーランド鉄道の車内(客車編2)

2020-08-27 21:09:22 | 日記

みなさん、こんにちは。今回は2015年に乗車したTLKの1等車を紹介します。何しろ5年前なので、少し記憶はおぼろげですが。なお形式は例によってWebサイトで調べているので、参考程度にしてくださいね。

2015年 グダンスク→ポズナン

2015年9月、グダンスクからポズナン経由ジェロナ・グラ行きTLKに乗りました。1等車は1室6人になり、座席自体もソファのような感じでした。一見"いい"車両に思えますが、冷房機(冷風機)は壊れていました。またホテルのドアも壊れており、手で扉を抑えていました。

この客車はA9-112Agだと思われます。いずれにせよ共産主義時代、1970年代後半~1980年代前半に製造されました。メンテナンスしなければ壊れるんですかねえ。なお対応速度は120~160km/hです。

2015年 トルン→ワルシャワ西 

同じく2015年9月、今度はトルンからワルシャワ方面行きのTLKに乗りました。今度は1列+2列シートですが、真ん中にガラス戸がありました。ガラス戸を境にして座席の向きが変わります。

リクライニングシートに見えますが、まったくリクライニングしません。日本だと「これで1等車?」と思うかもしれませんが、ポーランドでは当たり前です。

形式はA9mnopuzとなり、製造年は1990年代後半~2000年代前半です。先ほど見た客車よりも新しいですが、荷物棚にはご注意を! 網目が大きいので簡単にキャスターがはまってしまいます。逆に出すのがものすごく苦労するのですが。

 


ポーランド鉄道の車内(客車編1)

2020-08-24 15:49:37 | 日記

みなさん、こんにちは。今回はポーランド鉄道における客車の車内を考察します。とは言っても、資料は私が乗車した列車に限ります。できるだけマニアックに? 解説してみましょう。なお客車のプロフィールはポーランド人鉄道ファンのWebサイトを参考にしながら書いています。あくまでも参考程度に。

2020年ワルシャワ→ビドゴシチ TLK

「TLK」はポーランドで見られる種別、敢えて日本でたとえると「急行列車」にあたります。急行「東海」や「丹後」みたいな感じですね。

2020年にワルシャワから乗ったTLK2等車は1室8人のコンパートメントでした。最近のコンパートメントは2等であっても1室6人なので、8人の場合は旧型車だと思ってください。

Webサイトをたどるとこの客車の製造年は1970年代後半の模様。ポーランド国内における優等列車では最古参に位置します。おそらく「TLK」のみに使われていると思われます。2000年以降に近代化工事が行われていますが、正確な改造年はわかりません。

最近の車両と旧型改造車の違いはいろいろあります。まず最近の車両ですと、肘掛け付近にコンセントプラグが設置されています。一方、旧型改造車にはありません。

あと肘掛けが見えにくいという特徴があります。多くのポーランド人(特に男性)は旧型車では肘掛けを使いません。なぜなら、肘掛けを使うと私でも窮屈! 恰幅のいい人だと耐えられないと思います。

こちらはコンパ―ト室ドア上にある調整モニターです。最近の車両ではこれがデジタル表示になっているようです。このつまみを回して調整しますが、壊れていることも少なくないのが現実です。

さすがにトイレは水洗式に改造され、ボットン便所ではありません。なぜわかるか? ボットン便所だと「駅で使うな!」と書かれた但し書きがあるからです。少なくとも、このトイレにはありませんでした。ですが、ポーランド鉄道ではまだまだボットン便所が活躍しているので、但し書きの有無には注意したいところです。

トイレの向かいには小さな押しボタン式の洗面台があります。これはこれで単純設計なので使いやすいです。

写真がぼやけていますが車端部にはLED式の案内表示機があります。ヨーロッパは旧型車であっても案内表示機が設置されますね。

旧型TLK車を解説しましたが、おそらく玉突きで2列+2列シートのIC車が8人室コンパートメント車と置き換えると予想しますが、どうなのでしょうか。少なくとも新型コロナウイルスにより廃車は早まると思います。


まずは自己紹介から

2020-08-23 09:57:30 | 日記

こんにちは、ブログ「中東欧・ロシア鉄道旅行ドゥネーヴニク」のオーナーの新田浩之(にったひろし)です。まずは私の自己紹介からスタートしましょう。

私の基本的情報

名前:新田浩之(にったひろし)

生年:1987年

居住地:神戸市

趣味:鉄道、共産趣味、読書

2016年からライターとして活動し、オンラインイベントも企画しています。趣味は鉄道、共産趣味、読書です。この中で不思議に思うのは「共産趣味」ではないでしょうか? 

私の共産趣味は共産主義時代につくられたプロパガンダや音楽、政治的知識を楽しむものです。よく言われますが「共産趣味者=共産主義者」ではありません。

また2018年からチェコ政府観光局公認「チェコ親善アンバサダー」を務めています。

中東欧ってどこ?

今回、私は「中東欧・ロシア鉄道旅行マニア」と出していますが、そもそも中東欧とはどこなのでしょうか。ここで定義する中東欧の国は以下のとおりです。

中欧

チェコ、スロバキア、ポーランド、ハンガリー、スロベニア、クロアチア

東欧

セルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロ、アルバニア、コソボ、北マケドニア、ブルガリア、ルーマニア、モルドバ、ウクライナ、ベラルーシ

例外

エストニア、ラトビア、リトアニア

歴史的東欧

ドイツ民主共和国(東ドイツ)

問題は「例外」としているエストニア、ラトビア、リトアニアです。これらの国々は地域的には「東欧」ですが、文化的には上記の東欧諸国とはまったく違います。本来は「バルト」と括らないといけないですが、ややこしいので「中東欧」にしたいと思います。

私が行った国は? 回数は?

中東欧・ロシアにおいて私が行った国、回数は以下のとおりです。

ロシア:5回、ベラルーシ:1回、ウクライナ:2回、エストニア:1回、ラトビア:1回、リトアニア:1回、モルドバ:1回、ルーマニア:1回、ポーランド:5回、チェコ:4回、スロバキア:3回、ハンガリー:2回、スロベニア:1回、クロアチア:3回、セルビア:1回、ボスニア・ヘルツェゴビナ:1回、モンテネグロ:1回、旧東ドイツ:2回

中東欧で行っていない国はアルバニア、コソボ、北マケドニア、ブルガリアです。本来は行かないといけないのですが、気に入った国は何回も行くクセがあります。そこはご容赦を!

私の鉄道の楽しみ方

鉄道にはいろいろな楽しみ方があります。最近の私は電車、客車、機関車などの形式を暗記することにはあまり関心がありません。

むしろ、鉄道のサービス、車内、鉄道から見える歴史・文化に関心があります。また自粛期間中にハマっていたのは『ヨーロッパ鉄道時刻表』収集&妄想旅行です。『ヨーロッパ時刻表』は1986年~2020年まで計13冊を持っています。

『ヨーロッパ鉄道時刻表』は現代史を反映していると言えるでしょう。たとえば1986年版『ヨーロッパ鉄道時刻表』を見ると、ドイツ民主共和国やソビエト連邦、ユーゴスラビアなどの懐かしの国名が見られます。

一方、2020年冬版『ヨーロッパ鉄道時刻表』を見ると、ウクライナのクリミア半島ではウクライナ本国~クリミア半島間の列車が運休。当時の国際情勢と『ヨーロッパ鉄道時刻表』を照らし合わせると、興味深い事実がわかります。

そのあたりをブログやイベントで共有できればと思っています。